2013年 1月 鑑賞記録

1月
◯ 3日(木)新春国立名人会  国立演芸場
◯ 9日(水)五街道雲助独演会  にぎわい座
◯10日(木)睦会~扇遊・鯉昇・喜多八三人会  にぎわい座
◯20日(日)ピアフ  シアタークリエ
◯23日(水)浅草 夜席  主任 雲助  浅草演芸ホール
◯28日(月)浅草 夜席  主任 雲助  浅草演芸ホール
◯29日(火)浅草 夜席  主任 雲助  浅草演芸ホール

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浅草1下夜 1/29

 1月29日(火)浅草演芸ホール 夜席

昨夜に続き浅草演芸ホール。
今席は中々都合がつかなかった家人も何とか間に合い、連れ立ってやって参りました。
雲助師、今日は何を掛けてくれるかなぁ~。

古今亭きょう介 穴子でからぬけ
古今亭駒次 ガールトーク
金原亭馬生 無精床
ペペ桜井 ギター漫談
古今亭駿菊 つる
川柳川柳 パフィーde甲子園
林家正楽 紙切り
金原亭馬の助 権助芝居~百面相
桂文楽 看板のピン
大空遊平・かほり 漫 才
吉原朝馬 源平

~仲 入~

隅田川馬石 狸札
アサダ二世 奇 術
林家種平 お忘れ物承り所
柳家小里ん 強情灸
浮世亭とんぼ・横山まさみ 漫 才
桃月庵白酒 親子酒
翁家勝丸 太神楽
五街道雲助 お見立て

◆きょう介 『穴子でからぬけ』
酒の粕から穴子でからぬけ。
噺の面白さ、滑稽さを活かした好高座。

◆駒次 『ガールトーク』
ファミリーレストランに集まってお喋りに興ずる奥様連。
用事でその場を去る途端その人の噂話が始まります。それが順に続くといった噺。
噂話の内容はともかくとして、日常にありそうな風景を上手く切り取ってまとめました。面白かったなぁ。

◆ペペ桜井 ギター漫談
楽曲に変化はありませんでしたが、漫談の根多は入れ替えて新鮮な高座。
受けてましたねぇ~。

◆正楽 紙切り
鋏試し相合傘、松竹梅、かっぽれ、雪合戦、纏持ち、スカイツリー。

◆朝馬 『源平』
この噺を十八番にしていた三平師から教わったとのこと。
最後半“扇の的”の講釈がお見事。

◆馬石 『狸札』
『待ってました!』の声がいくつも挙がりました。
下手で声掛けのお客様、やや不完全と感じたか繰り返して『待ってました!』。
これに馬石師、首を捻りながら着座。
一声が宜しいようで。

十八番の『狸札』、馬石師は動物上手いなぁ~。子狸になりきって演じます。
五円札の裏の蚤を取ってあげた時にちゃんと爪で潰します。
こうした細かな描写の積み重ねが噺に現実味を与えていくのでしょうね。
愉しい高座でした。

◆種平 『お忘れ物承り所』
今夜は長尺版で。
うむ~。後半まで演ずるよりも、枕でたっぷり温めておいて雨傘で下げちゃった方が好い様に思いました。
今芝居、三日来てこの根多を三回聴きましたが、それでも面白く聴くことが出来るのは種平師の愉しい味わい所以でしょう。好演。

◆小里ん 『強情灸』
今夜もまたお家芸を惜しみなく披露してくれました。
五代目は艾に火を点ける際、火鉢の炭で点けていた様に思いましたが、小里ん師は線香で。
素晴らしい出来。面白かったなぁ~。

◆とんぼ・まさみ 漫 才
初見。脱力系と言うのかなぁ?言葉を次から次へと繰り出すのではなく、落ち着いた芸風。
面白かったなぁ~。また観たくなりますね。

◆白酒 『親子酒』
客席のあちらこちらから『待ってました!』と声が掛かり『だいぶお待たせした様で』と返しました。

十八番をたっぷりと。
いつも感心するのは父親の酔っていく描写。膝に置いた手の表情が巧みだなぁ。

『綺麗だよ』が効いて一本つけて貰う、この場面の夫婦の会話がまた愉しいですね。
この夫婦のやり取り、お銚子のお替わりでまた『愛してるよ』に繋がります。
面白かったなぁ~。
お見事。
大笑いしました。

◆雲助 『お見立て』
『あらぁ、こちら初めて? まぁ~様子の好い』と手練手管の枕を振って、古今亭金原亭のお家芸『お見立て』。

喜瀬川花魁と杢兵衛大尽の間に挟まり右往左往の妓夫を愉快軽妙に演じ、客席を沸かせました。
最後半の墓の見立て場面の盛り上げは流石の至芸。
二十五分強の爆笑高座。
いやぁ、面白かったぁ~。

風邪が快癒途中と見えて若干鼻声なのが心配ですが、師匠くれぐれもお大事に。


跳ねて車中の話題は雲助師、白酒師、馬石師は勿論、種平師、小里ん師、駒次さん、そして二組の漫才と賑やかに。





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浅草1下夜 1/28

 1月28日(月)浅草演芸ホール 夜席

毎年の“恒例行事”が思いのほか早い時刻に終了。
『それじゃぁ』とばかりに浅草へ。
今夜はどんな芝居になるかなぁ。
楽しみです。

金原亭駒松 狸札
桂三木男 新聞記事
柳家小せん 商売根問(鷺取り)
ペペ桜井 ギター漫談
古今亭駿菊 弥次郎
川柳川柳 ガーコン
林家正楽 紙切り
金原亭馬の助 相撲漫談~百面相
桂文楽 悋気の火の玉
大空遊平・かほり 漫 才
金原亭馬生 稽古屋

~仲 入~

隅田川馬石 時そば
アサダ二世 奇 術
林家種平 お忘れ物承り所
柳家小里ん 長短
ロケット団 漫 才
桃月庵白酒 新版三十石
鏡味仙三郎社中 太神楽
五街道雲助 辰巳の辻占

◆三木男 『新聞記事』
まだざわざわしている中、まずまず聴かせました。
もっととぼけた感じを押しても良いかしらん。
真面目な高座。

◆小せん 『商売根問』
『商売根問』の序。
『鷺取り』までも進まず“雀取り”まで。
私、小せん師の高座に接するといつも「巧者」という言葉を連想します。

◆駿菊 『弥次郎』
とぼけた雰囲気で面白おかしく。こちらも巧みの技という感じ。
好演。

◆川柳 『ガーコン』
冒頭『今日も歌って唄って歌いまくるぞぉ~』と“ガーコン宣言”。
“ラバウル海軍航空隊”の後、先週観た時には割愛された“ラバウル小唄”が“復活”。
私の「大好物」のベースもたっぷり。
あぁ、面白かったぁ。

◆正楽 紙切り
鋏試し相合傘、雪合戦、七福神の乗った宝船、高見盛、三社祭。
勝って胸を張り支度部屋へと帰る高見盛、秀逸。

◆馬石 『時そば』
四文銭の説明から。
当時の物の値付けが四の倍数の場合が多かったと蘊蓄を授けてくれました。
まぁ銭には四文銭が存在し、金は四進法。四の倍数に馴染みがあったのでしょう。

いつもながら上品な食べ方に好感。
翌日の蕎麦屋の蕎麦のその不味そうなこと、優れた描写でしたねぇ。
面白かったなぁ~。

◆小里ん 『長短』
柳家のお家芸且つ小里ん師の十八番『長短』。
素晴らしい出来。
細かい仕種も忠実に再現してみせてくれますので、まるで二人のやり取りを同じ座敷内で目前にしている様でした。
今夜一番の高座と見ました。お見事。

◆白酒 『新版三十石』
インターネット落語会の収録とのことで、根多は決めてあった様子。
爆笑の『新版三十石』。

◆雲助 『辰巳の辻占』
妓楼における手練手管の枕。
私のお気に入り『女の噛みついた痕にしちゃぁ、いやに大きいね』『そりゃぁ、笑いながら噛みつきやがったんだから』の件も入り、大いに笑わせてもらいました。

巻煎餅から辻占を吹き出す場面。
その丸まった辻占の右側を先ず広げ、次に左側を広げていく仕種など、細かい描写にも神経の行き届いた演出に感服。

橋の上で繰り返される『南無阿弥陀仏、ひのふのみっ!』の掛け声。その掛け声と共に、お玉が薄目且つ横目を使い下手を覗き見る様子。
ここは何度観ても堪らなく楽しいですね。
また、私この『辰巳の辻占』の下げが好きです。何かこう粋な感じで。

25日(金)を喉風邪で休席されたと師のHPにありまして心配していましたが、高座への影響は最小限の様子でひと安心。
主任高座にしては短めの噺を選択されたのが、影響と言えば影響でしょうか。
二十分強の高座。堪能しました。


跳ねて北風の中を家路へ急ぎ足。





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浅草1下夜 1/23

 1月23日(水)浅草演芸ホール 夜席

予定していた先週水曜日(1/16)の『日立寄席』を残雪懸念で見送った為、二週間近く落語から遠ざかる仕儀と相成りました。
『そう言えば定席にもまだ顔を出していないなぁ~』と思案しながら香盤を眺めていましたら、浅草演芸ホールは雲助師が主任。
おっとり刀で浅草へ。

古今亭きょう介 子ほめ
柳家小せん 犬の目
大空遊平・かほり 漫 才
古今亭菊志ん 権助提灯
川柳川柳 ガーコン
林家二楽 紙切り
金原亭馬の助 手紙無筆~百面相
桂文楽 看板のピン
ペペ桜井 ギター漫談
金原亭馬生 安兵衛狐

~仲 入~

隅田川馬石 反対俥
アサダ二世 奇 術
林家種平 お忘れ物承り所
柳家小里ん 二人旅
ロケット団 漫 才
桃月庵白酒 ざる屋
鏡味仙三郎社中 太神楽
五街道雲助 子は鎹

◆小せん 『犬の目』
二つ目が抜いた為、前座の後すぐに上がりました。ざわつく客席を静かにさせたのは流石と言うべきか。
好みの問題でしょうけれども、くすぐりの二度押しは若干お行儀がよろしく無い様な気がします。
もっとも昨年の『鈴本夏祭り』で甚語楼師のを聴いた時にもくすぐりを繰り返して押していましたので、元々そうした演出の噺なのかも知れません。

◆菊志ん 『権助提灯』
十八番を掛けて来ました。女性が上手ですね。見事な出来。

◆川柳 『ガーコン』
「浅い時間なので小咄かもしれないなぁ」と思っていたのですが、嬉しいことに至宝を掛けてくれました。
昭和初期の歌謡は割愛して軍歌から始まる短縮版。
“英国東洋艦隊潰滅”と『あれっ?敵のやっちゃった』は省略されたものの、ラッパ健在。そして脚の怪我も癒えた様子で安心しました。
ジャズシーンでベースの入るところが大昔から私の“壺”となっておりまして、池袋で畳叩いて大笑いしている最中に師匠と目が合ってしまい照れた思い出なども頭の中を巡りました。
面白かったなぁ~。
堪能しました。

◆二楽 紙切り
鋏試し桃太郎、雛祭り、合格祈願。
賽銭箱の前で合格祈願の学生、お見事。

◆馬の助 『手紙無筆』~百面相
百面相は、大黒、恵比寿、達磨大師の修行姿、花咲爺さん(正直/意地悪)、分福茶釜の狸。

◆文楽 『看板のピン』
高座返しの扇兵衛さんが、前方の百面相で使った手拭を一本残しちゃった。
出てきた文楽師が座る前にそれを袖まで持ち帰り再び登場。
しばし小言。そりゃぁ怒るのもごもっとも。

◆馬生 『安兵衛狐』
浅草はやりやすいのかなぁ?
伸び伸びとした明るい口調で、面白おかしく『安兵衛狐』。
好演。

◆馬石 『反対俥』
寄席の尺、大宮まで。
病み上がりの俥屋の『これでまた入院出来ます』には毎度大笑いしちゃいますね。

◆種平 『お忘れ物承り所』
雨傘を忘れたと駅の承り所に来た男性の滑稽譚。文枝になった桂三枝師作。
種平師が愉しく演じました。

◆小里ん 『二人旅』
柳家のお家芸且つ小里ん師の十八番『二人旅』。
間がいいのでしょうね、何度聴いても笑っちゃう。
しかし師匠に似てきたなぁ~。

◆白酒 『ざる屋』
こちらも金原亭のお家芸『ざる屋』。
抱腹絶倒。笑いっぱなし。
好演。

◆雲助 『子は鎹』
三道楽煩悩の枕を振っておいて『子は鎹』。番頭さんが棟梁熊五郎の長屋へ迎えに来た場面から。
実はこの番頭さん、初手から熊五郎と息子の亀を再会させる算段で来ています。
番頭と熊の会話で所謂『子別れ上・中』を進め、話しの中で意味あり気に番頭が息子のことを聞く、そんな入りでした。

饅頭屋の件は『蒸かしたてを食わせてやりてぇなぁ、なんて・・・』。もう“清正公様の生まれ変わり”は無理かなぁ?
三年振りの亀との再会、ここで雲助師の目が潤んだ感じ。気持ちの入った父子の会話に、こちらも目頭が熱くなりました。
この場面の直後『番頭さん、木口の件てのは口実で端から亀とあたしを・・・』『いい木口を見させていただきました、ありがとうございます』と熊五郎が番頭へ礼を言います。

一円を貰った亀、お金を帯へ挟んで帰宅しますがすぐに母親に見つかってしまいます。
『お父つぁんの置いていった玄翁で打つのたから、あたしじゃぁなくお父つぁんが折檻するのだ』と一円の出どころを問い質す母親。真っ直ぐに育てるのだ、との母の強い思いが伝わってきました。

翌日、鰻屋の二階に父子。
ここに母親が襟元を直しながら『あのぉ、家の亀が・・・』と現れます。ここで鰻屋が『どこかの棟梁と二階に・・・』と、熊五郎が立派になったことを示唆。
女房が二階へ上がり、熊五郎が女房に礼を言い頭を下げて復縁を申し出る。女房も『その言葉を待っていた』と受けます。
全く自然に丸~く大団円。
お見事。


久し振りの浅草。
まぁご当所らしい雑音、ざわめきはあったものの夜席ながら満員の客席。
出演の師匠方もそれに応えてくれました。

いやぁ、面白かった~。
冷たい北風の中、充足感を胸に家路へ。





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ピアフ 1/20

 1月20日(日)ピアフ シアタークリエ

大竹しのぶの舞台を観るのはグレイガーデンズ以来かしら。
手帳を紐解いてみましたら、三年前2009年12月5日に此処シアタークリエでグレイガーデンズを観ています。
草笛と大竹の絡みが見応え充分だったなぁ~、あの芝居は。

今日は一昨年(2011年10月~11月)好評を博した『ピアフ』の再演、マチネ。
久し振りの日比谷へと家人と二人やって参りました。

大竹、圧倒的。
狂気と破滅の人生を歩む主人公を、エディット・ピアフその人が憑依したが如く演じきりました。
前半と後半ではまるで違う人物のように人相を変え、時の流れをも上手く表現していましたね。
ディートリッヒ役の彩輝なお(秘書マドレーヌと二役)。浮世離れした演技がかえって奏功。不思議な雰囲気を醸し出しました。
梅沢昌代もうらぶれた老け役を達者に。

他、主な出演は藤岡正明、小西遼生、碓井将大、谷田 歩、横田栄司、畠中 洋、そして辻 萬長。

チケットは既に全て売り切ったそうです。それも当然と肯けますね。
コールドターキー場面など、震えが来ましたよ、本当。

跳ねて強い北風の吹く日比谷を暫く無言で歩き、二人ともややして『大竹、凄かった』と同時に口を開きました。
素晴らしかった。





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睦会 1/10

 1月10日(木)睦会~扇遊・鯉昇・喜多八三人会 にぎわい座

今夜の睦会は瀧川鯉昇師が主任で二席、と前触されています。

◆瀧川鯉和 『金明竹』

◆瀧川鯉昇 『粗忽の釘』
還暦だそうで、これにはちょっと驚きました。ご本人の言葉にもありましたけれども、もう少し上かと・・・。
粗忽者の枕をたっぷり仕込んでおいて、愉快な『粗忽の釘』ロザリオ版。
お見事。

◆柳家喜多八 『夢金』
矢来町の型。懐かしい言い回しの連続で嬉しかったですねぇ。
強欲な船頭、凄み充分の浪人、ともに優れた人物造形でした。

今夜の客席は何故かやや騒がしく、私語や携帯、あと腕時計かな?アラーム音などが立て続けに耳に入りました。

冬の夜更けの噺ですし、強欲船頭の独白で進行するのですから声をひそめた演出なのに、客席がお喋りしてちゃぁいけません。
喜多八師もこれに影響されたか、次第に声の抑揚が少なくなっちゃった。
後半は、歩きながら稽古してるのを後ついて聴いてる感じでしたね。
演者の実力、才能を引き出すには客席の鑑賞態度も大切です。

下げは上品な雲助師の型。もう一度どこかで聴きたいなぁ~。

~仲 入~

◆入船亭扇遊 『紙入れ』
明るくさっぱりとした表情で登場。
いい風情だなぁ、扇遊師。
艶っぽい女将の様子が秀逸。

「初席(10日ですからね)に何故『紙入れ』?」と思いましたが、今夜の客席がそういう選択をさせたのかなぁ~。
好演。

◆瀧川鯉昇 『竃幽霊』
何十年も聴いていなかったと思います、この竃幽霊。
始めてすぐ『あぁ、竃幽霊か』と判りましたが、この噺こんなに前段があったのですね。すっかり忘れていました。
崩さずに演じた鯉昇師、これもまた好高座。


三人、四席、寄席で言えば主任の時間一杯に演って跳ねたのは9時半過ぎ。

観る側も演者の熱演に応えなければいかんョなぁ~、など独りごちながら家路へ。





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五街道雲助独演会 1/9

 1月 9日(水)五街道雲助独演会 にぎわい座

雲助師『芝浜』『二番煎じ』と根多出しされております今夜のにぎわい座五街道雲助独演会。
助演に総領弟子の白酒師を迎え親子会となりました。楽しみだなぁ。

◆古今亭きょう介 『手紙無筆』

◆桃月庵白酒 『寿限無』
『今夜は師匠が大きな噺を二席なので私の方はごく軽い噺を』と『寿限無』。
これがまた抱腹絶倒。
入れ事で麻生太郎君、安倍晋三君登場。
『小沢一郎君、小沢君、おざわく~ん!』『えっ?なに?また転校した?』な~んて調子で気持ち良さそうに高座を務めました。
お見事。

◆五街道雲助 『二番煎じ』
雲助師らしく上品で粋な『二番煎じ』。
寒い冬の夜の描写、番小屋に集まってくる商家の旦那方それぞれの人物の描写、夜廻りの様子、猪鍋の食べ方、酒の呑み様、見回りの侍の表情、仕種。どれをとっても巧みでしたねぇ~。
酒の回った旦那方のその次第に酔っていく様子。『都々逸の廻しっこしましょう』と盛り上がりが頂点に達したところへ現れる侍。
ここら辺り、客席の私も番小屋で一緒に鍋をつついている様な錯覚に陥りました。
お洒落な高座だったなぁ~。
素晴らしい出来。名演。

~仲 入~

◆五街道雲助 『芝浜』
雲助師自身が見聞した昭和の大晦日から正月の風景を枕に『お前さん、起きておくれよ』。
河岸に着いた勝五郎が手頃な岩に座り、莨を喫む。その時の夜が明けていく波打ち際の風景、目の前に芝の浜の日の出を再現してくれました。
またこの場面の前に『磯の匂い』という言葉で『海』を強調したのが効きました。好演出。

革財布の中を見て慌てて家に戻ってきた勝五郎のその狼狽振りを、女房の顔そして視線を下手から上手へ激しくまた素早く動かすことで見事に表現してくれました。
この後女房が中味をあらため『お前さん、銭じゃぁない、金だよ』
私、この言い回しが実にどうもお気に入り。
普段は銅銭せいぜい一朱銀程度しか目にしない庶民が二分金の額を八十四枚、四十二両に目を丸くして『銭じゃぁないよ、金だよ』の科白。大金を目の前にした驚きの思いがこの一言に込められています。

明けて夢と言い含められ『情けない夢を見た』と落胆し自嘲する勝五郎の横っ面を叩く女房。
このしっかり者の女房にまさに「目を覚まされた」勝五郎の心境の変化を上手に描写。表情は勿論、目の輝きからして直前とは違います。ここの変わりっぷり、お見事でしたねぇ。

魚勝が御得意先を復活させていく場面もまた粋でした。
出された刺身を客が見て、食べる、そして『また出入りしな』の一言。

三年目の大晦日、裏通りながら一軒の店を構える魚勝。女房は髷を結い直し、畳も替えてすっかり新年を迎える準備が整っています。
この場面、女房がことさらに声を張ったり、泣き声になったりと騒がしい演出もありますが、雲助師の女房はあくまでも淡々と経緯を説明していきます。
この淡々とした女房の様子が噺の現実味を増す効果を生み、夫婦の情の遣り取りをより濃密に表現する結果をもたらしていますね。
聴いていて自然に目頭が熱くなりました。

最終盤、女房が子を宿したことを勝五郎へ告げ、下げへ。
凄かったなぁ。素晴らしかった。


跳ねて歩きながら家人と『今夜は歴史に残る名演だった』と意見一致。
いやぁ、非常に充実した素敵な夜となりました。
大満足。





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新春国立名人会 1/3

 1月 3日(木)新春国立名人会 国立演芸場

新年明けましておめでとうございます。

平成二十五年「喜洛庵寄席始め」は国立演芸場。

定席の喧騒も懐かしくはありますが、初席ながら比較的じっくりと落ち着いた雰囲気で噺を楽しめるのがありがたいですね。
『冬らしい空模様だねぇ~』など家人と語らいながらやって参りました。

◆若山胤雄社中 『寿獅子舞』
見事な獅子舞。
福の神(大黒天)も登場して多くの福を客席へ届けてくれました。

◆春風亭柳橋 『金明竹』
真打、しかも看板真打が『金明竹』を掛ければこうなります、というお手本高座。
流暢な言い立てに中手が入りました。

◆神田紫 『山内一豊出世の馬揃え』
日本髪、留袖で登場。
『天正二年弥生半ば岐阜の城下で催されました馬市に、見事な馬を曳きました二人の馬喰…』と始めて『出世の馬揃え』。
一豊が駿馬に跨がり馬揃えへ登場、で切れ場。
かっぽれを陽気に踊って下がりました。
面白かったなぁ。

◆三笑亭夢丸 漫 談

◆東京ボーイズ 歌謡漫談

◆三遊亭遊三 『親子酒』
次第に酔っていく父親の描写が秀逸。
お見事でした。

~仲 入~

◆バラクーダ コミックバンド

◆五街道雲助 『初天神』
私、雲助師の『初天神』は大のお好み。
親子の会話や道々の様子を上品且つ丁寧に描写し、客席を一緒に初天神へ連れて行ってくれました。
いつもの様に凧揚げまで。
凧揚げに夢中になる父親の姿が、お正月らしい雰囲気を愉しく盛り上げました。

◆アサダ二世 奇 術
紙コップ、ロープ、カード当て(風船)、千円札。
軽妙な喋り、洒脱な芸は今年も健在。

◆鈴々舎馬風 漫 談
お馴染みの漫談の後、美空ひばりメドレー。

恒例の手拭撒きでお開き。


運良く手拭を入手してご機嫌の家人と『面白かったねぇ』と言い合いながら家路へ。





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プロフィール

喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)

Author:喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)
喜洛庵寄席桟敷へお越しいただきまして、ありがとう存じます。
寄席、落語会、舞台などの鑑賞記を綴って参ります。

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