第562回 落語研究会 4/30

 4月30日(木)第562回 落語研究会 国立小劇場

blogの大先輩 Kさんから御紹介をいただき “先達さん” たる Sさんを囲むお仲間方との交流を得まして、
今年度のTBS落語研究会を “ご定連席” にて鑑賞する機会をいただきました。
様々教えいただきました Iさん、またご心配いただきました Mさんに感謝を申し上げます。

私、小劇場は五六年振りでしょうか。
早めに来て当日券を購入するのが億劫になり、すっかりご無沙汰しておりました。
『お久しゅう御座います』と言ったところ。
時間に余裕を持って着く心算でしたのに、所用で開演時間に遅参。
あたふたと三宅坂へ。


◆林家たけ平 『紙屑屋』
遅れて入場し(おそらく本編へ入ってすぐだったかと思われます)最後列で “立ち見” をしておりましたら
横に立ってらっしゃるご婦人から会釈をいただきました。
なんと今回お世話になりました Iさんがお隣に。
慌てて身振り手振りで御挨拶。

さて、たけ平さん。
持前の軽妙な調子で噺を進め、客席を温めてくれました。
『あれ、これは謎々の本だよ。何だって? “モーゼが呑むお酒は何でしょう” だって?』
『答えが次の頁に載っているね。どれどれ答えは・・・ “水割り” だって。ふ~ん』
私、ここで不覚にも(? )大笑い。
明るく愉快な『紙屑屋』。

◆橘家文左衛門 『ちりとてちん』
抱腹絶倒の “白魚踊り食い一件” を枕に本編へ。
御隠居に例の皿を勧められたひねくれ者が、皿を手に取った刹那に後ろへ倒れる大外連。
実際に足袋裏を客席へ見せる完全な寝転びでした。
この外連の為に袴姿だったのね。

◆桂文治『お血脈』
十八番と言える一席。
あちらへ脱線、こちらへ余談、といった一見自由自在な高座ですが
実はそれらが皆、本編へ繋がりを持った挿話だという緻密な構成。
今夜は『善光寺由来』では下がらず、五右衛門の大袈裟な見得をたっぷり。
面白かったなぁ。

~仲 入~

◆五街道雲助 『代書屋』
文治師の『お血脈』と同じく比較的遭遇率の高い、十八番とも言える一席。
眼鏡越しに依頼者を見る代書屋さんの、困惑しつつも威厳を保とうとする表情が愉快。
『ツベルクリン(ツェッペリン飛行船)の来た次の次の年』
『そうしますと昭和六年ですな』
この場面が私の “笑いどころ” でして、今日もここで大笑い。
雲助師、今夜もお見事。

◆柳亭市馬 『黄金餅』
金兵衛の心理描写をその表情や声音、口調で表現するのみならず
本人の独り言で補足する手法を採りました。
市馬師、金兵衛の “心の闇” をより確かな表現にしたかったのか、
或いは会話描写のみでは深層心理を表しきれないと判断したか、
“独りごちる金兵衛” が印象的でした。

道中の言い立てには重きを置いていない感じ。早口にもならず、いつもの市馬師の口調で進めました。
町内の衆、大家、和尚、隠亡も略筆と言うと極端ですが、そう詳細には描き込まれないので
力点を何処に置いているのかが私には見えて来なかったのですが、
今夜の市馬師、 “独りごちる金兵衛” の心中、つまり表裏、二面性を主題として噺を構成していたのかしら。
若干もやもやしたまま下げとなりました。


跳ねて今回お世話になった皆様へ御挨拶。
先達さんの Sさんにもお会いできましたので、構内のほんのわずかな距離ながら同道させていただき、
感想をお喋りしつつ、購入していた別の会の入場券をお手渡し。
そして家路へ。



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PAUL McCARTNEY ポール・マッカートニー 4/27

 4月27日(月)PAUL McCARTNEY OUT THERE JAPAN TOUR 2015 東京ドーム

先週火曜日の日本公演初日(大阪公演・京セラドーム)に続いて、今日は東京ドームへ。
ポール・マッカートニー OUT THERE JAPAN TOUR 2015 も今日、そして明日の武道館を残すのみ。
寂しいなぁ。

初日に続き、家人と二人連れ。
さぁ、楽しもう。東京ドーム。


今夜の私たちの席は一階ネット裏。
ステージ正面ながら遠いのが難点。
大型画面と双眼鏡頼りとなりそう^^;
バックネットを取り外してくれたので、視界は良好なのが救いかなぁ。
正面スタンド席は、照明&スタンド向スピーカーのタワーがスタイミーになりそうで怖かったのですが、全く心配無くひと安心。

今夜のSet Listは次の通り。
1. Magical Mystery Tour
2. Save Us
3. Can't Buy Me Love
4. Listen To What The Man Said
5. Let Me Roll It
6. Paperback Writer
7. My Valentine
8. 1985
9. The Long and Winding Road
10. Maybe I'm Amazed
11. I've Just Seen A Face
12. We Can Work It Out
13. Hope For The Future
14. Another Day
15. And I Love Her
16. Blackbird
17. Here Today
18. New
19. Queenie Eye
20. Lady Madonna
21. All Together Now
22. Lovely Rita
23. Eleanor Rigby
24. Being For The Benefit Of Mr.Kite!
25. Something
26. Ob-La-Di,Ob-La-Da
27. Band On The Run
28. Back In The U.S.S.R.
29. Let It Be
30. Live and Let Die
31. Hey Jude

Encore #1
32. Day Tripper
33. Hi Hi Hi
34. I Saw Her Standing There

Encore #2
35. Yesterday
36. Helter Skelter
37. Golden Slumbers/Carry That Weight/The End

開演直前に家人がアリーナ後方に佇む Rock'n Roll 内田裕也氏を “発見”。
双眼鏡で追っておりましたら、誠にゆったりとした足取りでアリーナB9かB10辺りの最前列に着席された様子でした。
内田氏の周りはサインや握手を求める人、また写真撮影を試みる人で一杯。
これもコンサート風景として感慨深い一場面でした。

内田氏は66年のビートルズ日本公演で “Welcome The Beatles” を唄っていましたね。
今日は客席においでですが、そのお気持ちはおそらくポールと同じステージで “共演” されていらっしゃる事でしょう。

さて、大阪ではステージまでの距離が近く、火焔の熱気が頬を撫でる程で喜んでいたのですが・・・
今日、正面から観てみますと
『音響、照明効果ともに、矢張り正面席の方が抜群に楽しめるものだなぁ』と思いました。
音の迫力が圧倒的ですね、真正面は。
趣向を凝らした照明の演出も存分に堪能することが出来ました。

Set Listは私たちが行った21日の大阪とほぼ同じで、
今夜の四曲目 Listen To What The Man Said が大阪では Jet だったのですね。
その一曲だけだったかな、差し替えは。

今夜は客席も、そしてステージ上のポールも乗り乗りで、
ドーム最終日の盛り上がりを充分満喫する事が出来ました。


『来年もまた来日して欲しいなぁ』など、家人と語り合いながらの帰路、
どちらからともなく『終わっちゃったね』。
『二回観る機会を得たし、凄く楽しめたから好かったじゃない』と互いに “慰め合い” つつ家路へ。




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鈴本4下夜 4/24

 4月24日(金)鈴本演芸場 夜席

『軽く遊びたいン』と鑑賞歴の長い友人からの電話。
『吉原?』
『いやぁ、寄席だってば』

幾分がっかりしながら番組を調べてみましたら、鈴本演芸場は特別企画興行 -寄席紙切り百年- 「正楽三代展」記念公演。
『紙切りの正楽師匠、二楽師匠を中心に面白そうな企画興行を演ってるけど、行こうか?』
『噺の方はどんな香盤なの?』
『明日なら仲入が雲助師匠、主任は菊之丞師匠。他にNHKで賞を獲った朝也さん、 “ぐつぐつ” の小ゑん師、 “啖呵” の一朝師、 “爆笑” 白酒師、そして小菊姐さん』
『好い顔付けじゃん、明日行こう』
と言う事で上野へ二人旅。
驚くなかれ私、先日の連雀亭を除きますと今年初めての “自由席興行” です。

入船亭ゆう京 狸札
春風亭朝也 牛ほめ
林家楽一 紙切り
柳家小ゑん ぐつぐつ
翁家社中 太神楽
春風亭一朝 転失気
桃月庵白酒 壷算
柳家小菊 粋 曲
五街道雲助 お菊の皿

~仲 入~

林家正楽・林家二楽 紙切り
古今亭菊之丞 明烏


◆ゆう京 『狸札』
五円札が縮んでいく様子を視線の動きで巧みに描写。
好演でした。

◆朝也 『牛ほめ』
お馴染みの親子兄弟馬鹿から本編へ。
今夜は最前列中央に小学校低学年(かな?)のお嬢ちゃんが二人陣取っていましたけれども
他にも子供さんの姿がちらほらと見える “特異日” でした。
根多選びに苦心しそう^^

◆楽一 紙切り
目に鮮やかな青緑色の着物で登場。
鋏試しで “馬”。
“宝船”、“勧進帳の弁慶” を自ら切った後、注文に応じて “楽一さん”、“金太郎”。
イケメン過ぎる “楽一さん” に大笑い。
熊に跨がる “金太郎”、秀逸でした。
仕舞に最前列のお嬢ちゃんへ(ディズニーキャラクターの)ステッチをサービス。

作品はどれも素晴らしい出来。
後は客あしらい、と言いますか高座の雰囲気作りの研鑽が欲しいところ。
今のままの朴訥とした感じが大変に好印象なので、
これを基調として更に少しでも楽しそうに勤めてくれると客席も和むと思います。
喋りは余り流暢でなくとも、笑顔の高座であれば好いかしらん。

◆小ゑん 『ぐつぐつ』
最前列のお嬢ちゃんを『紙切り、貰ったのぉ?』などと弄っておいて、鉄板根多『ぐつぐつ』へ。
まさかこれを聴くことが出来ると思わなかったので
内心『今夜は “ぐつぐつ” だけでも充分満足だわい』とほくそ笑みました。
抱腹絶倒。好かった好かった。

◆翁家社中 太神楽

◆一朝 『転失気』
小僧を出して子供衆の注意を引き付け、大人へも聴かせる。
中々出来る事ではないでしょう。
流石の一席。好演。

◆白酒 『壷算』
愉快な二人の会話を表情豊かに演じました。
何度聴いても面白い。
『だくだく』に次ぐ十八番根多と言えましょう。
面白かったなぁ。

◆小菊 粋 曲
欽来節~蛙ひょこひょこ~ちゃっきり節~さのさ~気前がよくて
お開きに櫓太鼓から両国風景。
久し振りにうっとりたっぷり。
誠に結構でございました。

◆雲助 『お菊の皿』
隠居宅のわいわいがやがやの描写が先ずお見事。
最初のお菊登場場面で『怖くて見られない』一人が『どう?いい女?ねえ、いい女?』と友達に訊く。
『いい女だぁ!』の声で恐る恐る井戸へ視線を振るその様子が面白かったなぁ。
好演でした。

◆正楽・二楽 紙切り
実質的な主任高座。
両師匠が毎日揃って出演する訳ではないとのことでしたが、今夜は座布団とOHPを並べて “連切り” の態勢。

先ずは初代正楽の高座姿を正楽師が、二代目つまり実父の高座姿を二楽師が切りました。

続いてお馴染み “相合い傘”。
ここから “連切り” の妙を存分に楽しむ事が出来ました。
懐手の旦那、傘を持つ綺麗どころを別々に切り、OHPの角度を変えて “合体” させる。そんな御趣向。
これは感心しましたねぇ。

御注文を受け先ずは “端午の節句”。
正楽師が騎馬武者、二楽師は鯉幟。
続いて “結婚式” では正楽師は和装を、二楽師が洋装の新郎新婦を。
更にお家芸の “藤娘” で正楽師は藤棚を細かい作業で切り、二楽師は藤娘を切って『合体』。

“連切り” のお開きは『二人それぞれの得意なものを切ろう』と、正楽師は疾走する馬を、二楽師は羽ばたく鳥を。
これを各々客席へ示した後、二楽師が二つの作品をOHP上で合体させますと “ペガサス” に変身。
凄いねどうも。
素晴らしい高座でした。

二楽師匠が下がって正楽師の単独高座となりまして・・・。
今度は美空ひばりメドレーに乗せての “連続影絵”。
予め切ってある作品を音楽に合わせて当てる御趣向です。
「柔」、「真赤な太陽」、「悲しい酒」。
お開きの「川の流れのように」では、物故した方々が小舟に乗った姿を映してくれました。
米朝師、先代小さん師、そして小さん師に酌をする談志師、渥美 清氏、高倉 健氏などなど・・・
いやぁ、好かったなぁ。

◆菊之丞 『明烏』
『今日は子供さんが多いとの事で・・・』
『私、敢えて女郎買いの噺を演ってみたいと思います』
日替と言えども主任ですから、それなりの噺を持って来ないと、との思いでしょう。力の入った『明烏』。
好い出来だったなぁ。会話が活き活きしています。
見事に〆てくれました。流石。


はまぐりさんの叩く追い出しを背に歩き出し、
二人同時に『面白かったねぇ』。
『菊之丞師匠があっさり目に感ずるぐらい、他の師匠方がこってり演ったね』
『子供に理解出来る様に “くさく” 演ったんだろうね』
など様々話しながら家路へ。

いやぁ、面白かったぁ。





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浅利演出事務所公演 オンディーヌ 4/23

 4月23日(木)浅利慶太プロデュース公演 オンディーヌ 自由劇場

昨年の秋、不可解な上演中止騒動のあった劇団四季オンディーヌ。
私も手元にticketに届いて後の上演中止発表に首を傾げた内の一人です。

浅利慶太氏の四季退社という仰天ニュースを経て、新生浅利演出事務所の初公演『オンディーヌ』。
様々な出来事の “答え” を果たして舞台上に見いだせるのか否か。
自由劇場のマチネへ急ぎ足。


出演者は次の通り。
○オンディーヌ 野村玲子 ○騎士ハンス 中村 伝
○水界の王 広瀬彰勇 ○ベルタ 坂本里咲
○ユージェニー 斉藤昭子 ○オーギュスト/裁判官 山口嘉三
○王妃イゾレデ 田野聖子 ○王 斎藤 譲
○ベルトラム 高草量平 ○侍従 下村尊則
○詩人 畠山典之 ○マトー 山田大智 ○裁判官2 岡田吉宏
○劇場支配人/牛飼い 山口研志 ○ウルリッヒ 白倉裕人 ○召使い 桑原良太
○漁師 笹岡征矢 ○サランボー 花岡久子 ○皿洗いの女 山本貴永 ○グレーテ 滝沢由佳
○水の精 笠松はる、橋本由希子、生形理菜、高橋伶奈、森 佐和子、鐘丘りお、伊藤夏輝


木戸に演出の浅利慶太氏が立っていらして、思わず目礼。お返しいただき恐縮しながら客席へ。
その客席は九分通りの入りと言った感じ。ストレートの平日マチネとすれば「大入」でしょう。

しかも、その客席がまた豪華。
新旧の四季劇団員、また他の劇団の役者さんや、所謂関係者らしい方々が大勢いらっしゃいました。
幕間のロビーでは、そうした玄人衆があちこちで談話していてその中心に演出の浅利慶太氏。

私、何だか『もっとちゃんとした装束で来れば良かったなぁ』と後悔しましたよ。
社交場、といった風情でしたからね。

芝居の方はこれがまた素晴らしい出来。
長台詞を難なくこなす出演者たち。
その言葉一言一言が、ずん、ずん、ずん、と客席のこちらの胸に響いて来ます。
『伝えるぞ』との意気込みが違うのかなぁ。
受け止める側の私、正直言いまして疲れました。
意識が芝居の世界に入り込んで、草臥れちゃった。いや大変な迫力です。

一幕の野村、二幕は下村、広瀬、坂本、三幕野村、広瀬、好演でした。
中村ハンス、まだ若干硬いかな?
周りが『芝居の出来る人』ばかりですから、緊張感が抜けないのかも知れません。
繰り返しますが、出演者全員の台詞に力がありますよ。生きている。

久し振りに『芝居を観た』気持ちになりました。


これは来て好かった。
心を揺さぶられるとは、まさにこういう事を言うのだろう。
これこそが『芝居』だよ。
など独りごちながら家路へ。



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PAUL McCARTNEY ポール・マッカートニー 4/21

 4月21日(火)PAUL McCARTNEY OUT THERE JAPAN TOUR 2015 京セラドーム

一昨年11月の “ベストパフォーマンス” 、そして急遽中止となった昨年5月の国立競技場を挟み、今年もポールは来日してくれました。ポール・マッカートニー OUT THERE JAPAN TOUR 2015。

一昨年は最終日を、また昨年は初日のticketを購入した私。
今年は初日の本日、そしてドーム最終日となる27日の予約をしてLIVEに臨みます。
しかしまたしても、武道館を “後出し” してくるとはなぁ。先に武道館の発表があったならば、当然武道館を選択したのですが・・・

昨日朝から降り出した雨は夜半まで残っておりましたが、
明けて今日の関西地方は薄曇りながら雨の心配はなし。
昨年の “幻の国立競技場” 初日に続き、家人と二人連れ。
さぁ、行こう。京セラドーム。


私たちの席は一階ライトスタンド。
スタンド席ではステージに一番近く、肉眼でも充分に楽しめる位置。
難点は(席に着くまで思慮が及ばなかったのですが)、ポールの姿がピアノを弾く際に隠れてしまう事。
まぁ万事好いことばかりじゃあないね^^。

Set Listは次の通り。
1. Magical Mystery Tour
2. Save Us
3. Can't Buy Me Love
4. Jet
5. Let Me Roll It
6. Paperback Writer
7. My Valentine
8. 1985
9. The Long and Winding Road
10. Maybe I'm Amazed
11. I've Just Seen A Face
12. We Can Work It Out
13. Hope For The Future
14. Another Day
15. And I Love Her
16. Blackbird
17. Here Today
18. New
19. Queenie Eye
20. Lady Madonna
21. All Together Now
22. Lovely Rita
23. Eleanor Rigby
24. Being For The Benefit Of Mr. Kite!
25. Something
26. Ob-La-Di,Ob-La-Da
27. Band On The Run
28. Back In The U.S.S.R
29. Let It Be
30. Live and Let Die
31. Hey Jude

Encore #1
32. Day Tripper
33. Hi Hi Hi
34. I Saw Her Standing There

Encore #2
35. Yesterday
36. Helter Skelter
37. Golden Slumbers/Carry That Weight/The End

開門、開演ともに30分押し。
19時過ぎに大歓声の中、ジャケット姿で登場のポール。
『マイド!オオサカ!』と挨拶の後、オープニングナンバーはマジカル・ミステリー・ツアー。
いつもの様に休憩を全くせずに、楽器を目まぐるしく持ち替えて『兎にも角にも俺の音楽を聴いてくれ!』と満員の観客へ一所懸命のパフォーマンス。

残念ながら今夜は喉の調子が良くない様子で、一昨年に比べ声質、通りともに数段劣る出来ではありましたけれども “コンディションの悪い中でもベストを尽くしてくれた” そんな印象です。

昨年、千駄ヶ谷で文句たらたらだった家人も、 “念願叶った” と恵比寿顔。
太田家元九郎先生やダルマ食堂先生で聴いていた “イエスダデェー” から、
ようやくオリジナルの “Yesterday” へ辿り着いた達成感があったとの事。

Ob-La-Di,Ob-La-Da、Hey Jude での
客席合唱も盛り上がり、二時間半があっと言う間。
『こりゃ癖になるわ』と家人。
27日のticketを取ってありますからね。
来週は喉の調子も回復しているかも知れないし、期待して参りましょう。

『武道館は?』
『今日とそう変わらない距離感だよ』
実際、今夜の席は武道館の一階東スタンド、乃至一階北東スタンド東寄りに類似した距離感でした。
籤運に恵まれたと言えましょう。

驚いたのは退場時。
東京ドームでは軍隊並みの秩序でブロック毎の退場が “義務づけられて” いるのですが、
京セラドームでは銘々勝手に退場出来るのね。
しかも全く混乱無し。
東京ドームも少し関西を見習ったらどうかしらん。
規制ばかりだと、指示待ちをする習性が身について自分の考えで動かなくなりますから、返って混乱が増すと思いますよ。


まずまずの出来と言ったところながら、昨年の事を考えれば『演ってくれただけでも・・・』との感の初日。
これからどう立て直してくれますか、また来週を楽しみに致しましょう。




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志ん輔の会 古今亭志ん輔独演会 4/16

 4月16日(木)志ん輔の会 古今亭志ん輔独演会 国立演芸場

古今亭志ん輔師の真景累ヶ淵連続口演。今夜はその六回目。
前回開催は昨年11月19日でしたので、およそ五ヶ月振りの『累ヶ淵』です。
『昨晩は風が強く寒かったのに、今夜はまた変に暖かいなぁ』など道々考えながら三宅坂へ。


◆林家なな子 『やかん』
講釈場面をこれほど流暢に演ることの出来る前座さんは、そういないでしょう。好演でした。

◆古今亭志ん輔 『真景累ヶ淵 其の一から其の五』
何か書いたものを載せる為に釈台を前にしての高座。
従来は『前回までの粗筋』を “解説風に” 演っていた志ん輔師。
『何かひと工夫』と考えられたのか、弦楽も交えた大変に凝った趣向の高座となりました。

地噺で大略を語るのみではなく、代表的場面を『再現(再演)』しながらの三十分。
何ですか、とても贅沢な気持ちのする素敵な時間となりました。

こうして『通し』を駆け足で聴いてみますと、登場人物の多さ、そしてその挿話の多岐に渡る事に改めて驚かされます。
その複雑な物語を紹介、解説しながら所々に会話の遣り取りを挟み、口調、表情までをも『再演』し、客席が理解を深められる様に工夫をしてくれたこの三十分、大変に素晴らしい企画でした。
しかしここまで詰めるまでには、志ん輔師匠そして関係の皆さん方、相当ご苦労されたろうなぁ。

志ん輔師『これで今夜の八割方(の力を)使っちゃいました』

◆古今亭駒次 『初めての自転車』

◆ロケット団 漫 才

◆古今亭志ん輔 『真景累ヶ淵 其の六 上』
前回の切れ場は “惣次郎謀殺” を経て、花車重吉が首謀者の山倉富五郎を責めつけ、惣次郎殺しの真相を明らかにしようとする場面でした。

この富五郎、自分が首謀、安田一角が下手人と白状はしたものの、まんまと逐電。
一方、胸に仇討ちの思いを秘め、その成就の為に敢えて愛想尽かしをほのめかして麹屋の酌婦へ戻り奉公のお隅。

ここの姑そして惣吉との別れ場面、好かったなぁ。

さて『今度は枕附き』つまり夜伽があるとの噂を聞きつけて、水海道へやって来た山倉富五郎。
のこのこと麹屋へ現れた富五郎をしたたか酔わせ、安田一角の居場所を訊き出しておいて、同衾の色仕掛けから一変、喉笛を匕首でひと突き。
差した匕首をぐりぐりと回すから堪らない。

この場面のお隅、強い思いを秘めて笑顔の接客の描写、凄い迫力に魅せられました。

お隅が書き置きをしたため、富五郎から訊き出した安田一角の隠れ家へ向かうまで。

~仲 入~

◆古今亭志ん輔 『真景累ヶ淵 其の六 下』
さぁ、雪の中を裸足で安田一角潜む交遊庵へと急ぐお隅。
麹屋での山倉富五郎と同じ様に、酒に酔わせて先ずは貞蔵を首尾良く殺しますが、安田一角に突き掛かるも返り討ちにされてしまいます。

この交遊庵の息詰まる遣り取りが圧巻でしたねぇ。
二人を相手に酌を重ね、様子を窺うお隅。呑気な貞蔵、何か思うところある様子の一角。
お見事でした。

追い剥ぎに化けた刺客と花車の茶利場の後、母子の仇討ち道中の描写へ戻りまして・・・
仇討ちの道中、尼僧に母を殺された惣吉が、観音寺で出家して宗観を名乗るまで。

弦楽の効果(仲入後の出で、弦楽で越後獅子とはまた御趣向)、そして照明も工夫を凝らした演出。
志ん輔師の “怪演” あらばこそではありますが “総合演出効果” として評価したいですね。


次回の大団円が今から待ち遠しい『真景累ヶ淵』。
いやぁ、面白かったなぁ。満足。




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連雀亭きゃたぴら寄席 4/15

 4月15日(水)連雀亭きゃたぴら寄席 神田連雀亭

『お久しぶりです』と、長い鑑賞歴の友人からの電話。
『今日は気軽に参りましょう』と神田連雀亭へ二人旅。


◆春風亭正太郎 『湯屋番』
ちよりんさんの諸注意に続いて正太郎さん登場。
前半の居候場面は端折って、番台での妄想をたっぷりと。
女湯にお婆さんが入ってくる爆笑演出。
愉快な一席。お見事でした。

◆古今亭ちよりん 『宗論』
息子の外国人訛りが圧巻。
面白かったなぁ。
途中、ふと台詞に詰まる場面がありましたけれども、明るくまとめてくれました。
下げは『お前さんも(浄土)真宗かい?』『いや、おらは山形だから奥州だ』

~仲 入~

◆昔昔亭A太郎 『面会』
演じ分けの巧いA太郎さんの特長の活きた秀作。
以前聴いた時にも感じましたけれども、運転手の徹底した二枚目気取りと、母親の『如何にも』の言動が面白いですね。大笑い。

◆台所鬼〆 『刀屋』
『縁というのは、親子の縁、師弟の縁など色々ありますが・・・』との語り出しが先日の雲助師と同一でしたので『おっ、“刀屋” か』と座り直しました。

徳三郎の取り乱し様が凄まじく、まさに息せききって刀屋へ飛び込むあたりの描写、お見事でしたねぇ。
そして、刀屋主人と徳三郎の会話、これも中々聴かせてくれました。

鳶頭が店へ入ってきて刀屋主人に事情を説明する場面で、鳶頭の表情が笑い顔になってしまったのは惜しかった。
ここはそれこそ真剣そのものの顔つきで演って欲しいところ。

またこの場面、鳶頭の台詞で『金を借りに来た』が出なかったのか、鬼〆さんは『腹が減っちゃうから』と二度繰り返しましたけれども、これが図らずも現場の混乱状態の描写に現実味を帯びさせる結果をもたらしました。
鬼〆さんの前のめりの口調が奏功した感じでしょうか。

主従再会から心中場面は丁寧な描写。
意外にも、と書くと失礼の様ですが、色っぽい雰囲気を充分味わう事が出来ました。
立派な主任高座。好演。


終演後『食事でもしますか』と二人で感想会。
『今日は軽めに、という時に程良い感じだね』
『また来ようよ、きゃたぴら寄席』と意見一致。




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五街道雲助独演会 4/11

 4月11日(土)五街道雲助独演会 にぎわい座

にぎわい座雲助師独演会。
土曜開催とあって珍しく昼席となりました。
今日は雲助師『おせつ徳三郎』と前触れされております。


◆柳家小かじ 『狸札』

◆五街道雲助 『持参金』
『今日は “おせつ徳三郎” ですが、先ずは口慣らしと言いましょうか、細かいところからお付き合いをいただきたいと思います・・・』
と珍しくも『持参金』。

◆五街道雲助 『花見小僧』
下がらずに『いま演りました “持参金” は某寄席では禁演となっておりまして・・・』
『この噺の後半が上方噺で “逆さまの葬礼” (或は “逆さの葬礼” さかさのそうれん)という、こちらはまあ禁演でもおかしくない噺です。続編が上方にありますので元は上方噺と思いましたけれども、原典は十返舎一九の東海道中膝栗毛からとも聞いております』

似た話があるのは膝栗毛の “発端” ですね。
雲助師、もしかして米朝師匠追悼をその胸中に秘めて演じられたのかな?

さて『花見小僧』。
小僧の名は長松。(朝松、かしら?)
小満ん師匠と同じく、仏段の扉は閉めますが台詞は異なります。
『こんなふしだらな話をお聴かせしては、御先祖様へ申し訳がない』は同じながら、雲助師の場合は下げが違うので『お祖師様』への言及はありません。

『うむ、それで?』の繰り返しが、長命寺の桜餅の説明辺りから主従逆転するのが愉快。
長松の子供らしさを失わない演出もまた見事でした。

~仲 入~

◆五街道雲助 『刀屋』
徳三郎の面倒をみている叔父さんは御店での出来事全てを知っていることを、冒頭の叔父さんと徳三郎の会話でそれとなく客席へ伝えました。
ここを曖昧にする演出もある様ですが、この方が現実的と言えましょう。

刀の値段を問う徳三郎への刀屋主人の応えが面白い言い回しでした。
『本金二枚いただきたい』
つまり大判二枚。一枚が七両二分ですから十五両です。
当時は、実際にこうした言い方をしたのでしょうね。

刀屋主人には徳三郎と同じ十九になる息子がいたのですが、その息子を勘当し今は行方も知れず。
この設定が本来で、だからこそ刀屋主人の『諌め』も親身なのだと思いますが、
流石に雲助師。本来の筋立できちんと演ってくれました。

“心中” 前におせつは『南無阿弥陀仏』と唱えました。
独特の下げはお師匠さんの馬生師匠譲りと聞いた事がありますが、何度聴いても色っぽく秀逸な下げですね。
江戸情緒を堪能しました。


跳ねて家人は『鳶頭の脇を疾風の様に駆け抜けて外へ出る徳三郎が見えた』とご満悦。

それを聞いて思い出したのですが
徳三郎が(おそらく初めて持ったのでしょうね)渡された無銘刀の切先から柄まで見る場面での「刀の長さ」の描写もまた見事でした。
私にはここで『刀が』見えました。

にぎわい座雲助師独演、今日もまたお見事。




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らくご街道 雲助五拾三次 -狸- 4/6

 4月 6日(月)らくご街道 雲助五拾三次 -狸- 日本橋劇場

雲助五拾三次、第二十五宿 -狸- 。
今夜は『お若伊之助』他と触れられています。


◆柳亭市助 『狸札』
15分たっぷりと。
前座さんも “狸” とはまた御趣向。
市助さん、面白かったなぁ。

◆五街道雲助 『強情灸』
前方の市助さんが五月から二つ目に昇進。柳亭市童となります、との紹介から。
『十人位のお客様で祝儀を包み、市童さんへ 一同より なんてのも・・・』

さて『強情灸』。
枕の “湯屋の強情” が堪らなく愉快。大笑いしました。
『ひの(あぁっ~!)ふの(わぁっ~!)み(ぎゃあっ!)』

私はお弟子さんの龍玉師の『強情灸』が好きでして、寄席で掛けてくれると大変嬉しい気持ちになりますが、雲助師匠の『強情灸』もまた一段と愉快。

雲助師、“かちかち山の狸” の件に差し掛かったところで『この前鈴本で演った時に気がついたンだけども、もうここを演れば後はどうでも・・・』と自ら半畳を入れ楽しそう。
この後は本当に “付け足し” の様に感じられたのは気のせいかしらん。

◆五街道雲助 『愛宕山』
これは珍品。始まってすぐ『おっ愛宕山だ!』と、客席で緊張しました。
私、雲助師匠の『愛宕山』は初めて聴きます。
『古来、幇間を狸と称しまして・・・』と噺の口火を切りました。

時代設定は明治後期から大正といったところ。小判を見た一八がその価値を問い『三十圓、良い物は五十圓』と旦那が応える場面がありました。

この旦那が遊んでいてちっとも面白そうじゃないのですねぇ。
二枚目演出を意識したのか、終始表情を崩さずに “真面目に遊んでいる” 風情でした。
小判を投げる際の表情も真剣そのもの。余裕が感じられず一所懸命の印象。

とこう、ここまで書いて、ふと『この旦那は維新成金の二代目で、何もせずとも懐に入ってくる金に厭気が差し、金に嫌悪感を抱いている、そんな造形かな?』と思い至りました。
そうなると時代は大正から昭和初期。1920年代かも知れません。

地元の幇間繁八の上方言葉も新鮮な『愛宕山』。雲助師匠の工夫が光った一席でした。

~仲 入~

◆五街道雲助 『お若伊之助』
さっと本編へ。
横山町の生薬屋の娘 “栄屋小町” と評判のお若の描写から。

『お若伊之助』ならもっと軽快なのかと思いましたけれども『因果塚の由来』の様な重々しい口調。
もっともこうした印象は、客席に座っている私の体調や心理状態にも左右されると思いますが・・・
何か今夜は一段と重い感じがしました。
長尾一角の “如何にも” な硬く重い喋りが大変に見事でしたので、私の印象がそちらへ引きずられているのかも知れません。

に組鳶頭初五郎の行ったり来たりの茶利場も落ち着いた演出。
侍出身の芸人菅野伊之助の柔らかく丁寧な口調と二枚目ぶり。そして繰り返しになりますが長尾一角の重々しい雰囲気、この二人の存在感が圧倒的でした。素晴らしかったです。


今夜もまた満足。愉快至極の雲助五拾三次、次回は5月14日。『吉例 -髪結新三- 』と触れられています。




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劇団四季 リトルマーメイド 4/4

 4月 4日(土)リトルマーメイド 四季劇場[夏]

一昨年4月21日以来、二度目の鑑賞となる劇団四季『リトルマーメイド』。
はっきりしない空模様の土曜日、マチネへと大井町。

出演者は次の通り。
○アリエル 三平果歩 ○エリック 神永東吾 ○アースラ 原田真理
○トリトン 芝 清道 ○セバスチャン 飯野おさみ  
○スカットル 荒川 務 ○グリムスビー 星野元信 ○フランダー 玉井晴章
○フロットサム 品川芳晃 ○ジェットサム 中橋耕平 
○シェフ・ルイ/リーワード 清水大星

塚田拓也 分部惇平 菱山亮祐 
野村数幾 真田 司 佐藤圭一

観月さら 松元恵美 芦澤瑞貴
倉斗絢子 久保佳那子 西浦歌織
光井さや


前回観た時には “過剰” とも思えるぐらいにしていた、立ち姿での “くねくね” をしなくなっていたのに先ず気づきました。
ワイヤーの時には存分に “くねくね” して泳いでいましたので、これはこれで良いのかも知れません。

神永エリック、好いじゃないですか。
貴公子然とした容姿。歌声も素晴らしい。
そして三平アリエルの伸びのある歌唱にうっとり。
矢張りミュージカルは歌唱が命ですね。

芝トリトン、飯野セバスチャンは流石の出来。
特に飯野セバスチャンは狂言回しですから最重要の役回りですけれども、大変愉快に務めてくれました。

あと荒川スカットル、面白かったなぁ。
私、久し振りに荒川を観ますが、歌唱、舞踊、演技、全てにおいて観客を魅了する出来。素晴らしい。

家人は原田アースラが印象的だった様子。うむ、確かに力強い歌唱で私も好ましく感じました。

大団円で、神永エリックがトリトンへの第一声を『閣下!・・・』と演ってしまい、
客席の私も “はっ・・?” となりましたけれども、その後の台詞では『陛下』と直しましたね。
しかし『閣下・・・』ってどこから、どうして出ちゃったのかなぁ。

跳ねて『矢張り歌声か美しいと後味が好いね』、『荒川と倉斗は脇でも活きるなぁ』
など、家人と喋りながら家路へ。


※4/7追記 本文中の「エリックの台詞」は、元々『閣下』と呼びかけその後『陛下』と言い直す演出との事です。鍵コメさん、ご指摘をありがとう存じます。

         


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第59回人形町らくだ亭 4/2

 4月 2日(木)第59回人形町らくだ亭 日本橋劇場

三月例会が日本橋劇場の改装の為にずれ込んだ感じでしょうか。久々の人形町らくだ亭。
今夜の主任は春風亭一朝師、演題は『庖丁』。
柳家さん喬師『甲府い』、柳家小満ん師『長屋の花見』。
他に柳亭市楽さん『四段目』と前触れされています。


◆柳家小かじ 『二人旅』
謎掛けの件を面白可笑しく。

◆柳亭市楽 『四段目』
前方の高座を指して『五分で下りろと言われていました』
定吉の芝居真似が子供のそれではない為、若干の違和感がありましたけれどもまずまずの『四段目』。

◆柳家小満ん 『長屋の花見』
いつもの様に古川柳を散らしたりはせず、さっと本編へ。
今月の月番と来月の月番がぶつぶつと愚痴るその描写が誠にもってお見事。
小満ん師の手に掛かると客席に居る私もその輪に加わって、頷きながら喋っているかの様な錯覚に陥ります。
面白かったなぁ。

◆柳家さん喬 『甲府い』
小満ん師の湯呑について『鶯の柄なんです。季節に合わせて・・・気障ですねぇ』
『粋な拘りを持っているから、噺も粋になるのだ』と言いたかったのかな?

さて『甲府い』。
若干調子を欠いた様子で、珍しく臨場感に乏しい描写が続きました。
物語の筋と登場人物の会話の噛み合わせが今一つで、会話が浮いている感じ。
感情移入が不足気味だったのでしょうか。
朝日射す中の “明るい旅立ち” が、私には見えて来ませんでした。残念。

~仲 入~

◆春風亭一朝 『庖丁』
こなれていない演目なのでしょうか。
あちこちで言い間違いが目立った印象。

発端の出会いから鰻屋での相談場面は圧巻だったし、寅さんが一升徳利をぶら下げて兄貴宅へ上がり込み、ちょっかいを出していく。
ここまでは若干の言い澱みがあったものの面白かったのですが・・・

亭主が乗り込んで来て啖呵を切る場面で、最初から目立っていた言い違いが出ちゃいました。

『手前、よくも亭主の泥に面ぁ塗りやがったな!』

『亭主の泥・・・』で一秒にも満たない間がありましたので『あっ!』と思ったのでしょうけれども、勢いが削がれて仕舞うのを懸念して言い直さず続けたのでしょう。

珍しいなぁ。一朝師匠が啖呵でとちるなんて。
『大事故』とは感じなかったのですがここの躓きで、元々取って付けた様な下げの “出刃一件” がより一層取って付けた様になって仕舞いました。
前半が面白かっただけに、本来得意の場面での失態は一朝師も残念だったでしょう。
もう一度聴いてみたい感じ。


跳ねて『今夜は小満ん師が一番のお目当てだったのだから、まぁ好かったのさ』など独り言。




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プロフィール

喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)

Author:喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)
喜洛庵寄席桟敷へお越しいただきまして、ありがとう存じます。
寄席、落語会、舞台などの鑑賞記を綴って参ります。

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