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国立10中夜 10/18

10月18日(金)国立演芸場 夜席


昼席が跳ね、半蔵門方面へ歩いて早めの夕食。
再び国立演芸場へ。
霧雨が舞ってきました。


◆桃月庵あられ 『道灌』
うむ。矢張り達者ですね。
二つ目さんの高座といっても良い感じ。練れています。
ご隠居宅での読み違えを割愛して、速度感が増した印象。

◆桃月庵こはく 『初天神』
飴~団子~凧。
好い表情、明るい口調。和みますなぁ。

◆古今亭志ん陽 『風呂敷』
お家芸を面白可笑しく。
志ん生師の型をほぼ踏襲してくれました。

一つだけ。
“三尺の押入” ってのは、要するに襖一枚分の幅。
とすると、今夜の志ん陽師のように引き戸を開ける表現ではなく、開き戸を “開け放つ” 描写の方が適切でしょうね。
志ん生師、NHKの映像では開き戸で演っている筈です。

◆翁家勝丸 太神楽
“抜き扇” で扇子がめくりの近くまで飛びました。
矢張りかなりの力が加わっているのですなぁ。

◆隅田川馬石 『王子の狐』
いつも思うのですが、上がる料亭が扇屋でお土産が玉子焼き三人前となりますと、『百川』じゃないけれども丸っきりお店の宣伝みたいな噺ですよね。初手はそんな経緯があったのかしらん。
それにしても馬石師は動物が巧いなぁ。

◆柳家小里ん 『万金丹』
お得意の “二人旅” 風味の導入から本編へ。
実にこう “いい加減な奴” の表現が巧みなのですよね。
すっかり惹き込まれました。

~仲 入~

◆ニックス 漫 才
昼席と同様の “婚活根多” でしたが、若干詰めて演りました。
この “短縮版” の方が速度感が出て面白かったですね。

◆林家久蔵 『蛇含草』
夜席の彦いち師代演は、弟弟子の久蔵師。
彦いち師は “笑点” の話題など絶対に出しませんけれども、こちらは木久扇師匠の話題が半分。本編が半分。

◆伊藤夢葉 奇 術

◆五街道雲助 『夜鷹そば屋』
“何を演ってくれるのだろう?” と期待しておりましたところ・・・
なんと “飛び道具” とも言える『夜鷹そば屋』。
いきなり本編。
もうね、言う事ありませぬ。
すっかり、どっぷり “雲助ワールド” へ入り込みました。
昼席と異なり若い女性が多かった所為での根多選択なのでしょうけれども、大当たり。
緞帳が降りても感動の涙で席を立てないでいる女性がそこここにいらっしゃいました。

最後の惣吉の科白『俺のことを倅と呼んでくれねぇかい』からの『倅』、『ちゃん』。
ここで切っても良いのでしょうが敢えて “『夜鷹そば屋』でございます” と演題を明かしながら辞儀。
原作者への敬意、トリビュートの一言でしょうね。
いやぁ参った。恐れ入りました。
“有崎勉作、若林恒夫翻案” 『夜鷹そば屋』。
名演。


昼夜連続鑑賞で流石に疲労感。
しかし『夜鷹そば屋』の余韻が心地良し。
うむ、大満足。

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国立10中昼 10/18

10月18日(金)国立演芸場 昼席


国立演芸場10月中席八日目。
今日は唯一の昼夜興行日。
私も昼夜両席を予約して “寄席三昧” を決め込みました。


◆林家彦星 『元犬』
ごくオーソドックスな『元犬』。
口調・発音に癖があるのですな。
上総屋の旦那もご隠居も、ひと昔以前に活躍した政治家、松野頼三氏の様な発声。
好人物に聞こえる様、発音・発声を違えた方が良さそう。

◆桃月庵白浪 『道具屋』
惚けた雰囲気の与太郎が好く表現出来ています。
今日の客席は重いねぇ。

◆古今亭志ん陽 『のめる』
ご隠居に “樽の大根” を伝授され、仕掛けに行く表情が飛び切り。
客席もようやく温まった感じ。

◆翁家勝丸 太神楽
鞘納め~五階茶碗~傘(毬・升・茶碗)

◆隅田川馬石 『鮑のし』
お家芸を愉しそうに演ってくれました。
馬石師の演出は “徹底的に壊れた甚兵衛さん” なのですが非常な好人物でもあるのですよね。

◆柳家小里ん 『一人酒盛』
こりゃまた凄い名人芸。
一人で吞むのは熊さん。呼ばれたのは留さん。
熊さんの酔い加減が絶妙。
次第に呂律が怪しくなっていくあたりなど、 “本当に呑っているのじゃ?” と思わせる程です。
最終盤の留さんの啖呵がまた切れていましたねぇ。
お見事。名演。

~仲 入~

◆ニックス 漫 才
一昨日の記事で妹さんの決め台詞を『そうですか』と誤記しておりました。
正しくは『そうでしたか』です ^^;
婚活根多、大谷石の蘊蓄などで上手に纏めました。
面白い。

◆古今亭菊志ん 『野ざらし』
彦いち師代演。
何と表現すれば良いのでしょう。 “売れているオーラ” とでも申しましょうか。客席の爆笑を誘う技術が素晴らしいですね。
懐かしい矢来町の型。
下がる際に弟弟子である文菊師の歩調を真似しました。
好高座。

◆伊藤夢葉 奇 術

◆五街道雲助 『干物箱』
若旦那の声色を使う貸本屋の善さんを紹介するのは幇間の一八ではなく、 “竹庵” としました。
『百年目』に登場する “お幇間医者” の雰囲気でしょうか。
一八より品の良い、高級幇間といった感じ。
お家芸ですからね、素晴らしい出来。文句なし。


今日もまた小里ん師の高座が秀逸。
雲助師匠も素晴らしい高座。菊志ん師も聴かせてくれました。
満足。


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国立10中昼 10/16

10月16日(水)国立演芸場 昼席


国立演芸場10月中席六日目。
降り出しそうな曇天。


◆林家彦星 『牛ほめ』
惚けた口調。
崩した『牛ほめ』。
着付も崩れていて胸元がはだけてシャツが見えていましたな。
与太郎が父親から口上を伝授される場面で、 “仕舞が・・・、端が・・・、真ん中が・・・” と『金明竹』の掴み込みを演りましたが、これは好ましくないなぁ。

◆桃月庵こはく 『たらちね』
“着物ってのはこう着るものだぜ” とばかりにきちっと着付けて出てきました。
所々端折りながら葱売りまで。
心地よく聴かせてくれました。

◆古今亭志ん丸 『源平』
志ん陽師代演。
屋島の “扇の的” を “真面目に” 講釈で演りましたが、あとは茶利の連続。
しかし、倶利伽羅峠~富士川~一の谷~屋島~壇ノ浦と紡いだのだから凄い。

◆翁家社中 太神楽
今日は勝丸師に代わり翁家和助・小花のご両人。
傘(毬・茶碗・升)、五階茶碗、ナイフ

◆隅田川馬石 『粗忽の釘』
馬石師特有の “一拍置いた間” で客席を笑わせてくれました。

◆柳家小里ん 『笠碁』
素晴らしい高座。
雨の中を菅笠を被って相手の店先を往来する美濃屋のご隠居。
その美濃屋の姿を追う大旦那の所作が凄かった。
先ず目だけでゆっくりと追い、最後の最後に顔を動かす。
その目の動き、好かったなぁ。
落語ってのは座敷芸なのだと思い知らせてくれました。
ここまで完成度の高い『笠碁』は聴いた事がありません。
名演。
休憩中、 “あそこで自分独りでも中手を入れりゃ良かったな” と大いに悔やみました。

~仲 入~

◆ニックス 漫 才
初日とは根多を替えて、脳トレのクイズから話題を紡ぎました。
面白くなりましたねぇ。
話題転換の折に挟む、妹さんの『そうですか』が実に好い決め台詞。
年齢を明かしてくれまして、47歳・46歳なのだそう。
びっくりしたなぁ。30代前半ぐらいかと思っていました ^^;

◆林家彦いち 『反対俥』
冒頭の “羽田空港風景” が中々面白かったので、 “こういう新作なのだなぁ” と思って聴いておりましたが、これは枕。
彦いち師版『反対俥』へ。
川底に潜って渡河する場面が愉快。
扇子で魚まで表現してくれました。

◆伊藤夢葉 奇 術
鞭~ハンカチ~紐~カード
カード当ての手順を初日と微妙に違えていました。

◆五街道雲助 『幾代餅』
安定の出来。
吉原の幾代が実に艶やか、綺麗な色気ですねぇ。
好高座。


跳ねて “今日は何と言っても小里ん師の『笠碁』だな” と独りごちつつ家路へ。

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国立10中昼 10/11

10月11日(金)国立演芸場 昼席


本日初日の国立演芸場10月中席は雲助師匠の芝居。仲入は小里ん師匠。
台風19号接近で雨模様ながら、『江戸っ子の揃踏みだね』と半蔵門へ。


◆桃月庵あられ 『子ほめ』
出からして前座さん離れしていましたが、高座姿も板についている印象。
2017(平成29)年8月入門 、2019(平成31)年1月21日前座。と協会HPにありました。
近頃は見習期間が一年半近いのかぁ。辛抱したねぇ。
噺の方も『達者な前座さん』という以上の出来。
本来の下げの直前に時間が来た為に、咄嗟に下げを『只で酒を呑みに来たンでぇ!』と替えて切りました。
凄いね。
ようございました。

◆桃月庵こはく 『初天神』
二つ目に昇進後、前座さん時分のおおらかな雰囲気が薄れた様に感じた時期がありましたが、今日は伸び伸び演ってくれました。
飴と凧。雲助師直伝かな?
今日ぐらい弾けていて良いのではないでしょうか。明るい高座に好感。

◆古今亭志ん陽 『猫の皿』
志ん陽師、ちょっと見ぬ間にもみあげとこめかみが白くなってきていて、早くも老練の風情。
茶屋の爺さんの表情と口調がいかにも好人物で惹き込まれました。
対する旗師の造形もまたお見事。
高麗の梅鉢に目を付けてからの表情が、それ以前とがらり変わって商売人のそれとなります。
茶碗を譲らぬと突っぱねた直後、爺さんが『実は私、以前に旗師をしておりまして・・・』と前を語るのは初聴。
念の為、志ん朝師の音源を当たってみましたが、その件はありませんでした。
志ん陽師の工夫かな?
好高座。

◆翁家勝丸 太神楽
相変わらずの惚けた高座。
五階茶碗~傘(毬、升、茶碗)
五階茶碗の “抜き扇” の際、場内を暗くして赤いライトを点滅させつつ必殺仕掛人のテーマ曲を流しました。

◆隅田川馬石 『時そば』
枕で “一文が20円、十六文=320円、一両は四千文なので大凡8万円” と仕込みました。
『今日、帰りに皆様が “蕎麦を食べたいな” と思ったら私の勝ち』なんて言っていましたが、成程最初の男は本当美味そうに蕎麦をたいらげましたねぇ、お見事。
翌日の模倣者が日の暮れるのももどかしく、昼間から出て蕎麦屋を待つ、というのは初聴。
その為か、刻は “五つ” と早くして、下げも “六、七、八” となりました。
模倣者が蕎麦の出来を待つ間、雲助師匠と同じく、袖へ掌を入れ、その袖の中の掌を手首から左右同時に折り、横へ振るのですが・・・この仕種、愉快だったなぁ。
流石の高座。

◆柳家小里ん 『天災』
何を演ってくれるかな?と楽しみでしたが、昼席のまったりとした雰囲気で『天災』とはちと驚きました。
しかし流石。
ともすればだれ勝ちな噺を、所々端折り簡潔に纏めて客席を飽きさせずに下げまで進めてくれました。
特に長屋へ帰ってからの “鸚鵡返し” 場面は絶品もの、面白かったねぇ。
巧いなぁ。好高座。

~仲 入~

◆ニックス 漫 才
以前聴いた時には、飛び飛びのガールズトークの羅列で附いて行けなかった覚えがありますが・・・
今日は、姉妹の出自(米人クオーター)~英語~海外旅行~国内旅行、と物語性を持たせた根多。
“漫才21年演ってまーす” って幾つなんだろこの娘らは。
それはともかく、今まで聴いたニックスで一番面白かったなぁ。

◆林家彦いち 『睨み合い』
夜の京浜東北線南行車内、川口西川口間で電車が緊急停止。
乗り合わせた乗客の様子を同一車両にいた彦いち師が巧みに活写する “ドキュメンタリー落語” 。
これ優男が演っても面白くないよなぁ。
彦いち師の表情、口調だからこそ面白いンですね。
愉しませてくれました。

◆伊藤夢葉 奇 術
安定のマンネリ。
鞭~紐~カード
和むなぁ。

◆五街道雲助 『妾馬』
“台風19号が来ていてお客様も色々とご準備がございましょうが、私の高座が終わってからでも間に合います” と笑わせておいて身分制度を仕込み本編へ。
袴を着せてもらいながらの八五郎の台詞 “俺が侍になったら是非ともやりてぇ事があるン” “何をしたいんだい?” “大家さんを『無礼者!』ってンでぶった斬りてぇンで” の遣り取りは何度聴いても笑っちゃう。
その八五郎の造形は、無教養ながら家族を思う心は人一倍の男。
また “何をしても憎めない愛嬌を合せ持っている” のですから、殿様にも好かれましょう。
後半の “酔って母の言葉を反芻し泣く場面” から一転、下げの『おい殿公、もっと呑もうじゃぁねぇか』への速度感も鮮やか。
誠に結構な『妾馬』、堪能しました。


緞帳が下りロビーへ出ますと『明日明後日(土・日)は休席でございます』の触れ。
帰って食料品でも買っておくか、と急ぎ足。
うむ、大満足。


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国立劇場十月歌舞伎公演 天竺徳兵衛韓噺 10/2

10月 2日(水)十月歌舞伎公演 天竺徳兵衛韓噺  国立大劇場


本日が初日の国立劇場十月歌舞伎は、成駒屋の芝居。
今年の出し物は『天竺徳兵衛韓噺』。演目の読みは「てんじくとくべえいこくばなし」。
“外連味が楽しめそうな上に「蛙茶番」で馴染があるから、観に行くか” と三宅坂。


四世鶴屋南北=作
国立劇場文芸研究会=補綴
通し狂言 天竺徳兵衛韓噺 三幕六場
国立劇場美術係=美術

序 幕 北野天満宮鳥居前の場
    別当所広間の場
二幕目 吉岡宗観邸の場
    裏手水門の場
大  詰 梅津掃部館の場
    奥座敷庭先の場


○天竺徳兵衛/座頭徳市/斯波左衛門  中村芝翫  
○梅津掃部  中村又五郎   ○梅津奥方葛城  市川高麗蔵
○山名時五郎/奴鹿蔵  中村歌昇   ○下部磯平  大谷廣太郎
○銀杏の前  中村米吉   ○佐々木桂之介  中村橋之助
○侍女袖垣  中村梅花   ○石割源吾/笹野才造  中村松江
○吉岡宗観/細川政元  坂東彌十郎
○宗観妻夕浪  中村東蔵


期待通り、肩の凝らぬ展開。
目を惹いたのは吉岡宗観、細川政元二役の坂東彌十郎丈。
昨年十一月の 名高大岡越前裁 における山内伊賀亮の敵っぷりもお見事でしたが、今年は宗観で悪役、政元では裁き役と、善悪を好演しました。
ちと客席が寂しい感じでしたが、観て楽しめる演目。もっと入って欲しいなぁ。
今日は高校生も(修学旅行かな?)一階席に座っていましたが、米吉丈が花道へ出て来た時の『おぉ~』という驚嘆の声が面白かったなぁ。
こうした初歩的な感心、感動、私も忘れないようにしなければいけませんな。

うむ、満足。


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2019年 9月 鑑賞記録

9月
○27日(金)第615回 落語研究会  国立小劇場


※ 
9/
22 T 3 - 0 B 甲子園
久方振りに家人と観戦も、初回の梶谷四球出塁~二盗あたりが唯一の見所。
ベイ、連打が出ないならば、それなりの策を立案実行しなけりゃ~。
継投も石田をワンポイントで使うなど疑問符だらけ。
奈良のKさん、そしてお友達のNさんも意気消沈。
“代打鳥谷先制タイムリー” を目撃したことで記憶には残る試合だけれども・・・
こりゃぁ厳しいCSになるなぁ。ドームに辿り着けず1st.で頓死かもですな。

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プロフィール

喜洛庵上々

Author:喜洛庵上々
喜洛庵寄席桟敷へお越しいただきまして、ありがとう存じます。
寄席、落語会、舞台などの鑑賞記を綴って参ります。

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