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柳家喬太郎独演会 12/16

12月16日(日)第61回 北鎌倉落語会 柳家喬太郎独演会  円覚寺 佛日庵

喬太郎師匠直筆色紙


古典芸能鑑賞歴の長い友人のお内儀より『主人と一緒に楽しんで来て下さい』と嬉しいプレゼント。
『いただきます!』とばかりに久々の円覚寺。
友人を待つ間、境内を見て回り “佳き哉、佳き哉” と自然と戯れておりました。
鎌倉まで来ると空気が違いますなぁ^^

外で整理番号順に並び、入場。
驚くほど高座が近く、臨場感溢れる雰囲気。
正面の奥行がないので左右に桟敷席のように座席配置をしていました。
私たちは若い番号でしたので正面中央に座ることができましたが、これ左右の席(こちらの方が正面より席数が多い)のお客様はさぞや観にくかろうなぁ、と思われました。
桟敷席と言うより “舞台袖” とも言える配置だものなぁ。
早く来て良かった^^


◆瀧川どっと鯉 『やかん』
口跡のはっきりした前座さん。
声も良いし、上手になりそうな感じですね。
好感。

◆桂 宮治 『親子酒』
何度か聴いているのですが、正直言って宮治さんの “これでもか、と押してくる” 高座が苦手でした。
相当図太くなったなぁ。
離席したお客様を根多に即席で、誰もが “あるかも知れないな” と思う僅かな信憑性を残した “お話” を拵え、客席を爆笑の渦に巻き込みました。
良い腕だなぁ。
見直しました。
本編の出来が思い出せぬくらい素晴らしい出来の即興漫談。お見事。

◆柳家喬太郎 『野ざらし』
魚釣の枕を振りましたので、すぐに『野ざらし』と直感したのですが、 “季節的に『野ざらし』は無いだろうなぁ、何だろう” と思案しているうちに本編へ。
寄席の尺、鼻を釣るまで。
前方が大騒ぎの高座でしたから、演りにくかっただろうなぁ。
八五郎の狂騒をやや控えめにした印象。
好高座でした。

~仲 入~

◆のだゆき 楽曲演奏
寄席で何度か拝見していますが、のださんは小さな空間の方が活きる印象ですね。
寄席では不自然に感じた “滑り芸” や、のださんの惚けた雰囲気が今日は見事に開花していました。

◆柳家喬太郎 『品川心中』
初手の振りが四宿の解説でしたので、『居残り』を期待しましたが『品川心中』へ。
艶っぽいお染。流石だなぁ。
所々細かな描写を端折りながら、兄貴宅での騒動まで。
『この後、金蔵とその仲間がお染へ仕返しをしますという、品川心中の半ばでございます』
と〆ました。


余興までの間、『ははぁ、これは今週終わったNHK・TVドラマ “落語心中” への、師匠なりのお別れなのかもなぁ』などと愚考。
劇中の助六の十八番『野ざらし』。
そしてまた菊比古が噺家として開眼する切欠となった鹿芝居の女形から女性描写の芽生え、そして廓噺を十八番としてゆく展開。
監修者喬太郎師匠として、ドラマの終焉をこの二席で見送ったのかも知れませぬ。


さて余興。
私服に着替えた出演の皆さんが勢揃い。
喬太郎師匠の直筆色紙三枚を巡り客席全員で “じゃんけん勝負” 。
私、連勝し “最後の五人” に残留。
このあたりから記憶が飛んでしまっているのだけれども、一対一の最終戦に勝利して “最後の一枚” を獲得。
よい記念となりました。

北鎌倉駅で電車を待つ間、同行の友人が『最後の一枚、お前さん、あの娘に譲ると思ったョ』とポツリ。
『成程、その方が粋だったかぁ。だけれども勝負の高揚感で全く忖度出来なかったわぁ、未熟なものよのぉ』
など喋りつつ、隣駅へ。
友人のお内儀も加わり夜遅くまで愉しく過ごしました。
あぁ面白かった、満足、満足 ^^


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国立劇場十二月歌舞伎公演 増補双級巴 -石川五右衛門- 12/7

12月 7日(金)十二月歌舞伎公演 増補双級巴 -石川五右衛門-  国立大劇場


三世瀬川如皐=作
国立劇場文芸研究会=補綴

通し狂言 増補双級巴  四幕九場
-石川五右衛門-
中村吉右衛門宙乗りにてつづら抜け相勤め申し候

国立劇場美術係=美術


発 端     芥川の場

序 幕     壬生村次左衛門内の場

二幕目   第一場 大手並木松原の場
      第二場 松並木行列の場

三幕目   第一場 志賀都足利別館奥御殿の場
      第二場  同  奥庭の場
      第三場 木屋町二階の場

大 詰   第一場 五右衛門隠家の場
      第二場 藤の森明神捕物の場


主な配役
○石川五右衛門  中村吉右衛門
○壬生村の次左衛門  中村歌六   ○三好修理太夫長慶  中村又五郎
○此下藤吉郎久吉後ニ真柴筑前守久吉  尾上菊之助
○大名粂川但馬  中村松江   ○大名田島主水/早野弥藤次  中村歌昇
○足柄金蔵/大名白須賀民部  中村種之助   ○次左衛門娘小冬  中村米吉
○大名天野刑部/小鮒の源五郎  中村吉之丞   ○大名星合兵部/三二五郎兵衛  嵐 橘三郎
○呉羽中納言氏定/大名六角右京  大谷桂三   ○足利義輝  中村錦之助
○傾城芙蓉/五右衛門女房おたき  中村雀右衛門
○義輝御台綾の台  中村東蔵


チケット売場に “満員御礼” の触れ。
大賑いの国立劇場。
石川五右衛門の生涯を簡易に纏めた脚本で、非常に解り易かったです。
お目当ての “つづら抜け、宙乗り” は三幕目。
この三幕目の最後に“ どんでん返し” とも言える意外な展開となります。
大詰がまた見もの、派手な捕物場面が『これでもか!』とばかりに・・・

吉右衛門丈、流石の押出し。
細かな表情もお見事でした。
いやぁ、好い芝居を観たなぁ、と言う感じです。
うむ、満足!




Tag:舞台・演劇  Trackback:0 comment:2 

2018年11月 鑑賞記録

11月
○ 1日(木)PAUL McCARTNEY Freshen Up Tour 2018  東京ドーム
○ 7日(水)十一月歌舞伎公演 名高大岡越前裁  国立大劇場
○14日(水)国立11中昼  主任 茶楽  国立演芸場
○21日(水)第148回 柳家小満ん独演会  吉野町市民プラザ
○30日(金)第605回 落語研究会  国立小劇場

Tag:月別  Trackback:0 comment:0 

第605回 落語研究会 11/30

11月30日(金)第605回 落語研究会 国立小劇場


TBS落語研究会、今夜の主任は花緑師『柳田格之進』。
仲入に喬太郎師登場、十八番の『そば清』。
更に菊之丞師、こちらもお得意の演目『片棒』。
他に馬るこ師『大安売り』、わさびさん『花色木綿』と触れられております。

喬太郎師登場の所為かな? “当日券完売” の看板を横目に入場。


◆柳家わさび 『花色木綿』
来年九月真打昇進とのこと。
おめでとうございます。

『しめた!これで店賃を・・・』の件がいくら何でも早すぎますなぁ。
一拍二拍置いてから気づいて『しめた!』、でしょうね。現実味を出すには。

◆鈴々舎馬るこ 『大安売り』
軽い噺をさらっと演るのは存外難しいものと思いますが、好演でした。

◆柳家喬太郎 『そば清』
『何度出演しましても研究会は緊張しますが、わさび~馬るこの流れじゃぁ・・・』と笑いを取っていましたが・・・
これが笑い事ではない “大惨事” に。
“食べられたら一分払う” 、 “食べられなけりゃ一分払ってもらう” の場面がぐちゃぐちゃになり、素に戻って “整理しましょう” 。
更にそば清に賭けを持ちかける段になって、急に賭金が “二分” になってしまい、気づいて『一分だったよね』。
失敗を拾って笑いにしてしまうのも喬太郎師の持ち味でしょうし、それはそれで面白いのですが、ちとどうかなぁ。
準備不足なのじゃあないですかね。

~仲 入~

◆古今亭菊之丞 『片棒』
今夜の一席はこちら。
期待通りの好演。
私、ここで退出致しました。

◆柳家花緑 『柳田格之進』


研究会も “そろそろ” かなぁ、など考えながら家路へ。


Tag:落語会・寄席  Trackback:0 comment:2 

第148回 柳家小満んの会 11/21

11月21日(水)第148回 柳家小満んの会 吉野町市民プラザ


“来年三月、150回でお開き” との触れがありました横浜の小満ん師独演。
残る二回は関内ホールに戻っての開催ですので、市民プラザは今回限り。
『 “富久” だぜ!』 と友人を誘って吉野町。

今夜の演目はお目当て『富久』、他に『粗忽の使者』、『近日息子』。


◆三遊亭歌つを 『子ほめ』
歌奴師匠のお弟子さん、高知出身なので “鰹” ~ “歌つを” の名を付けてくれたそうです。
前座さんとすれば頗る達者な高座で、口跡も綺麗ですね。

一つだけ・・・。
昼寝をしているお祖父さん(まぁ赤ん坊も寝ている訳ですが)の枕元で、戸外と同じ声量で話すってのはどうだろう?
ここは調子を張ったままではなく、一段調子を下げての会話が望ましい様に思われました。
元気一杯の高座。
前座さんだから “これもアリ” かな?

◆柳家小満ん 『近日息子』
開演前に運営ボランティアさん(?)より、『来年3月、150回で・・・』と場内放送がありました。
その件への言及があるのかな?と思いの外、何も触れずにさっと噺へ入りました。
『今夜は好調子だなぁ』と感じさせる、速度感溢れる一席。
抜群の出来、面白かったなぁ。

◆柳家小満ん 『粗忽の使者』
“粗忽” で前席と付くのですが、今夜は敢えてこの御趣向なのでしょうね。
枕で武林唯七の有名な挿話を。
もうそろそろ討入の季節だなぁ。

本編は周到に刈り込まれた型で、所謂地の語りを極力排した印象。
場面描写の殆どを会話で繋ぎました。
特に出入りの大工留の口調が素晴らしい歯切れの良さ。私、ぐ~んと引き込まれました。
好高座。名調子。
『俺、この噺が大好きだったんだよ、子供の頃。懐かしいなぁ』と友人。

~仲 入~

◆柳家小満ん 『富久』
小満ん師、縞から小紋に着替えて上がって来ました。
大神宮様のお祓い、そして富籤の枕を振りながら本編へ。
私、今まで “お払い箱” とばかり思っていましたが、これ古いお札を入れる “お祓い箱” なのですな。

久蔵が富札を買う場面で気付きましたが、久蔵はそう生活に困っている様子はない、という演出なのでしょうね。
“酒の上のしくじり話” は火事の一報を聴いてからの独白で触れる型。
買った札は『松の百十番』。
その富札を神棚へ収め、御神酒を下げて呑みつつ酔いながら独り言の場面、丁寧に時間を掛けて描写してくれました。
ここ、愉快でしたねぇ。
『所帯を持ちたい相手』が “お松ちゃん” というのも何か暗示的だったなぁ。

浅草阿部川町から芝神明へ駆けつける久蔵。
店のご主人とは玄関で出くわすのではなく、走り疲れて脇の天水桶の陰にしゃがみ込んでいるところを旦那に声を掛けられる設定。
張り切って見舞客の記帳をする久蔵が嬉しそうで、客席の私まで笑顔になりました。

御本家からのお見舞い酒は大徳利二本。
冷と燗、一本づつ。
久蔵、この冷の方を呑みます。
この演出は私初めて聴きますかねぇ。
まぁ “大きい湯呑でがぶがぶと呑む” のですから、冷の方が現実的かも知れません。
酔い方はごく普通で、酒乱の気は全く排しました。
ただぐずぐず呑みたい感じですかね。
つまり久蔵の “酒の上のしくじり” は、 “酒を呑むと長尻になって、ご主人のご都合を鑑みなくなる” といった類だと想像出来ました。

奉加帳を懐に本郷のお得意様から廻ろうかという矢先、湯島天神千両富の附留に出くわす久蔵。
『札が無けりゃ一文にもならない』と知った折には恨み言を並べますが、比較的あっさりと諦めました。
そして大団円。
棟梁の『よう、久蔵』~『大神宮様を預かってるぜ』~『良かったじゃぁねぇか』~下げ。
ここの速度感がまた圧倒的で、まさにとんとんとん!と言ったところ。
いやぁ素晴らしい『富久』。あっと言う間の三十一分。
傑作。名演。


跳ねて友人と階段を降りながら『今夜の小満ん師、絶好調だったなぁ』
『柳派の十八番を並べた前半で勢いがついたね』
など話しつつ
『これがあと二回きりとは惜しいョなぁ』と意見一致。


横浜小満んの会、次回は1月21日(月)18時半開演。
『天狗裁き』、『ふぐ鍋』、『紺屋高尾』

最終回は3月16日(土)14時開演。
『長屋の花見』、『狸の鯉』、『らくだ』
会場は共に関内小ホール、と触れられております。


Tag:落語会・寄席  Trackback:0 comment:5 

プロフィール

喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)

Author:喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)
喜洛庵寄席桟敷へお越しいただきまして、ありがとう存じます。
寄席、落語会、舞台などの鑑賞記を綴って参ります。

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