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第603回 落語研究会 9/28

 9月28日(金)第603回 落語研究会 国立小劇場

TBS落語研究会、今夜の主任は市馬師『盃の殿様』 、 仲入は文治師『ラーメン屋』。
他に鯉昇師『へっつい幽霊』、扇蔵師『厩火事』、ほたるさん『祇園祭』と触れられております


◆柳家ほたる 『祇園祭』
江戸弁の歯切れがいまひとつ。そこで、京言葉を極端に戯画化して演りましたかね。
江戸者の祭囃子で中手が入りましたが・・・
ちと調子に乗れないまま。
噺が壊れちゃいましたね。

◆入船亭扇蔵 『厩火事』
地味ですなぁ。
声が小さいし声質が良くないのか通りが悪い。
場内の空調の音が聴こえる程に客席が静まり返って聴いていました。

それと会話場面で、おさきさんが喋っている同じ調子で兄ぃが応じちゃう。
演じ分けをすると『芝居じゃないのだから』という小言を言う人もいらっしゃるのでしょうけれども
せめて『間』や『口調』に変化をつける意識をして欲しい気がしました。

◆桂 文治 『ラーメン屋』
ラーメン屋の爺さん婆さんは描けているのですが、一文無しの遊び人の造形が浮かばない。
なにか『悪』でもなく『善』でもない。ただの文無しって感じ。
この『ラーメン屋』を翻案した雲助師匠の『夜鷹蕎麦屋』が、どれだけ工夫を重ねた演出台本なのかを思い知りました。

~仲 入~

◆瀧川鯉昇 『へっつい幽霊』
『へっついが何か、なんてことは芸協の私には訊かないで下さい』
と前方の不出来の言訳とも思える掴みから。
今夜の一席はこちら。

◆柳亭市馬 『盃の殿様』
上がったのが8時50分。どこでこんなに押したのかな?
いつもながらきちっとした高座。
殿様も周囲の侍も雰囲気抜群ですね。
好高座でした。
終演は9時26分。15分押しで追出し。


仲入後の二席で救われたな、と独りごちつつ家路へ。


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喜楽館 第9週 9/7

 9月 7日(金)喜楽館 昼席 第9週 神戸新開地 喜楽館


今年7月神戸新開地に開場した上方落語定席、喜楽館へ家人と義母を連れて初見参。
上方落語をみっちり聴くのは7~8年振り。先代松喬師の一門会(灘・酒心館)以来かなぁ。

2018090713320001.jpg
開場を待っていると太鼓を出して来て一番太鼓を威勢よく。テケツが商店街に面しておらず奥まっている所為?


緞帳が上がると客電の照度を相当落としました。
こちらではそれが普通なのでしょう。
二階席は開放していませんでしたが、一階はほぼ満員の入り。


◆露の眞 『手水廻し』
女流。
若い娘だけれども高座慣れした雰囲気。客席を温めてくれました。

◆桂三ノ助 『鯛』
垂水区出身で新開地に住んでいるとのこと。そこで当館の支配人補佐を務めている、と自己紹介。
当代文枝師のお弟子さん。
師匠の新作を面白おかしく演ってくれました。
この根多、はん治師でよく聴きますが上方版(と言うか原版でしょうか)はまた一段と愉快。

◆桂雀喜 『老老稽古』
主任の雀三郎師の一番弟子、米朝~枝雀~雀三郎と系譜を交え自己紹介。
長髪を後ろでまとめた “琴調先生” 型が中々お似合い。
噺の稽古事情を枕に振りましたが、こちらはほぼひと会話ごとに細かく区切って教えてくれるのが普通なのだそうで・・・
本編は『師弟の噺稽古風景』を題材にした新作。
どんでん返し的な展開と下げ。お見事。

◆桂米平 立体紙芝居 『シンデレラ』
米朝師の直弟子ですが今日は色物的な高座で “紙芝居” 。
家人、義母、そして後ろの女性達は大受けしていたなぁ。
私は “頭の休憩” てな感じ。

◆笑福亭鶴志 『ぞろぞろ』
脚が良くないのかな?椅子に座っての高座。膝隠しを使いますから椅子でもあまり違和感がありませんね。
松鶴師の直弟子。長年運転手を務めていたそうです。
師の口調を真似たりしながら漫談風に “松鶴雑景” と言ったところ。
漫談で降りるのかと思いきや、短い本編を加えてくれました。

~仲 入~

◆露の團六 『神崎与五郎』~ “与五郎の生い立ち”
義士銘々伝、つまり講釈根多ですね。
客席の反応はいま一つでしたが、私は非常に印象に残りました。
好高座。

◆喜味家たまご 三味線放談
いとこい先生の弟さんの方、つまり喜味こいし先生の娘さん。
といっても相当の年配です。
目元がお父さんにそっくり。
阿呆陀羅教~ないないづくし~浪曲を一節、傾城阿波鳴門などを弾き唄い、〆に蝙蝠を踊ってくれました。
芸達者だねぇ。

◆桂雀三郎 『崇徳院』
流石の出来。素晴らしい高座。
上下の会話の遣り取りに全く “間” を取らない上方型の典型。圧倒されました。
凄かった。


跳ねて家人と『こりゃあ、また来なきゃいけねぇな』
家人、早速来月の米團治師の芝居を自分用に予約しておりました。
間口は落語専用ですし、212席とそれこそマイク要らずの適正規模、まったく羨ましい限り。

大昔、南の角座で宮川左近ショーが主任の芝居を観た想い出話などしながら家路へ。
いやぁ、面白かったなぁ。


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第602回 落語研究会 8/22

 8月22日(水)第602回 落語研究会 国立小劇場

TBS落語研究会、今夜の主任は上方から米團治師『たちぎれ線香』 、 仲入は歌武蔵師『禁酒番屋』。
他に馬石師十八番の『安兵衛狐』、文菊師『笠碁』、市楽さん『真田小僧』と触れられております

◆柳亭市楽 『真田小僧』
『弟子入りして十三年・・・』と枕を振っていましたから、そろそろ真打昇進なのかな?
“完全版” を面白おかしく演ってくれました。

◆隅田川馬石 『安兵衛狐』
今夜は狐よりも幽霊の描写が細密で、後半がやや駆け足になりました。

◆三遊亭歌武蔵 『禁酒番屋』
本編よりも掴みの“ 相撲協会裏話” やら “レスリング協会” への言及の方が愉快というのがなぁ。
いや、本編も悪くないのですが “漫談” が抜群に面白いので、そちらが印象に残っちゃうのね。

~仲 入~

◆古今亭文菊 『笠碁』
『碁将棋に凝るってぇと親の死に目に会えないなどと・・・』と、無駄話抜きに入って行きました。
二人の旦那の様子を “無言劇” で演ずる場面が新鮮ですね。
しかし文菊師は小言が巧いねぇ。
苛々して意地悪く奉公人に当る描写がやや過ぎる気もしましたが・・・
あと地の喋りが職人言葉になっていたのが、やや不自然でしたね。

◆桂 米團治 『たちぎれ線香』
冒頭に米朝師匠の名を出しながら『弟子をお茶屋遊びに連れて行ってくれた』と触れていました。
同時に同じ二世の当代林家正蔵師との交流にも言及していました。
そう言えば正蔵師も『たちきり』を演りますね。

本編はまさに絶品ものの出来。
流石だったねぇ。
先ず若旦那が “それらしい” のがお見事。
『此奴じゃ弾けて遊んじゃうわなぁ』って感じね。
丁稚、そして番頭の造形も好かったなぁ。
面白がる丁稚、どっしりとして有無を言わせぬ番頭。
改心したかに見えた若旦那が『お礼参り』と偽り、番頭の用意した風呂に入り着替えて色街へ一目散。
この噺を聴くときにいつも疑問が残るのですが、若旦那は小糸の事を忘れている訳ではなく、蔵を出たら真っ先に小糸を訪ねる事を決めていたのでしょうね。
小糸の手紙を読んだから行動に出たのではないだろう、と言うのが私の解釈です。

小糸に線香を上げに来る同僚の芸妓たちの賑やかな描写が、最後半部を必要以上にしんみりとさせず、からっとした仕上がりにしてくれました。
泣かせに走る演出もありますが、この方が落語になりますね。
好演でした。


矢張り噺五本は身体に応えるなぁ、と独りごちつつ家路へ。



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第601回 落語研究会 7/23

 7月23日(月)第601回 落語研究会 国立小劇場

TBS落語研究会、今夜の主任は一朝師『藪入り』 、 仲入は扇辰師『夢の酒』。
兼好師『あくび指南』、志ん陽師『化物使い』。
この三月に二つ目昇進のはまぐり改メこはくさん、金原亭お家芸の『臆病源兵衛』。

◆桃月庵こはく 『臆病源兵衛』
明るい調子で進めてくれました。
急ぎ気味の口調で噺の背景の “闇夜” を感じられなかったのは残念。

◆三遊亭兼好 『あくび指南』
大真面目に “あくび指南” をするお師匠さんが愉快。
“門人” の描写は略筆。
こういう演り方もあるのだなぁ。
好高座でした。

◆入船亭扇辰 『夢の酒』
うむ。これは傑作。
駄々をこねるお花の様子を、大旦那の(お花への)対応描写で間接的に描く場面が秀逸。

~仲 入~

◆古今亭志ん陽 『化物使い』
今夜はこの高座を聴きたくて国立までやって来ました。
期待以上の大出来。
怒鳴られて “化物” がしょぼくれる様子が何とも言えず愉快。
好高座。

◆春風亭一朝 『藪入り』
暑さの所為か、集中力が続かず主任は聴かずに帰ろうかとも考えていたのですが・・・
思い直して “居続け” 。
先代金馬師匠の型をたっぷりと愉しみました。


『噺を五席聴くことも出来なくなってきたのか』と、やや落ち込みながらも『志ん陽師の名演に巡り会えたのは良かったな』と自らを慰めつつ家路へ。


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雲一里 7/4

 7月 4日(水)雲一里 雲助一朝小里ん三人会 日本橋劇場

雲一里、第三回の今夜は小里ん師『子別れ(通し)』、雲助師『もう半分』、一朝師『蛙茶番』。
前回が3月8日でしたので、四ケ月振りですね。
長い鑑賞歴を持つ友人と二人連れで日本橋劇場。


◆金原亭駒六 『強情灸』
灸医の『妙な訛』が印象的。
急ぎ足でしたが、前座さんとすれば水準以上の高座と思いました。

◆春風亭一朝 『蛙茶番』
一朝師、寄席の十五分の尺でもこの噺を掛けますが、今夜は “主任の尺” で。
軽妙な会話描写を重ねて絶妙の速度感で演ってくれました。

◆五街道雲助 『もう半分』
怪談噺らしく高座・客席照明ともに輝度を落としての高座。
心なしか冷房も強め^^;
十八番の芝居掛でしたけれども、以前に比べると『あっさり目』の演出。
居酒屋夫婦の悪党振りを薄め、更に爺の恨み描写も若干淡泊だった為でしょうか、後半部の『祟り』がやや浮き気味でした。
『後味を少しでも良くしよう』との試みなのかしら?
夫婦、特に内儀を『圧倒的な悪』にしないと噺が活き活きとしない様にも思われましたが・・・。
雲助師、 “多数派” の女性客を意識したのかな?

~仲 入~

◆柳家小里ん 『子別れ(通し)』
“上” の『強飯の女郎買い』が珠玉の出来。
熊と紙屑屋の長さんの遣り取り、面白かったなぁ。そして帰宅から縁切りまでの描写もお見事。
他の演者は地で済ませることの多い “中” の『浮名のお勝』も比較的たっぷり目。
会話描写とともに略筆乍らお勝が寝床で莨を呑む場面を挿入してくれました。
これ風景が浮かびましたなぁ。
“下” は少し駆け足気味でしたが、親子三人と番頭の心の籠った科白の応酬が素晴らしい。
下げは(玄翁を母子の場面で仕込んでいたのですが) “子は鎹” ではなく、夫婦固めの盃を勧める番頭と熊の遣り取りで『河岸を替えましょうよ』、『どうして?』、 『鰻屋だけに、また裂かれちゃぁいけねぇ』。
終演時間を気にしての “この下げ” なのか、最初からこの下げと決めていたのかは判りませぬが、いかにも小里ん師らしいすこぶる好ましい下げだなぁと思います。粋でした。
長講一時間。好高座。


つい若い時の心持ちになり、洋食屋で追加料理を一皿注文し友人とシェアした為に会場到着時は “大満腹” 。
睡魔と闘う前半となってしまいました。
二人して『歳を忘れちゃいかんな』など喋りながら『そう言えば野球どうなった?』
ラジオを聴きながらホームタウンへ。




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プロフィール

喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)

Author:喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)
喜洛庵寄席桟敷へお越しいただきまして、ありがとう存じます。
寄席、落語会、舞台などの鑑賞記を綴って参ります。

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