2015年10月 鑑賞記録

10月
○ 8日(木)J亭落語会 桃月庵白酒独演会  JTアートホール アフィニス
○13日(火)らくご街道 雲助五拾三次 第三十一宿 -間男-  日本橋劇場
○17日(土)劇団四季 コーラスライン  自由劇場
○18日(日)鈴本 昼席  主任 川柳  鈴本演芸場
○28日(水)第568回 落語研究会  国立小劇場


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第568回 落語研究会 10/28

10月28日(水)第568回 落語研究会 国立小劇場

今夜のTBS落語研究会は主任一朝師『大工調べ』。
仲入は雲助師『文違い』。
他に生志師、一之輔師、志ん吉さんの出演と触れられています。


◆古今亭志ん吉 『締め込み』
鉄瓶が転がるまで、つまり夫婦喧嘩の描写は素晴らしい速度感で好い調子だったのですけれども、泥棒が再登場した後が若干だれました。
丁寧に演り過ぎた、そんな印象。

◆春風亭一之輔 『ふだんの袴』
『一之輔師の “侍” はどんなかしらん』と期待しておりましたが、割合とあっさり目でした。
圓蔵師を偲ぶ楽屋話から鈴本演芸場、そして御成街道という冒頭の流れはお見事。

◆五街道雲助 『文違い』
高座返しの柳家小はぜさんが、めくり脇へかしこまりつつ客席の落ち着きを見る姿に笑いと拍手が起きたのは、前席の一之輔師の枕での『落語研究会で前座を勤めた噺家は大成しない』との言葉を受けてのもの。
表情もにこやかに客席と対面の小はぜさん、前座さんと言えども流石に芸人だなぁ。ちゃあんと受けてました。

さて雲助師。
いつもと変わらぬ安定した高座。
芳次郎の色男っぷりあたりは雲助師ならではですね。
惜しいことにお杉が二階へ戻ったところで携帯電話かな?着信音が上手前方で鳴り、やや興を削がれました。

私、雲助師に誘われ新宿の廓の小部屋に居たのですが甚だ残念。
好い雰囲気だったのになぁ。

~仲 入~

◆立川生志 『猫の皿』
先だって鈴本演芸場の川柳師の芝居へ一緒に出掛けた友人が、『生志が好い』とこれはまぁ “書斎派” の彼独特のTVの上でだけでの感想なのですが、好意的な評価を述べていたので私も内心期待しての高座。

機内寄席の枕は面白かったのですけれども、なんでこう引っ張るのかなぁ。
押し過ぎ。
初め面白かった枕もだれて、本編もさっぱりでした。
『受けなければ、笑わせなければ』と思って演るとこうなりますって見本を観た、そんな感じ。

◆春風亭一朝 『大工調べ』
所謂矢来町型の完全再現。
十八番にしていた柳朝師直伝か、或は柳朝師から志ん朝師を経由して一朝師へなのか。

この噺は政五郎が開き直って啖呵を切る場面で下げた方が後味が宜しい感じを私は持っていますが、果たして後半はだれ気味。
町奉行大岡越前の造形も今一つ。

当て推量ですが一朝師も啖呵で下げたかったのではないかしらん。
長講44分。


跳ねて時計は9時半。
洗面所から出て木戸へ向かう時にはもう人影もまばら。
『捌けが速いねぇ』など独りごちつつ襟を立てて家路へ。




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鈴本10中昼 10/18

10月18日(日)鈴本演芸場 昼席

『10月中席が川柳師匠の芝居なんだけど、久し振りに揃って繰り出そうじゃないの』と友人達を “無理矢理” 誘って上野へ三人旅。
私自身、7月下席以来、三ヶ月振りの鈴本です。


桃月庵はまぐり 手紙無筆
春風亭ぴっかり 子ほめ
三増紋之助 曲独楽
柳家小せん 野ざらし
古今亭菊太楼 幇間腹
ホームラン 漫 才
柳家権太楼 代書屋
橘家文左衛門 道灌
三遊亭小円歌 三味線漫談
鈴々舎馬風 ひばりメドレー

~仲 入~

翁家社中 太神楽
柳亭小燕枝 権助提灯
桃月庵白酒 ざる屋
ダーク広和 奇 術
川柳川柳 ガーコン~ラ・マラゲーニャ

◆はまぐり 『手紙無筆』
勉強中らしく楷書の高座。
同じ噺を何度も演って馴れてくると、噺を崩したくなる気持ちに駆られる場合もあるのでしょうけれども、前座さんのうちは堅く演った方が良いのかも知れません。

◆ぴっかり 『子ほめ』
早朝寄席にも出演していたのかな? 木戸から出てきて昼席の入場待ちの列に愛想を振りまきながら広小路方向へ歩いていました。
売れっ子の雰囲気充分。
噺の方も文句なし。
ぴっかりさんの高座に遭遇する度、その恵まれた声質にいつも感心します。
好演。

◆紋之助 曲独楽
下座の姐さんに『すみません、ちょっと待って下さい』。
同行の友人が『これ、いつもの事なの?』
その通りと答えると『迫真の演技だねぇ』
日曜日の昼席のお客様大喜び。

◆小せん 『野ざらし』
十八番を掛けて来ました。
文句なし。

◆菊太楼 『幇間腹』
こちらも得意根多。
乗っていましたね。爆笑高座。お見事でした。

◆ホームラン 漫 才
がらりと根多替えしていて、昔のTV番組の話題。
ヒーロー物の主題歌熱唱。

◆権太楼 『代書屋』
間へ挟まって大看板登場。
短い持ち時間で客席をひっくり返して次へ渡しました。
流石、凄い。

◆文左衛門 『道灌』
漫才を挟んで賑やかな爆笑高座が続いた所為か少し抑え気味。
繋ぎに徹した感じ。
客席を落ち着かせました。

◆馬風 『ひばりメドレー』
漫談から歌唱へ。
客席を上手く釣りましたね。
場内爆笑。

◆小燕枝 『権助提灯』
かっちりと演ってくれました。
私、聴きながら『巧いなぁ』と思わず声に出しそうになりました。
好高座。

◆白酒 『ざる屋』
お家芸を面白おかしく。
此方も流石の爆笑高座。
金庫で下げるのが十代目の流儀と雲助師匠が語っていたのを覚えていますが
寄席だとちょうど金庫あたりでお時間になるのね。

◆川柳 『ガーコン』~ラ・マラゲーニャ
話し声がやや細くなった気がしますが、相変わらずお元気そうで何よりです。
戦前歌謡は割愛して『昭和16年12月8日、米英蘭仏に宣戦布告』から。
『あっ、これ敵のだった』も、ちゃあんと入りました^^
楽しめたなぁ。


跳ねて三人で落語談義。そして四方山話。
こちらもまた愉快な時間でした。




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劇団四季 コーラスライン 10/17

10月17日(土)コーラスライン 自由劇場

先月19日が初日だった劇団四季『コーラスライン』。
今日は遅蒔きながらそのマチネへ家人とやって参りました。

出演者は次の通り。
○ザック 荒川 務 ○ラリー 政所和行 ○ダン 中村 巌 
○マギー 和田侑子 ○マイク 上川一哉 ○コニー 高野 唯
○グレッグ 塚田拓也 ○キャシー 坂田加奈子 ○シーラ 恒川 愛
○ボビー 竹内一樹 ○ビビ 持田紗希 ○ジュディ 松山育恵
○リチー 深堀拓也 ○アル 川口雄二 ○クリスティン 古田しおり
○ヴァル 三平果歩 ○マーク 山本 道 ○ポール 斎藤洋一郎
○ディアナ 朴 悠那 ○フランク 塚田健人 ○ロイ カイサー タティク
○トム 田邊湧貴 ○ブッチ 松下湧貴 ○ビッキー 田川光希 
○ロイス 梅澤紗那 ○トリシア 中村ひかり


まとまった舞台、文句なし。
出演の全員が精一杯の熱演。
坂田キャシー、斎藤ポール、印象に残る素晴らしい演技でした。
荒川ザックもなかなかの出来。

うむ、好かったなぁ。満足。



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橘家圓蔵師匠逝去

本日10月16日(金曜日)、昨日ようやくとupした弊blogを読み返したりしておりましたところ、ネットニュースで橘家圓蔵師匠の訃報を知りました。
ご生涯は10月7日午前3時30分。

賑やかな声で高座を明るくしてくれる素敵な噺家さんでした・・・享年81歳。
近頃は高座をお見掛けすることなく、甚だ寂しい思いをしておりましたけれども・・・。

もう三十年前いやもっと以前になりましょう。
鈴本演芸場の主任芝居で『今日は良いお客さんだから嬉しくなっちゃうな。もう胡坐をかいちゃおうかな』と、実際に胡坐をかいたのですが、客席が笑うでもなくむしろ静まり返ってしまったので慌てた様に坐り直した光景を良く覚えています。
あの時は『猫と金魚』だったかな。

『猫と金魚』は勿論のこと『堀の内』、『粗忽の釘』、『湯屋番』など、独特の口調の爆笑高座を忘れることが出来ません。
いつも早口で高く張った声でした。物凄く面白かったなぁ。
本当にどんな出番でも客席を楽しませてくれる噺家さんでした。

寂しくなるなぁ。

ご冥福をお祈りします。


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らくご街道 雲助五拾三次 -間男- 10/13

10月13日(火)らくご街道 雲助五拾三次 -間男- 日本橋劇場

雲助五拾三次、第三十一宿 -間男- 。
今夜は雲助師、十代目馬生師匠直伝のお家芸『つづら』他。楽しみです。


◆金原亭駒松 『穴子でからぬけ』
『顔と名前を覚えて下さい、と言うところなのですが実は来月から二つ目となり、名前も馬久(ばきゅう)と改めます』
お馴染みの『酒の粕』から『穴子でからぬけ』。
駒松さんならではの、のんびりとした味わい。

◆五街道雲助 『二階の間男』
駒松さんの二つ目名 “馬久” は金原亭の真打名跡 “馬久二” (ばくに)由来である旨を “補足” してから本編へ。
『うちの師匠が “寄席文字にすると座りが良くって好い名前だ” ってんで、真打昇進の度に弟子達に薦めたのですが、どうも馬肉みたいで嫌だと誰も継ぐ者の出なかった名前』なんだそうです。
『駒松さんが馬久二になる時分にゃ、私はもう居ませんけれども・・・』
場を和ませて本編へ。

兄ぃのお内儀といい仲になった上、当の兄ぃの家の二階で “密会” しようという如何にも落語らしい発想の噺。
三人の会話の遣り取りが堪らなく愉快な一席。面白かったなぁ。

◆五街道雲助 『風呂敷』
下がらずに続けて『今のは “二階の間男” という、もう誰も演り手のない噺です。まぁ “紙入れ” と同工異曲といったところの噺ですね』など、若干の解説をしながら『風呂敷』。
前席は現実味を帯びた口調でしたけれども、ここは雰囲気を変えようとしたのか表情も口調も悪戯っ気たっぷり。
つい先日、虎ノ門で白酒師のを聴いたばかりで、日を置かずに師弟の『風呂敷』を楽しむことが出来ました。

◆五街道雲助 『つづら』
驚いたことに “流連” で三席目へ。
根多出しの『つづら』。
『雲助師匠、今夜から旅へでも出るので仲入休憩なしで通すのかな?』と思いながら聴いていました^^;

前二席とは異なり “訳の有る” 間男。
亭主の博奕の借金返済の為に質屋の主人に身を委せる内儀。
事情が事情だけに表立って怒れない亭主。
二人の間の子供の『新しい着物だ』と喜ぶ表情と明るい口調が “小さな平和” を象徴していました。

隣家の親代わりの小母さんから真相を知る亭主。
この二人の遣り取りもまた秀逸。

見事な一席。堪能しました。

~仲 入~

◆五街道雲助 『お富与三郎~玄冶店』
ちゃ~んと仲入休憩を挟んで^^

ひと息ついて着席し『仲入後は何を演るのだろう?』と考えていましたところ、家人から『他に間男の噺ってどんなのがあるの?』と訊ねられましたので
『沢山あるけど、後席は軽いのじゃないの? “駒長” とかさ』
と当てずっぽうを喋ったりしながら出を待ちました。

耳慣れぬ出囃子で登場の雲助師匠。
『仲入後はひとつ “お富与三郎” を』との発声に客席から大きな拍手。
『そんな(手をいただく様な)大層なものじゃないン』と制しながら本編へ。
発端と木更津を地で喋っておいて『玄冶店』。

この噺、与三郎の芝居口調での台詞が『見せ場』である事には異議を挟みませんが、雲助師匠演ずる蝙蝠安、目玉の富八の小悪党振りはいつ観ても素晴らしいなぁ。
そして陰のある与三郎の人目を気にしながら下を見て歩く様子。
対するお富の(与三郎の為に念仏を唱えたりはしていますが)現実的な身の処し様。
登場人物のそれぞれがきちんと描写されていますので、観る者が自然と噺の中に入っていってしまうのですね。
人物造形が曖昧ですと、決まる台詞も決まらないでしょうね。

しかしいつもの事ながら雲助師、素晴らしい運びだったなぁ。
私、何もかも忘れてすっかり高座へ集中してしまいました。

勿論、七五調の台詞もばっちり。
客席に三十四ヶ所の刀創を想い起させるが如く、手に赤い柄の手拭を握りながらの長台詞。
『しがねぇ恋の情けが仇、命の綱の切れたのを、どう取りとめてか木更津から、巡る月日もみとせ(三年)越し・・・』と大変気持ちよさそうに演って後、『と、まぁ芝居の方の与三郎はこう演るんですが・・・』
ふっと客席に息をつかせて『このあと与三郎とお富が様々な悪事を働くという “お富与三郎” から “玄冶店” の一席』と〆て辞儀。
格好よかったなぁ。

う~む、満足。好高座。素晴らしい一席でした。


跳ねて家人と『お開きに “玄冶店” だなんて考えもしなかったよ』
『凄く得をした気分だね』など喋り合いながら家路へ。




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J亭落語会 桃月庵白酒独演会 10/8

10月 8日(木)J亭落語会 桃月庵白酒独演会 JTアートホール アフィニス

サンケイリビング新聞社主催。
お馴染みM'sさんの会、と言った方が通りが良いかしらん。
白酒、三三、一之輔の三師が月替りで独演。大人気のJ亭落語会。
横浜で行われる落語会でよくお会いする(お見かけする、ですね^^)方から券を譲っていただき、初めて鑑賞の機会を得ました。

『日の暮れるのが随分と早くなったなぁ』など喋りながら家人と虎ノ門へ。


◆桃月庵はまぐり 『手紙無筆』

◆桃月庵白酒 『金明竹』
時事問題の長~い枕の後『骨皮』をたっぷり演って本編へ。
私、てっきり『骨皮』で下りると思っていました。
毎度の事ながら、帰ってきた旦那とお内儀さんの噛み合わない会話場面で場内爆笑。

◆桃月庵白酒 『風呂敷』
冒頭部分はお家芸らしく志ん生師の型をそのまま踏襲しましたけれども、出鱈目な諺解釈は『女三界に家なし』だけを面白おかしく膨らませて演ってくれました。
『家なしの “し” がお前、強調の “し” なんだよ!識るめぇ、お前なんか。学がねぇから』なんてね、こんな感じ。
その後の兄ぃとその内儀との遣り取りは幾分略筆の印象。

風呂敷で熊さんの頭を包んで引き寄せる際に相当乱暴な力の入れようでしたが、あれじゃ喧嘩になりそうですな^^;
そんな気になる描写もありましたけれども、流石お家芸と言ったところ。たっぷり聴かせてくれました。

~仲入~

◆三遊亭めぐろ 『ニワトリ』
玉々丈さん、改名してめぐろさんになっていたのね。
暫く振りに高座に接しますが、少し痩せられた?かな?光の加減かなぁ。

入門時の思い出話、師匠の事、兄弟子の話題など縦横無尽な展開。
『新明解国語辞典』を少し演ってから本編へ。
中々良く出来た新作ですね。
『ニワトリ』の演題は終演後のロビーで確認しました。
噺も勿論なのですが、めぐろさん、客席への語り掛けなども嫌味無く自然で好感が持てますね。
好演。面白かったなぁ。

◆桃月庵白酒 『首ったけ』
こちらもお家芸と言って宜しいでしょう。
白酒師で何度か聴いていますからご自身の十八番でもありましょう『首ったけ』。
紅梅花魁と若い衆の『掛け合い』(この場合『馴れ合い』かな?)が無闇と愉快。
好高座でした。


跳ねて時計は9時半少し前といったところ。
どちらともなく『堪能したねぇ』。
感想を述べ合いつつ家路へ。




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プロフィール

喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)

Author:喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)
喜洛庵寄席桟敷へお越しいただきまして、ありがとう存じます。
寄席、落語会、舞台などの鑑賞記を綴って参ります。

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