2014年 5月 鑑賞記録

5月
○ 9日(金)睦会~扇遊・鯉昇・喜多八三人会  にぎわい座
○11日(日)鈴本 夜席  主任 龍玉  鈴本演芸場
○15日(木)国立 昼席 桂やまと真打昇進襲名披露  国立演芸場
○18日(日)鈴本 夜席  主任 龍玉  鈴本演芸場
○20日(火)らくご街道 雲助五拾三次 第十四宿 -吉例- 髪結新三  日本橋劇場

※17日(土)に予定していた Paul McCartney 。
現地(国立競技場)到着後、19日(月)へ順延振替との発表を聞いて
『19日は他に予定が入っていなくて良かった』などと暢気に構えていたところが
次第に雲行きが怪しくなり、結局『全日程キャンセル』。
17、19両日とも快晴微風、屋外LIVE日和の国立競技場だっただけに何とも残念でした。





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らくご街道 雲助五拾三次 -吉例- 5/20

 5月20日(火)らくご街道 雲助五拾三次 -吉例- 日本橋劇場

雲助五拾三次、第十四宿 -吉例- 。
お馴染みの『髪結新三』。助太刀に柳家小里ん師登場。

◆五街道雲助
発端 紀伊國屋文左衛門
序幕 第壱場 白子屋見世先  第弐場 永代端川端

以前、矢張り小里ん師と『髪結新三』のリレーを演った際には後半を担当した雲助師。
今夜は前半を口演。
そして大詰の深川閻魔堂はご趣向で芝居を、と今日の進行を紹介しながら、ゆるゆると語り始めました。

冒頭から “悪の顔” を見せる新三が新鮮な感じ。
始めから “悪” ですから、もう永代橋では容赦なく冷酷非道な悪の本質を見せつけて大暴れ。
雲助師、七五調の傘尽くしを格好良く決めて下がりました。
50分弱の長講にもかかわらず、物凄く短く感じました。

~仲 入~

◆柳家小里ん
弐幕 第壱場 冨吉町新三内  第弐場 家主長兵衛内  第参場 元の新三内

弥太五郎源七親分の描き方が巧みで、仲裁が不調に終わる予感を客席へ伝えた感じ。
弥太五郎のなんとなく切れのない雰囲気を上手に造形しました。
長兵衛も良かったなぁ。なりきっていましたね、小里ん師。
素晴らしい高座。

◆五街道雲助  弥太五郎源七  ◆柳家小里ん  新三
大詰 深川閻魔堂

さぁ、閻魔堂前の立ち回りを芝居で。
引かれていた定式幕が開きますと、ちゃんと橋や柳の木なども背景に置いてすっかり舞台が整っています。
小里ん師の新三が下駄履きで上手から登場。提灯持ちに麟太郎さん。
雲助師は尻を端折り、長いのを腰へ差して下手から。
てれこてれこに台詞を喋りながら、きちんと芝居をしてました。見応えありましたね。
これはこのお二人だからこそ実現したご趣向でしょう。お見事でした。

家人と『いやぁ、面白かったねぇ』と言い合いながら家路へ。
大満足の雲助五拾三次『髪結新三』。




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鈴本5中夜 5/18

 5月18日(日)鈴本演芸場 夜席

先週日曜に続き、鈴本5中夜席へ。

『19日の昼席にも出掛けられますよ』と鑑賞歴の長い友人からの連絡。
『月曜日は喬太郎師休演なんだョね』
『じゃあ日曜の夜席だけにしようかな』
と言う訳で連れ立ってやって参りました。


林家あんこ 狸札
台所鬼〆 子ほめ
翁家和楽社中 太神楽
柳家小せん 馬大家
古今亭菊之丞 紙入れ
林家正楽 紙切り
橘家文左衛門 手紙無筆
古今亭志ん輔 豊竹屋

~仲 入~

ホームラン 漫 才
春風亭百栄 露出さん
アサダ二世 奇 術
蜃気楼龍玉 妾馬


◆あんこ 『狸札』
しん平師門下、二番弟子と自己紹介。
今夜は高座返しもこのあんこさんが担当しました。

◆鬼〆 『子ほめ』
こんなに弾けていましたっけ?以前から・・・
見ようによっては “くさいなぁ” という大袈裟な演出。ただこれが嵌まったのね、今夜は。
うけてたですねぇ。好演。

◆和楽社中 太神楽
和楽、小楽、和助の三人で登場。
最後の大ナイフは割愛。先週観た時、本当に危なかったものなぁ。

◆小せん 『馬大家』
いつもの様に名調子。
愉快な雰囲気で噺を進め、客席に大きな笑いをもたらしました。
好高座。

◆菊之丞 『紙入れ』
十八番を繰り出して来ました。
前半のお内儀さんと新さんの遣り取りはやや略筆にとどめ、後半で盛り上げる演出。
表情豊かに三人を描写。文句なし。
素晴らしい出来。

◆正楽 紙切り
鋏試し相合い傘、三社祭、ポールマッカートニー、隅田川の花火とスカイツリー、人力俥

後ろから女性が『ポールマッカートニー!』
ポールのプログラムを手に『今日も中止だったんです』と一言。そうでしたか・・・。

実は昨日、家人と二人で国立競技場往復をして来ました。
『今日も中止となると振替公演の明日もどうかなぁ?』と、思わず声に出しそうでした。

◆文左衛門 『手紙無筆』
客席の反応が好かった所為もあるのでしょうが、兄ぃと八五郎の遣り取りを進めるに従って
文左衛門師がどんどん乗って行った感じがしました。
眼の演技や言葉の抑揚など表現の一つ一つが凄かったなぁ。
名演。

◆志ん輔 『豊竹屋』
『ポールマッカートニーと落語の関係』を枕に、楽器繋がりで(?)『豊竹屋』。
志ん輔師も十八番を掛けてきました。
当然ながら、これがまた見事な出来。
うむ~、凄いなぁ。流石。

◆ホームラン 漫 才
差し歯~チャゲアス~オリンピック。
今日は好調。うけていましたねぇ。

◆百栄 『露出さん』
百栄師が登場すると、ふわっとした柔らかい空気になりますね。
お馴染みの新作を愉快に。好演。

◆アサダ二世 奇 術
ロープからカード当て(ハートの10)
爆笑の流れを百栄師とアサダ先生が『くすくす笑い』に変えて主任の古典高座へ巧く繋ぎました。

◆龍玉 『妾馬』
“待ってました!” の声がそこここから上がる中、黒紋付で登場。
『ははぁ、これはお侍の噺だな』と思う間もなく、さっと本編へ。

前半の大家さんと八五郎の遣り取り、以前の口演に比べ滑稽に寄せて格段に面白くなりました。

龍玉師は人物の描き分けがすっきりしていて、造形にぶれがないのですね。
聴いていて『あれ?』と思う様な場面、『この人はこんな言い方はしないのでは?』と思わせる描写は一つとしてありません。

大杯を干す八五郎の様子は毎度の事ながら惚れ惚れとする呑みっぷり。
呑み終わった直後の表情から『五合どれくらいです?』辺りはもう絶品ものですね。龍玉師ならではの感じ。

泣かせに走らず、むしろからっと明るい終盤。

八五郎の『三太夫、控えておれ!』に対する客席の反応がやや鈍かったのは、
殿様が『控えておれ!』の連発を “控えた” 為かしらん。
八五郎の発言~三太夫が袖を引く~殿様の『三太夫、控えておれ』
この場面の繰り返しが物足りなかった、或いは印象が薄かった、そんな感じでしょうか。

しかしそれも “敢えて言えば” そんな気がした、と言うことで噺の全体は素晴らしいもの。
好高座でした。


跳ねて友人と
『今夜は全部が凄い出来だったね』
『鬼〆さんの弾けた乗りが流れを作って・・・』
『おあとの師匠方がそれを受けて十八番を次々と』
『文左衛門師が本気だったね』
『志ん輔師も熱演』
『百栄師とアサダ先生で一服』
『主任龍玉師がまた上げて』
『よかったなぁ』

話し尽きぬと言う感じながら
『明日のポールが気になるから帰るわ』
帰宅して、結局振替公演も中止の報に接し
『珈琲でも飲みながらもっと “感想戦” をしていれば良かったなぁ』とこれは独り言。




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国立5中昼 桂やまと 真打昇進襲名披露 5/15

 5月15日(木)国立演芸場 昼席 桂やまと 真打昇進襲名披露

桂才紫改メ 桂やまと師匠の真打昇進襲名披露興行。

先ず今春昇進の師匠方をご紹介。
柳家小権太改メ 三代目柳家東三楼、鈴々舎風車改メ 四代目柳家三語楼、三遊亭亜郎改メ 三遊亭究斗、古今亭志ん公改メ 五代目古今亭志ん好、そして桂才紫改メ 三代目桂やまと。

五人の師匠方の中で、東三楼師、志ん好師、そして本日出演やまと師の高座にご縁がありましたので、
『お三方の内の、どなたかの披露目に行こうっと。まぁ、助演の師匠方の顔付けを見てから決めれば良いや』と、のんびり構えておりました。
注目していた国立演芸場の香盤が発表されたのは、4月4日(金)の晩。
翌日が土曜日とあって、国立劇場系列の他興行の予約電話と重畳。七世竹本住大夫師引退興行の影響が大きかったのかなぁ。電話が繋がったのは、予約開始から三時間後でした。

本日15日は小三治会長出演。
志ん輔師、志ん陽師と私好みの顔が揃いました。非常に楽しみです。

◆三遊亭ふう丈 『子ほめ』
実は私、内心密かにふう丈さんを応援しているんです。
高座に出くわすとは嬉しい。幸運でした。
表情豊かに愉しく。面白かったなぁ

◆古今亭駒次 『初めての自転車』
以前よりも表情が柔らかくなった印象です。
客席の多くの人が経験したであろう “自転車の練習風景” を題材に、
駒次さんらしい視点で “桃太郎風味” の親子噺へ発展させました。好演。

◆古今亭志ん陽 『道具屋』
掛け違ってお久し振りの高座。
登場人物の造形が巧みでしたねぇ。
お見事。好高座。

◆ダーク広和 奇 術
カードマジック。
三枚のカードが何度も四枚に増えてしまう “フェイマス・スリーカード” を中心に
素晴らしいカード捌きを見せてくれました。
最後半、次から次ぎとカードを繰り出している時に左袖口から煙が上がった様に見えましたけれども、
あれも演出の内なのでしょうかね?

◆古今亭志ん輔 『岸柳島』
事件の発端となる屑屋の表情が、師匠そっくりに見えました。どこか似るものなのですなぁ、矢張り。
茶化す町人二人の軽妙な遣り取りは志ん輔師ならでは。
愉快な一席。好演でした。

◆柳家小三治 『出来心』
言い訳までには至らない途中までの所謂 “間抜け泥” 。
ふわ~っとした独特の雰囲気。
下げは『あっ、表札を見て入ったのだった』。流石の至芸。

~仲 入~

◆真打昇進襲名披露口上
仲入前までの中央大学落語研究会はくらく会さんより贈られた紺色基調の鬼蔦後ろ幕から、
たまごの会ご贔屓からの、明るい空色を背景にした富士山と桜花の後ろ幕へ吊り替えて・・・

上手より小三治、才賀、やまと、志ん輔、志ん陽の各師。
司会役は志ん陽師。
披露興行も最後半ながら、大真面目な口上。
但し司会の志ん陽師は噛みまくり。
『真面目な性格』と言うべきところを『真面目な生活』とやって客席爆笑。
小三治師の音頭で三本締。

◆すず風にゃん子・金魚 漫 才
金魚さんの髪飾りは “やまと師の高座姿” 。
作るの大変だったろうなぁ。
高座を一杯に使い、にぎやかに。

◆桂才賀 『松山鏡』
鏡を覗いた時の各々の驚き様が愉快。
渋いねぇ、好高座。

◆柳家小菊 粋 曲
“にゃん金先生” が先に出演されてはいますけれども、
小菊姐さんが艶やかな着物で高座に登場すると “紅一点” と言った感じ。華やかだなぁ。
蛙ひょこひょこで客席を和ませて、都々逸。
淡海節から気前がよくて、そして櫓太鼓、両国風景でお開き。
素晴らしい喉と糸、堪能しました。
滑らかな撥は、志ん輔師匠かな?

◆桂やまと 『蜘蛛駕籠』
『真面目な生活』の立派な真打登場。
明るい表情、はっきりとした口跡が印象的です。
下げへ畳み掛ける場面で、ちと急いだのかしらん?やや調子を崩しかけた様な気がしましたけれども、
無難にまとめました。


古今亭一門による真打披露。小三治会長は(会長としては)最後の口上ですね。
そう言えば、口上で・・・手〆の直前だったかしらね、フラッシュが光った様な気がしましたけれども
あれは “公式カメラ” だったのかな?
小三治師、顔を上げた際に少し驚いた表情で光った先を見ていた様に見えました・・・。

降りた緞帳の奥から聞こえる三本〆を背に家路へ。
いやぁ、素敵な披露目だったなぁ。




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鈴本5中夜 5/11

 5月11日(日)鈴本演芸場 夜席

鈴本5月中席は昼席喬太郎師、夜席は龍玉師の芝居。
本日初日、日曜日。
『昼席は平日に伺いましょう』など家人と喋りながら、
先ずは夜席からとばかりに連れ立ってやって参りました。

林家つる子 牛ほめ
柳家麟太郎 熊の皮
翁家和楽社中 太神楽
柳家小せん 新聞記事
古今亭菊之丞 短命
ペペ桜井 ギター漫談
橘家文左衛門 夏泥
古今亭志ん輔 紙入れ

~仲 入~

ホームラン 漫 才
柳家喜多八 親子酒
伊藤夢葉 奇 術
蜃気楼龍玉 鰻の幇間


◆つる子 『牛ほめ』
笑いを巻き起こすまでには至りませんでしたが、手堅い高座。

◆麟太郎 『熊の皮』
若干硬い口調で入りましたけれども
後半は調子が出てきて滑らかに。中々愉快に演ってくれました。

ただ、前座さんの『牛ほめ』と挨拶で付きましたね。
“親指と人差し指で三角を作って・・・” の場面が、こちらでも出てきました。
昨年の2月、矢張りここ鈴本の小せん師の芝居で麟太郎さんの高座に接した時に
前座さんの『金明竹』と下げがまともに付く『一目上がり』を演ったので驚かされた記憶があるのですが・・・。
こういうのは良いのかなぁ?余り頓着しなくとも。

◆和楽社中 太神楽
和楽、小楽、和助の三人で登場。
最後の “大ナイフ” 、本当に危ない感じ。冷や冷やしました。

◆小せん 『新聞記事』
好調子で噺を進め、とんとんとんと下げまで。好演。

◆菊之丞 『短命』
こちらも寄席で良く掛ける十八番を。
うむ、上手いなぁ。流石。

◆ペペ桜井 ギター漫談
正楽師匠代演。
少し根多を変えて、フラメンコギターなども織り交ぜての高座。
面白いなぁ。

◆文左衛門 『夏泥』
忍び込む際の目配りなど細かい仕種をも巧みに演じ、噺に現実味を持たせました。
引き込まれましたね。
客席を噺に招き入れた、そんな感じ。
泥棒と一文無しの住人の遣り取りもまた、独特の間で大いに笑わせてくれました。
好高座。

◆志ん輔 『紙入れ』
仲入で何を掛けるかなぁ?と期待していました。
十八番が来ましたねぇ。
肩を揺すりながら迫るお内儀さん。これこれ。
爆笑の一席。

◆ホームラン 漫 才
今夜はどうも調子を掴めない様子。
う~ん、こんな事もあるのですねぇ。

◆喜多八 『親子酒』
百栄師代演。
一昨日金曜日の “にぎわい座 睦会” と根多が被りました。
しかし、今日もまた父子ともに見事な酔いっぷりでしたねぇ。
至芸を堪能。恐れ入りました。

◆夢葉 奇 術
鞭を鳴らしてロープへ。
短くさらっと演って下がりました。

◆龍玉 『鰻の幇間』
『今席は季節を問わず冬の噺も演るかもしれません』とのこと。
龍玉師の冬の噺で主任根多と言えば “夢金” 、 “鼠穴” あたりでしょうか?楽しみです。

今夜は幇間の枕を振って本編へ。
一八が藤むらの羊羹を手に穴釣りを試みる場面から。

野幇間一八の人物造形は深かったのですが
浴衣掛けの “旦那” の方はやや略筆に感じられました。

傑作だったのは手銭でやっていると知ってからの一八の怒りよう。
愚痴々々言い始めるのですけれど、次第に怒気が爆発、大怒り。これ程まで怒りを表面に出す演出は珍しいですねぇ。
『汚い家だねぇ~!本当に!』など、大声でもう言いたい放題。
野幇間の面目躍如、と言ったところ。

所々『台詞が飛んだかな?』と思わせる場面も見受けられたものの、龍玉師持ち前の豊かな表情で
“独特の雰囲気の『鰻の幇間』” を披露してくれました。
好高座。

座布団を脇へ除けて丁寧に辞儀の龍玉師。そこへ上手側からご贔屓が駆け寄り、祝儀袋を手渡しました。
演題が “鰻の幇間” だっただけに、この祝儀はまた洒落ていましたね。
龍玉師へ、ではなく “一八さんへ” でしょうか?


家人は、麟太郎さん『熊の皮』、志ん輔師『紙入れ』が印象的だったとのこと。
私は・・・う~ん龍玉師も好演でしたしねぇ。志ん輔師、喜多八師、菊之丞師、小せん師と好高座揃い。
どうだろう、一席選ぶなら文左衛門師『夏泥』かなぁ。
いやぁ、満足、満足。





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睦会 5/9

 5月 9日(金)睦会~扇遊・鯉昇・喜多八三人会 にぎわい座

1月14日以来の “にぎわい座 睦会”。今夜は扇遊師が主任で二席と触れられています。

◆瀧川鯉○ 『かぼちゃ屋』
何回か聴いていますけれども、達者な前座さんです。ちと早口になってしまう癖があるかしらね。
今夜は愉快な与太郎と威勢の良い長屋住人を上手に演じ分けました。
面白かったなぁ。

◆入船亭扇遊 『一目上がり』
この “にぎわい座 睦会” も足掛け八年、二十三回目なんだそうです。
『同じ根多を二度と掛けない』と決めているので、次第に根多が枯渇してきたとのこと。
そんな前置きを10分ほど喋ってから本編へ。

非常に好調な感じ。いつもの『扇遊スマイル』全開で、愉快に噺を進めました。好かったなぁ。

◆瀧川鯉昇 『安兵衛狐』
お馴染みの古今亭の型ではなく、原形と言うべきかやや重い方の上方噺『天神山』版をじっくりと。
幽霊妻の件では髑髏を持ち帰るという気味の悪い展開。
下げは同じく『ああ、叔父さんも狐だ』。

私、聴きながら『この奇譚と言うか暗い調子の噺を、よくまぁあれだけ軽妙な演出に改作したものだなぁ』と感心していました
志ん生師の手かなぁ?凄いね流石に。

勿論、今夜の鯉昇師の高座も素晴らしい出来。
前半の『源兵衛墓見酒』、そしてまた捕まえられた狐を安兵衛が買う場面あたり、臨場感溢れる演出。
たっぷり魅せてくれました。好高座。

~仲 入~

◆柳家喜多八 『親子酒』
約二十分ほど酒の呑み方と言うのかなぁ、御本人の『こだわり』をたっぷりと。
枕が長いと聴いていてだれることがありますけれども、
今夜は長い枕で薄まる感じもなく、独演会風味のくだけた雰囲気に。
本編も喜多八師の個性が充分に発揮された演出で、非常に印象的でした。
乗っていましたね。

それにしても、あれが喜多八師の素の酔い方だとするなら、お近づきにはなりたくないなぁ~。
まぁそれ程に真に迫った高座だったのでしょう。面白かったですねぇ。

◆入船亭扇遊 『文違い』
雲助師が廓噺の枕で演る『手練手管』をそのまま(あら、こちら初めてぇ?ってやつ)演ったので、
てっきり『三枚起請』かと早呑み込みしちゃいました。

これがまた見事な『文違い』。

日向屋半七、お杉、芳次郎、角蔵の人物造形が非常にしっかりしていて
きちんと整った感じとなりました。
特に色悪芳次郎が見事だったなぁ。

この噺は演者を選びますねぇ・・・芳次郎が “それらしくない” と不味いものねぇ。
扇遊師、 “眼病み男” 情人芳次郎を実に活き活きと見せてくれました。
お杉、半七の手紙の広げ方など細かい所作もまたお見事。素晴らしい高座。名演。


跳ねたのは “いつもの睦会時間” の9時半過ぎ。
好高座が四席揃って満足、満足。
その中でも、扇遊師『文違い』は抜群の出来だったなぁ~、と独りごちながら家路へ。




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プロフィール

喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)

Author:喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)
喜洛庵寄席桟敷へお越しいただきまして、ありがとう存じます。
寄席、落語会、舞台などの鑑賞記を綴って参ります。

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