2015年(平成27年)回顧 舞台・演劇篇

2015年(平成27年)回顧 舞台・演劇篇

私 『今年の〆に、噺以外のエンターテイメントについて振り返ろう』

家人 『今年は舞台鑑賞が多かった印象だわ』
私 『浅利先生が劇団四季から独立されて個人事務所公演が始まったりしたし、四季は四季で “新生” を意識したのか演目を廻したからね』
家人 『そういうことかぁ。 えぇと、1月は鑑賞が無かったのね? 2月からだわ。 劇団四季 “クレイジー・フォー・ユー” 、貴方の大好きな演目ね』
私 『松島ボビー、岡村ポリー、共に文句無し。素晴らしかったよ。好い舞台だったなぁ』

家人 『3月は一緒に歌舞伎に行ったわね。国立劇場の “梅雨小袖昔八丈” 、そしてまたまた “クレイジー・フォー・ユー” 、にぎわい座で演じられた “ひとみ座人形劇 弥次さん喜多さんトンちんカン珍道中” 』

私 『3月の “クレイジー” は宮田ポリーの初舞台の日だったんだよね。偶然にも』
家人 『どうでした?』
私 『歌唱が課題だろうなぁ。高音の我慢が効かずファルセットへ抜けるのが早い為に、肝心のポリーの “西部の女” って感じ、力強さ、が薄まってしまっていた。 ただ、岡村の時よりも松島ボビーのダンスの切れが冴えていたのは印象的だったね』
家人 『踊り易いのかしらね?』
私 『宮田がお初なので引っ張らないと、とリードに集中したのか・・・或いは共にダンサー畑出身ということで息が合ったのか。まぁ、その両方じゃないかなぁ?』

家人 『ひとみ座の “弥次さん喜多さん” も面白かったよね。あれ、どうして観に行こうって事になったんだっけ?』
私 『まぁ、にぎわい座で演るからチラシを見たのがきっかけだよね。それとね私が元住吉に住んでいたことがあってね、随分と以前なんだけれど・・・。 で、ひとみ座さんの近所にある中華料理店へよく通っていたんだよ。そんなこんなで親しみがあったんだね、ひとみ座さんに』

家人 『歌舞伎、面白かったわぁ』
私 『お隣の席の女性が、全部の指に指輪をしていたのが印象に残っているよ』
家人 『あらまぁ、でも親指にはしていなかったわよ。 貴方あちらから飴を貰ったでしょう?休憩時間に』
私 『いや・・・そうだったかな? 飴? 忘れちゃったよ。 橋之助丈や国生丈のこと、あと舞台の原話たる白子屋騒動についてお喋りしたのは覚えているけれども・・・。 ところでさ、演目はお馴染みの“髪結新三”だから、よく解ったろう?』
家人 『ええ。また連れて行ってよ!楽しかったし、雰囲気も素敵だったから』
私 『じゃあ、今度また解り易い狂言が掛かったら席を予約するとしよう』

家人 『4月は四季の “リトル・マーメイド” へ行ったわね。私、二回目の鑑賞だったけれども好かったなぁ』

私 『そしていよいよ “ポール・マッカートニー” となる訳だ』
家人 『去年、国立競技場まで行ってがっかりしたから、実際に始まるまで不安だったわ』
私 『まず来日初日の京セラドームへ行って、東京ドームの最終日にも行ったね』
家人 『 “大阪春の陣だぁ!” なんて張り切っちゃって、あれチケットお幾らしたの?』
私 『お金のことと前夜の仕儀は質問しちゃあいけない世界なんだぜ』
家人 『どこの “世界” に住んどるん?』
私 『ハハハ。兎にも角にも大阪の出だしの数曲で完全に “世界” へ入っちゃったね』
家人 『最初の日でset listが不明だったから余計に乗せられちゃったわね』
私 『Magical Mystery Tour、 Save Us、 Can't Buy Me Love、 Jet、この最初の四曲でノックアウトされたよ。凄かったなぁ』
家人 『二時間半、休み無し。凄い体力よね、ポールも』
私 『歌唱ってのは体力消耗が激しいからねぇ。しかし逆に考えると、腹筋を使うから自然とトレーニングになるのかなぁ? LIVEをこなすことで』
家人 『27日の東京ドームも行って、お腹一杯になったね』
私 『大阪を観ているから、東京は落ち着いた心持ちで余裕を持って観ることが出来たよ』

家人 『4月は、浅利先生の “オンディーヌ” へも行ったのね?如何でした?』
私 『浅利演出事務所の初公演。 素晴らしく “伝わってきた” 舞台だったよ。もう身体に染みてくるんだよなぁ、台詞の一言一言が。凄かったわ』
家人 『貴方、以前四季で中止になった時もチケットを予約していたものね。そうした意味からも貴方にとって待望の舞台だった訳よね』

私 『5月、6月は舞台には行っていないんだな』
家人 『ここらへんは野球が開幕して、毎晩ユニフォーム着て出掛けていたわよ、貴方』
私 『ヘヘヘ。あの頃はまさかこんなポストシーズンを迎えるとは思いもしなかったよ』
家人 『 “秋のプレイオフで要るから” ってグラウンドコートまで先に買っちゃってさぁ、 “売り切れちまう” とか言って』
私 『いや、ほら、私ゃ寒いの苦手だから』
家人 『一度も着ないで “終戦” やったやん』
私 『ファン感謝祭で着ましたよ!』

家人 『えーと・・・7月に恒例のだるま食堂。 そして8月は劇団四季の “王子とこじき” へ』
私 『blogにも何回か書いているけれども、四季の演目は所謂ファミリーミュージカルの方が出来映えが優れている様な気がするよ。 また観たいなぁ、って思う演目は、大抵がファミリーミュージカルなんだ』

家人 『9月に浅利演出事務所の “李香蘭” へ二回。 そして私の待望の劇団四季 “アラジン” 。 面白かったなぁ、 “アラジン” 。また行きたいわ』
私 『私も観に行きたいけれども・・・ “アラジン” は来年早々に “再来年上半期” つまり2017年1~6月の予約販売を開始する程の人気だからなぁ。ふらっと行こうって感じではないよ。一年以上先の予約を必要とするのだからね』

家人 『10月は四季の “コーラスライン” 、11月はお休みで、12月にまた浅利演出事務所の “李香蘭” へ二回。 そして暮れの恒例、だるま食堂。 お開きはつい先日観劇した劇団四季の “エルコスの祈り” ね』

私 『書き出しておこうかね』


○ “クレイジー・フォー・ユー” 2/26 四季劇場[秋]

○ “梅雨小袖昔八丈” 3/16 国立大劇場

○ “クレイジー・フォー・ユー” 3/20 四季劇場[秋]

○ “ひとみ座人形劇 弥次さん喜多さんトンちんカン珍道中” 3/28 にぎわい座

○ “リトルマーメイド” 4/4 四季劇場[夏]

○ “ポール・マッカートニー” 4/21 京セラドーム

○ “浅利演出事務所 オンディーヌ” 4/23 自由劇場

○ “ポール・マッカートニー” 4/27 東京ドーム

○ “だるま食堂LIVE” 7/25 にぎわい座

○ “王子とこじき” 8/23 自由劇場

○ “浅利演出事務所 李香蘭” 9/1 自由劇場

○ “浅利演出事務所 李香蘭” 9/11 自由劇場

○ “アラジン” 9/27 四季劇場[海]

○ “コーラスライン” 10/17 自由劇場

○ “浅利演出事務所 李香蘭” 12/3 自由劇場

○ “浅利演出事務所 李香蘭” 12/9 自由劇場

○ “だるま食堂LIVE” 12/19 にぎわい座

○ “エルコスの祈り” 12/23 自由劇場


家人 『映画は一回、007スペクターだけね。 ところで野球は何試合行ったの?』
私 『・・・30試合かな。勝率は驚くなかれ五割なんだよ。 他チーム同士の対戦も数試合観戦しているから、実際には33~4試合になるかも知れない』
家人 『奇跡的だわ!五割だなんて!』
私 『勝ち負けは気にしていないのだけれどもね、私は。 真剣勝負の中での好playを観たいんだな。要するに』
家人 『東京ドームの最終戦、巨人-ヤクルトの試合が野球観戦の〆だったけれども、高橋由伸選手の現役最後の試合になるなんて・・・思わなかったなぁ、あの時には』
私 『あの試合のチケットを譲ってくれた Mさんと “来シーズンは京セラドームへ遠征しよう” って話がまとまりつつあるのだよ』
家人 『わぁ、楽しみだわぁ』

私 『来年も健康に留意しながら、芝居を、それと野球観戦も大いに楽しもう!』


というところで、本年の喜洛庵寄席桟敷はお開き。

今年は・・・
寄席・落語会へ71回(昨年105回)。また舞台は18回(昨年11回)鑑賞する機会を得ました。
来年も大いに落語、演劇、そしてスポーツ観戦を楽しみたいと思います。

弊blogへお立ち寄りいただいた皆様、誠にありがとうございます。心より御礼を申し上げます。
佳い新年をお迎え下さい。





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2015年12月 鑑賞記録

12月
○ 3日(木)浅利演出事務所公演 李香蘭  自由劇場
○ 9日(水)浅利演出事務所公演 李香蘭  自由劇場
○11日(金)鈴本 夜席  主任 白酒  鈴本演芸場
○12日(土)鈴本 夜席  主任 雲助  鈴本演芸場
○14日(月)らくご街道 雲助五拾三次 第三十三宿 -大晦日Ⅱ-  日本橋劇場
○15日(火)鈴本 夜席  主任 龍玉  鈴本演芸場
○16日(水)鈴本 夜席  主任 文左衛門  鈴本演芸場
○23日(祝)劇団四季 エルコスの祈り  自由劇場
○25日(金)第570回 落語研究会  国立小劇場



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2015年下半期回顧 その2 10~12月

2015年(平成27年)下半期回顧 その2 10~12月

私 『いよいよ最終四半期、10月・11月・12月だ』

家人 『10月は8日の JTアートホールの白酒師独演会からよ』
私 『にぎわい座でよくお見かけするご定連に最前列中央席のチケットを譲っていただいて・・・このJ亭落語会って、入手の難しいプラチナチケットなんだよ。その会の特等席を・・・ありがたかったなぁ』

家人 『この晩は、白酒師 “金明竹” 、 “風呂敷” 、 “首ったけ” 。助演のめぐろさんが新作の “ニワトリ” だったのよね』
私 『お家芸の“首ったけ”が印象的だね。紅梅花魁と若い衆の遣り取りを “如何にも” といった風情で活写してくれていたよ。面白かった。 あとスケのめぐろさんも落ち着いた高座っ振りで好かったねぇ。 看板真打の、それも東京の真ん中での独演会。席亭はあの K氏。最前列の私のお隣では高名な評論家先生が逐一メモを録っていらっしゃる。 そんな、大緊張してもおかしくは無い環境下で平生と変わらぬ高座が勤められるってのは、力がある証左だよ』

家人 『10月の五拾三次はお題が間男』
私 『珍品の “二階の間男” 、そしてお家芸の “風呂敷” 、 “つづら” 。そして驚くなかれ、仲入後に “玄冶店” の豪華四席だったんだよね』
家人 『仲入後に雲助師匠が “後席は玄冶店を” と言った瞬間、どぉ~!っとどよめきが起きて、一呼吸して大拍手だったわね』
私 『まさかねぇ、もう三席演った後に “玄冶店” だなんて私も考えもしなかったよ。 仲入休憩の時に君に訊かれたから “駒長じゃないか?”って応えたの覚えてるかい?』
家人 『貴方が一番びっくりしていたかもね、あの時は』
私 『いやぁ、面目ない。既に三席演っていたので、軽い噺で跳ねるとばかり・・・恥ずかしいね』

家人 『10月18日(日曜日)の鈴本10中昼って? あぁ、これは川柳師匠の芝居かぁ』
私 『古い友人と書斎派の友人、それと私の三人で “ガーコン” を聴きに行ったのさ』
家人 『お元気だった?川柳師匠』
私 『喋り声がやや細くなったかも知れないね。しかし歌声は健在、まだまだお元気だよ』
家人 『日曜だから概ね分かり易い噺だったみたいだけど・・・どう?印象高座はある?』
私 『この日は権太楼師の “代書屋” が群を抜いた出来。 それともう一席、小燕枝師の “権助提灯” 。 勿論主任川柳師の“ガーコン ~ラ・マラゲーニャ” も挙げておかなきゃね』

家人 『10月の研究会は主任一朝師 “大工調べ” 、仲入は雲助師 “文違い” 。他に一之輔師、生志師の出演ね』
私 『雲助師匠の“文違い”は流石の出来だったなぁ。途中携帯電話の着信音が鳴る事故があったけれども、文句なく印象高座ですな』
家人 『一朝師は?』
私 『期待値が高かっただけに、ちょっと・・・。 一之輔師は師匠が一緒の所為か遠慮がちの高座だったしなぁ。 生志師もなんだか時間を持て余していて、論外だったし・・・。 結局普段通りの高座を勤めた雲助師が一番だったよ』

家人 『11月は白酒ばなし、そして雲助師独演会、落語アトランダムと、にぎわい座へ三回続けて行っているわね』
私 『白酒ばなしから “錦の袈裟” 、雲助師独演から “夜鷹そば屋” を印象高座に挙げましょう』

家人 『落語アトランダムは?』
私 『この会は今春真打昇進した小傳次師とさん助師の “横浜での披露目” だったのだけれども、何だってまた “落語アトランダム” なんて名付けたのかなぁ、それが先ず疑問だよ』

家人 『お師匠さんのさん喬師、それに副会長の正蔵師も出演されて、本格的な御披露目よね。好かったのでしょう?』
私 『好かったねぇ。さん喬師は十八番の “棒鱈” 、正蔵師これまた十八番の “西行鼓ヶ滝” 、ともに素晴らしい高座だった。 籤引で出演順を決めたのだけれども、最後に上がったのはさん助師。 もう9時を回っていたんだよ、上がった時点で。 お客席もへとへとな訳だ。 何せ既に前座、二つ目、そして主任根多を三席 (小傳次師 “佐々木政談” ) と落語を五席聴いている上に、出演順の籤引、更にきちんとした真打昇進襲名披露口上もしたのだからね。 そんな環境下で長講 “占い八百屋” を繰り出して客席を大笑いさせたのだから、さん助師の腕には舌を巻いたよ』

家人 『11月の五拾三次はお題が鳶だったわね』
私 『この晩の雲助師は風邪気味とのことで、珍しく調子を欠いた高座だったなぁ』

家人 『11月はあと小満ん師の関内の会、そして落語研究会よ』
私 『この関内の小満ん師の会は素晴らしかったなぁ』
家人 『この晩も Fさんとご一緒したのよね?』
私 『そうそう。小満ん師 “猫の皿” 、 “甲府い” 、 “試し酒” 、凄かったなぁ。三席揃えて来たんだ。神がかった出来だったよ。三席ともに印象高座だね』

家人 『研究会は?』
私 『新口で上がった朝也さんの “代脈” が出色の高座だった。 もうね、上がって来るところから登場人物の “銀杏” になりきっていたよ。面白かったなぁ』

家人 『さぁ、いよいよ今月、12月よ。・・・貴方、鈴本演芸場の “芝浜を聴く会” に四日間行きましたね?』
私 『何だか取り調べみたいだなぁ。まぁ、ホームラン先生も出演されていたけれどもね^^』
家人 『初日、甚語楼師匠の高座の途中に滑り込んだのよ、私は』
私 『そうだった! 白酒師の晩は君も後から駆けつけたのだったね? その “滑り込んで最後列に座った時” に演じられていた甚語楼師の “犬の目” 、そして白鳥師の “千葉棒鱈” と主任白酒師の “芝浜” が好かったと思う』
家人 『白酒師の “芝浜” 、愉しかったわぁ』

私 『翌日の主任は雲助師匠。この日も早くから出掛けて一緒に並んだのだったね』
家人 『甚語楼師、彦いち師、志ん輔師、そして一朝師と雲助師、全部好かった!』
私 『文左衛門師は仲入で “笠碁” を掛けてくれたし、この晩もまた “名人競演の夜” だったね。真打の高座六本全てが印象高座だよ』

家人 『五日目と六日目は?』
私 『鈴本仲日から甚語楼師 “権助芝居” そして龍玉師 “芝浜” を。 六日目もまた爆笑の渦を巻き起こした甚語楼師 “猫と金魚” 、町人の会話が傑作だった一朝師 “岸柳島” 。 そして細かな演出を丹念に積み重ねて丁寧に丁寧に心理描写をしてくれた文左衛門師の “芝浜” 。 素晴らしかったなぁ、この晩もまた』

家人 『五拾三次のお題は、大晦日Ⅱ だったわね』
私 『客演に小満ん師を迎えて、雲助師が “二度目の清書” と “掛取万歳” 。 両席ともお見事でした。 そして主任に上がった小満ん師が、これまた素晴らしい “芝浜” で今年を打ち上げてくれた』

家人 『私、11月のにぎわい座独演会で聴いた “掛取万歳” よりも、この時の方が面白かったのだけれども、何故かしら?』
私 『にぎわい座の時は、次の掛取がやってくるまでの夫婦の会話を若干割愛したから、間が違ったのだろうね。 確かにこの晩の “掛取万歳” の方が完成度は高かったと思う』

家人 『今年のお開きは25日の落語研究会ね』
私 『白酒師 “御慶” 、扇遊師 “彌次郎” も面白かったけれども、ここからは小せん師の素敵に軽い語り口調が活きて実に不思議な味わいだった “ふぐ鍋” と、舌先三寸で天狗をたぶらかして鞍馬山からまんまと逃走。 宝船に落ちて七福神とまたまた宜しく酒杯の遣り取りをするという荒唐無稽且つ極めて調子の良い男を飄々と演じた小満ん師の “羽団扇” を印象高座に挙げて、今年のお開きと致しましょう』

家人 『10月~12月をまとめておきましょうか』


○白酒師(10/8 J亭落語会) “首ったけ”

○めぐろさん(10/8 J亭落語会) “ニワトリ”

○雲助師(10/13 五拾三次) “二階の間男”

○雲助師(10/13 五拾三次) “つづら”

○雲助師(10/13 五拾三次) “お富与三郎 玄冶店”

○権太楼師(10/18 鈴本10中昼) “代書屋”

○小燕枝師(10/18 鈴本10中昼) “権助提灯”

○川柳師(10/18 鈴本10中昼) “ガーコン”~ラ・マラゲーニャ

○雲助師(10/28 落語研究会) “文違い”

○白酒師(11/5 にぎわい座白酒ばなし) “錦の袈裟”

○雲助師(11/8 にぎわい座独演会) “夜鷹そば屋”

○正蔵師(11/12 落語アトランダム) “西行鼓ヶ滝”

○さん喬師(11/12 落語アトランダム) “棒鱈”

○さん助師(11/12 落語アトランダム) “占い八百屋”

○小満ん師(11/18 柳家小満んの会) “猫の皿”

○小満ん師(11/18 柳家小満んの会) “甲府い”

○小満ん師(11/18 柳家小満んの会) “試し酒”

○朝也さん(11/24 落語研究会) “代脈”

○甚語楼師(12/11 鈴本12中夜) “犬の目”

○白鳥師(12/11 鈴本12中夜) “千葉棒鱈”

○白酒師(12/11 鈴本12中夜) “芝浜”

○甚語楼師(12/12 鈴本12中夜) “花色木綿”

○彦いち師(12/12 鈴本12中夜) “遥かなるたぬきうどん”

○志ん輔師(12/12 鈴本12中夜) “豊竹屋”

○文左衛門師(12/12 鈴本12中夜) “笠碁”

○一朝師(12/12 鈴本12中夜) “湯屋番”

○雲助師(12/12 鈴本12中夜) “芝浜”

○雲助師(12/14 五拾三次) “二度目の清書”

○雲助師(12/14 五拾三次) “掛取万歳”

○小満ん師(12/14 五拾三次) “芝浜”

○甚語楼師(12/15 鈴本12中夜) “権助芝居”

○龍玉師(12/15 鈴本12中夜) “芝浜”

○甚語楼師(12/16 鈴本12中夜) “猫と金魚”

○一朝師(12/16 鈴本12中夜) “岸柳島”

○文左衛門師(12/16 鈴本12中夜) “芝浜”

○小せん師(12/25 落語研究会) “ふぐ鍋”

○小満ん師(12/25 落語研究会) “羽団扇”


家人 『この四半期は寄席・落語会へ17回行っているわね。印象高座は三十七席』
私 『ということは・・・下半期は26回の鑑賞。印象高座は五十二席だね。 通算すると・・・2015年(平成27年)は、寄席・落語会へ71回出掛けて、印象高座は一〇八席かな?』
家人 『煩悩の塊だわね』
私 『明日、除夜の鐘で祓っていただこう』
家人 『ハハハハハ^^』




【明日、31日に “2015年回顧 舞台・演劇篇” を掲載致します。】


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2015年下半期回顧 その1 7~9月

2015年(平成27年)下半期回顧 その1 7~9月

私 『ふぅ、やっと下半期突入かぁ』
家人 『今年は事情があったから仕方無いけれども、来年は四半期毎にちゃんと総括しましょうよ。こうして一年間を連続した数日で回顧するのって大変だもの』

私 『そうだね。 さて・・・7月は五拾三次からだったね、7月5日の日曜昼席でお題が祭』
家人 『 “祇園祭” と “佃祭” 。 “祇園祭” は本当の通しで “三人旅” から入って “およく” で下げたのよね』
私 『 “およく” は初めて聴いたよ』
家人 『いくらお座敷遊び、酒の上での冗談でも “俺は隠亡だ” なんて言わないわよ。演じられないのも理解出来るわ』
私 『噺の盛衰と言うのか、時代の流れでお客席の受け止め方も変化するし、改めて高座の今昔を感じた一席だったね』

家人 『お次は研究会ね。 7月の研究会は、小三治師匠が主任で “青菜” 、仲入は小満ん師 “怪談乳房榎~重信殺し” 』
私 『小満ん師は6月の例会で “おきせの危機” を演っていて “怪談乳房榎” を二月続けて口演したんだよ。 前月の “おきせの危機” も好演だったけれども、この晩の “重信殺し” はまた一層凄かったぞぉ。何だか暗闇で目を凝らして現場を一部始終目撃している様な錯覚に陥ったよ』

家人 『7月はあと鈴本の雲助師匠の芝居よ』
私 『ここも Fちゃんと行ったんだ。この日(7/28)は物凄かったんだよ。 素晴らしい出来映えの高座が次から次へと・・・ 正真正銘の名人競演の晩だったんだ』
家人 『主任の雲助師匠は “佃祭” ね?』
私 『そう。でね、小里ん師が “かぼちゃ屋” 、一朝師 “蛙茶番” 、菊丸師が “宗論” 。 仲入の馬石師の “出来心” も好演だったのだけれども、その好演が霞んでしまう程に他の師匠方が揃えて来たんだよ』
家人 『それぞれの師匠方の十八番が並んだ訳よね?』
私 『その通り!』
家人 『寄席ってそういう日があるから余計に面白いわね。火曜日だったのよね?平日なのに・・・』
私 『全くだねぇ。何か流れがあるのだろうなぁ。まぁ平日の薄い時の方が “熱演” 、 “力演” に出くわすことが多い傾向にあるけれどもね。 しかしつくづくホールより寄席だね、寄席が一番だ』
家人 『貴方が秘かに応援しているふう丈さんも開口一番で出演したみたいだし、佳い晩になったわね』
私 『一年に一度遭遇することが出来るか否か、ってぐらいの名演揃い。 色物の先生も アサダ二世先生、 正楽師匠、 ホームラン先生と、私のお好みの先生、師匠揃い・・・ 幸せだったなぁ。 Fちゃんも喜んでいたよ』

家人 『8月の五拾三次のお題は怪談だったわね』
私 『 “四谷怪談 ~お岩誕生~” と “お菊の皿” ね』
家人 『お岩さんてああいう生まれだったんだね?』
私 『そうそう。あの出生にして・・・って感じね。 あと、この噺の枕で雲助師が “東海道四谷怪談” の演題の由来・・・四谷の噺なのに何故 “東海道” なのか・・・ 蘊蓄を授けてくれたのだったね。 “四谷じゃあ甲州街道じゃないのか?” なんて言いながら』
家人 『五拾三次の “東海道” ではなく “東” “街道” なのよね?』
私 『 “東” の前は “吾妻街道” と称していたって雲助師匠が教えてくれたんだったね』
家人 『そもそも “四谷” が “市ヶ谷、四谷” の “四谷” でもない、押上の先の・・・なんて全然知らなかったわ』

私 『8月はあと、にぎわい座の白酒ばなしだ。 “短命” 、 “四段目” 、“青菜” 。 ここからは “四段目” を印象高座に。 蔵へ放り込まれた定吉の視線の動きで前後左右の空間を描写して、客席へ立体感をもたらしてくれたんだ。お見事。秀逸だったよ』

家人 『8月の最後は研究会。主任が喜多八師匠 “らくだ” 、仲入は圓太郎師で “祇園祭” ね』
私 『 “らくだ” 好かったんだよなぁ。凄い迫力だったよ。 圓太郎師お家芸の “祇園祭” ともども印象高座だね。 あと喬太郎師も “宗漢” を大真面目に演ってくれて面白かったなぁ』

私 『9月も五拾三次からだね。 “寝床” 面白かったなぁ』
家人 『二つ目の時以来、って事だったわね。私も凄く印象に残っているわ、この晩の “寝床” は』

私 『あとは関内の小満ん師の会、そして研究会か』
家人 『この晩の小満ん師匠はどうだったの?』
私 『 “岸柳島” 、“三人息子” 、 “井戸の茶碗” だったけれども、“岸柳島” が出色の出来映えだったね。枕の隅田川の橋の蘊蓄も含めて、如何にも小満ん師匠らしい高座だったよ』
家人 『あとは研究会ね。主任市馬師匠 “お神酒徳利” 、仲入は権ちゃんで “猫の災難” 』
私 『二席ともに印象高座だね。権太楼師の “猫の災難” はより洗練されて来た印象で、後味が抜群に好くなっていたし、市馬師の “お神酒徳利” は “通し” をだれることなく演ってくれました』

家人 『まとめましょう』


○雲助師(7/5 五拾三次) “祇園祭(三人旅~祇園祭~およく)”

○小満ん師(7/10 落語研究会) “怪談乳房榎~重信殺し”

○小里ん師(7/28 鈴本7下夜) “かぼちゃ屋”

○一朝師(7/28 鈴本7下夜) “蛙茶番”

○菊丸師(7/28 鈴本7下夜) “宗論”

○雲助師(7/28 鈴本7下夜) “佃祭”

○雲助師(8/7 五拾三次) “四谷怪談 ~お岩誕生~”

○白酒師(8/11 にぎわい座白酒ばなし) “四段目”

○圓太郎師(8/31 落語研究会) “祇園祭”

○喬太郎師(8/31 落語研究会) “宗漢”

○喜多八師(8/31 落語研究会) “らくだ”

○雲助師(9/14 五拾三次) “寝床”

○小満ん師(9/24 柳家小満んの会) “岸柳島”

○権太楼師(9/28 落語研究会) “猫の災難”

○市馬師(9/28 落語研究会) “お神酒徳利”


私 『印象高座は十五席だね』
家人 『この下半期前半(7~9月)は寄席・落語会に9回、ちょうど毎月3回づつよ』
私 『これくらいのペースだと落語に対する飢餓感が出て来て、朝起きると “寄席へ行きたいなぁ” って感じになるんだよなぁ』
家人 『体力的にも好い間隔じゃあないかしら。 週に3回、4回と行っている時は貴方、相当疲れた顔になっているわよ』
私 『そうかい?』
家人 『今度、写真撮ってあげるわよ。寄席から帰ってきた時の疲れた表情を』
私 『止せやい、三方ヶ原の合戦でもあるまいし』
家人 『ハハハ。 だけどまぁ適度に飢餓感を生ずるぐらいが好いのじゃない?』
私 『それは言えるね』




【2015年(平成27年)下半期回顧 その2 10~12月篇は、今夕(12月30日、夕刻)掲載致します。】




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2015年上半期回顧 その2 4~6月

2015年(平成27年)上半期回顧 その2 4~6月

私 『4月はらくだ亭からですな』
家人 『一朝師が啖呵で言い間違えをしたのね?』
私 『うむ。 “包丁” でね。この晩は何か全体的に・・・さん喬師匠も調子を欠いた感じだったし・・・おかしかったなぁ』
家人 『何かあったのかしら?』
私 『米朝師匠が亡くなって二週間程経った頃なのだけれども・・・それも一因かも知れないね』

家人 『五拾三次はお題が狸。 “強情灸” 、 “愛宕山” 、 “お若伊之助” だったわね』
私 『ここは何と言っても “愛宕山” だなぁ。金に嫌悪感を抱いているが如くの旦那の造形が抜群だったよ』

家人 『続けて雲助師、にぎわい座の独演会は “持参金” と “おせつ徳三郎” ね。私、仲入後の“刀屋”が凄く印象に残っているわ。徳三郎の切羽詰まった描写が圧倒的だったわよ』
私 『傑作だったね。素晴らしい一席だった』
家人 『4月は、あと国立の志ん輔師 “累ヶ淵連続口演” 、それから鈴本演芸場の “紙切り百年 正楽三代展 記念公演” 。そして落語研究会ね』
私 『鈴本で久し振りに聴いた小ゑん師の “ぐつぐつ” は印象高座だね。研究会は定連席をIさんのお骨折りで譲っていただいて一年間12回を通して鑑賞出来る様になったのだけれども、これはありがたかったなぁ』

家人 『5月は・・・貴方Fさんと鈴本の権ちゃんの芝居に行ったのね』
私 『そうそう。連休明けの7日にね。龍玉師の “夏泥” を久し振りに聴いたけれども矢張り面白かったなぁ。そして権太楼師匠は “三枚起請” 、素晴らしかったよ』
家人 『龍玉師の “夏泥” は私も次の週のにぎわい座雲助一門会で聴くことが出来たのだけれども、本当面白いよね』
私 『一門会の白酒師 “佐々木政談” 、雲助師 “辰巳の辻占” 、主任馬石師の “居残り佐平次” の三席は印象高座だね。 “夏泥” は直前に鈴本で聴いて印象高座に挙げちゃったからそちらを優先するけれども、この晩は四席揃って好高座。恐れ入ったなぁ』
家人 『雲助師匠始めお弟子さんも揃っていつも同じように上手に演る事が出来るのは、矢張り稽古熱心だからなのかなぁ?』
私 『うむ。心構えと言うのか・・・。兎にも角にも素晴らしい一門だね。穴が見つからないよ』

家人 『五拾三次の “吉例 髪結新三” の後はにぎわい座の志ん輔三昧。鈴本の龍玉師匠の芝居、そして研究会ね』
私 『もう何回も聴いているけれども五拾三次の “髪結新三” は堪能したねぇ』
家人 『三月に歌舞伎で観ているから、余計に楽しめたわ』
私 『そりゃあ何よりだった』

家人 『にぎわい座の志ん輔師は?』
私 『 “井戸の茶碗” と “寝床” 。両方とも印象高座ですな。鈴本の龍玉師は殺人研究会で聴いたことのある “札所の霊験” 』
家人 『確か根多下ろしだったのよ、日本橋亭が。水司又市がお坊さんになっているのよね?』
私 『で、昔馴染みの女郎と再会して・・・凄かったわぁ、迫力が。文句なく印象高座!』
家人 『5月の研究会は?』
私 『主任で柳家のお家芸 “へっつい幽霊” を素晴らしい速度感で好演した権ちゃんの一席が飛び抜けて素晴らしかったよ』

家人 『上半期の最終月、6月ね』
私 『最初はらくだ亭だね。雲助師匠の “木乃伊取り” の飯炊き清蔵の酔っぱらっていく描写が抜群だったね』
家人 『続いて親父四人衆、のれん噺』
私 『喜多八師匠の “七度狐” が “鈴振り” そして “落ち武者” を枕にするという贅沢な一席で圧倒的に面白かったね』
家人 『私、喜多八師匠がどうも苦手だったのだけれども、いつか聴いた “もぐら泥” と、この日の “七度狐” で逆に贔屓になっちゃったのよ』
私 『だろう?巧いんだよ、素敵な味わいだし』
家人 『これから喜多八師匠を意識して聴く事にするわ』

私 『え~と、お次は五拾三次だね』
家人 『 “宗論” 、 “大山詣り” 、 “景清” の三席。矢張り “景清” よね?』
私 『明るい味わいなんだよね、雲助師匠の “景清” は。余り湿っぽくないの』
家人 『だけど眼が開かなかった時は可哀想だったわ』
私 『ハハハ。まぁ、あれでも明るい演出なんだよ、他の師匠方に比べたら』

家人 『文菊師匠、白酒師とにぎわい座独演会が続いたあと、国立で志ん輔師の独演会』
私 『白酒師の “あくび指南” と志ん輔師 “火焔太鼓” かな、ここは』
家人 『文菊師匠は?』
私 『悪くないんだけれども、もう一つ私のつぼが圧されない感じなんだよなぁ。好みかなぁ?噺の解釈がほんの僅かながら私と違うのかも知れないね』
家人 『色々な解釈があって、演出の力点が違うから面白いのだし、様々な形が楽しめるのよ』
私 『そうだね、その通りだ』

家人 『上半期の最後は、深川の “雲助の弟子でござる” と研究会ね』
私 『深川の会から龍玉師の “子は鎹” を!。熊五郎の表情でその内心を顕した至芸を発揮してくれたんだ』
家人 『雲助師匠のお弟子さんらしく、話芸だけではなく芝居要素も多く含まれるのよね』
私 『好かったよなぁ。あと研究会から小里ん師の“提灯屋”を挙げておこう。食いつきの出番だったけれども、素晴らしい出来映えだったんだ』

家人 『まとめておきましょうか』


○小満ん師(4/2 人形町らくだ亭) “長屋の花見”

○雲助師(4/6 五拾三次) “愛宕山”

○雲助師(4/11 にぎわい座独演会) “花見小僧” ~ “刀屋”

○小ゑん師(4/24 鈴本4下夜) “ぐつぐつ”

○雲助師(4/30 落語研究会) “代書屋”

○龍玉師(5/7 鈴本5上夜) “夏泥”

○権太楼師(5/7 鈴本5上夜) “三枚起請”

○白酒師(5/12 にぎわい座雲助一門会) “佐々木政談”

○雲助師(5/12 にぎわい座雲助一門会) “辰巳の辻占”

○馬石師(5/12 にぎわい座雲助一門会) “居残り佐平次”

○志ん輔師(5/15 にぎわい座志ん輔三昧) “井戸の茶碗”

○志ん輔師(5/15 にぎわい座志ん輔三昧) “寝床”

○龍玉師(5/25 鈴本5下夜) “札所の霊験(七兵衛殺し)”

○権太楼師(5/29 落語研究会) “へっつい幽霊”

○雲助師(6/1 人形町らくだ亭) “木乃伊取り”

○喜多八師(6/7 のれん噺) “七度狐”

○雲助師(6/8 五拾三次) “景清”

○白酒師(6/15 にぎわい座白酒ばなし) “あくび指南”

○志ん輔師(6/18 マイ・ド・セレクション) “火焔太鼓”

○龍玉師(6/25 雲助の弟子でござる 其の六) “子は鎹”

○小里ん師(6/30 落語研究会) “提灯屋”


家人 『4~6月の印象高座は二十一席。1~3月が三十五席だったので半年で五十六席・・・』
私 『席と隻の違いはあれども連合艦隊司令長官だね。 しかし、この上期後半の三ヶ月は落語の他にも芝居やらコンサートやらで忙しかったよなぁ』
家人 『ポールの京セラ公演に遠征も行っているし、そもそも野球が始まって凄い勢いで観戦しに行ったものね』
私 『そうだった、そうだった。野球ね。忘れていたよ』
家人 『忘れたい気持ちも理解出来なくもないけれどもね』
私 『ハハハ、まぁまぁ勘弁してくれよ。え~と上半期の落語関係は45回の鑑賞、そして印象高座が五十六席だね』
家人 『矢張り4~6月は鑑賞回数が若干減ってはいるのね』
私 『1~3月は24回、4~6月が21回だから多少ね』
家人 『鑑賞出来るのはそれだけ元気だって証だから・・・』
私 『健康第一で頑張ろう!』



【2015年(平成27年)下半期回顧 その1 7~9月篇は、明日12月30日に掲載致します。】



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2015年上半期回顧 その1 1~3月

2015年(平成27年)上半期回顧 その1 1~3月

2015年も今日を含めあと四日。
昨年は6月末に上半期を回顧致しましたけれども、今年は様々な事情から半期総括が叶いませんでした。

遅れ馳せながら上半期前半から順を追っての “回顧” をさせていただきましょう。

先ず今年1月~6月の上半期、印象に残った高座について家人と振り返ります。
今日はその前半、1月~3月篇。


私 『今年は新春国立名人会から始まった訳だ』
家人 『私は行かれなかったけれども、如何でした?』
私 『うむ。七日の小三治師匠の芝居の顔付けが好かったので予約したのだけど、期待通りだったよ』
家人 『小三治師、雲助師、市馬師、三三師だものね。紙切りの正楽師匠も・・・ あと小菊姐さんが出演していたら、本当にあなた好みになったわね』
私 『定席の初席ってのは顔見世なのだけれども、国立の場合はきちんと噺をしてくれるので嬉しいね』
家人 『福手拭いを持って恵比寿顔で帰ってきたのよね。え~と、次は9日の “白酒ばなし” 、これは私も一緒だった』
私 『白酒師らしく、軽い噺を飄々と演ってくれました』
家人 『口演順に “時そば” 、 “だくだく” 、 “妾馬” ね。私は矢張り何度聴いても面白い “だくだく” が印象に残っているわ』
私 『鉄板根多だからね、白酒師の』
家人 『印象高座は? “だくだく” ?』
私 『この晩は主任根多の “妾馬” の出来が秀逸だったから、そちらかな』

家人 『続いてにぎわい座の “志ん輔三昧” ね。貴方ここ三日連続でにぎわい座へ行ったのね?』
私 『そうなんだよ。チケットを申し込む時に躊躇はあったのだけど、結局三日連続鑑賞になっちゃった』

家人 『ではまず “初日” の志ん輔師から。如何でした?』
私 『古今亭のお家芸 “お見立て” と志ん輔師の十八番 “子は鎹” の二席だったけれども、両方とも素晴らしい出来だったなぁ。どちらかに絞れないよ』
家人 『無理に “どちらか” と決めるならばどう?』
私 『うむぅ、そうだねぇ。名を呼ばれた金坊が、ほんの一瞬溜めてから “お父っつぁん!お父っつぁんだろ?” と演って、三年間の空白を見事に描写した “子は鎹” かな』

家人 『翌日は “睦会” ね』
私 『この会は毎回充実した高座なんだけれども、この日はまた一段と凄かったなぁ』
家人 『えぇ~と、扇遊師が “富久” 、喜多八師 “五人廻し” 、そして鯉昇師が “宿屋の仇討ち” ね』
私 『うむ。ここは扇遊師の “富久” かな。普段、古今亭で聴いているのとは少し違った演出が新鮮だったね。酒好きながら、意外と堅い久蔵の造形が印象的でしたよ』

家人 『そして三日目は、さん喬師匠』
私 『 “雪の瀬川” を通しで・・・』
家人 『帰宅して絶賛していたわね』
私 『うむ。所謂 “この人ならでは” と言うのか、他者の追随を許さない、或いは追随が不可能な、そんな噺を大看板の師匠方は幾つも持っている訳だけれども、この “雪の瀬川” は正にその代表格だね』
家人 『長い噺なんでしょう?』
私 『90分近い口演で、途中さん喬師匠が着替えるのだけれども、これは電車や何かの都合で帰らなければならない人への配慮だね。二分ぐらいで着替えて来ちゃうのだから、休憩って訳じゃないンだよ』
家人 『純情と言うのか凄く真っ直ぐで純粋な物語よね』
私 『その真っ直ぐな主人公、鶴治郎の心の動きをさん喬師独特の細かい描写の積み重ねで伝えてくれるのさ。特に後半そして大団円が秀逸で、何というのだろう “さん喬師のこの声、この表情、この雰囲気ならでは” の噺だよ。 “男の夢” 、もっと言えば “さん喬師の夢”を具現化させた、そんな感じだね』
家人 『印象高座ね?』
私 『文句なく一押しだね』

家人 『1月はあと国立演芸場の二之席へ二日間』
私 『茶楽師匠の芝居ね』
家人 『茶楽師、どうだった?』
私 『素晴らしかった。ご贔屓もいらっしゃっていて声を掛けていたよ』
家人 『え~と茶楽師は19日が “寝床” 、千穐楽が “芝浜” ね』
私 『その二席の中では “芝浜” が好かったかな。 “寝床” は “来られる様になった言い訳” 場面を短くしたからね、時間の都合で。あとこの芝居は伸治師匠と南なん師匠が面白かったよ』
家人 『具体的には?』
私 『楽日の伸治師 “長屋の花見” 、南なん師の “転宅” は特に印象的だね。伸治師匠なんか、もう噺から抜け出て来たみたいな高座だったよ。南なん師の緩急自在の高座にも参ったなぁ』

家人 『そして五拾三次はお題が雪。・・・ “雑俳” 、 “夢金” 、 “鰍沢” 』
私 『この晩は “夢金” が抜群に面白かったよ。溜めに溜めてふっと下げて仲入になったのを覚えている。この日の “鰍沢” は珍しくと言うと失礼だけれども、雲助師にしては情景の描写を抑えて登場人物の心理描写を細かく演った感じだったね。興味深い一席でした』

家人 『1月の最後は人形町らくだ亭』
私 『これね、この直前だったかな、芸協に移籍した談幸師匠が出演したのよ。で何か一言あるかと想ったけれども、何も無かったんだ』
家人 『何よ、それ。そんな事は良いから噺の方は?』
私 『いや、まぁそう急かすなよ。噺の方は、ってぇと・・・小満ん師の “鉄拐” が大出来。勿論、主任の志ん輔師 “お直し” もまた目を見張る素晴らしさだったね。跳ねてから “切ない話だなぁ” ってしみじみしちゃったよ』

家人 『2月は・・・』
私 『国立の上昼、小遊三師の芝居からかな?』
家人 『二日目と楽日の二回行ってるのね。どうだったの?』
私 『仲入が松鯉先生ってこともあって出掛けたのだけれども、矢張り好かったわぁ』
家人 『松鯉先生は何を?』
私 『お馴染みの “出世の春駒” と “天保六花撰 松江公玄関先” だったけれども、流石だったなぁ。 “槍を小脇に北村大膳、これを帰してなるものかと・・・” なぁんてね、思い出すだけでぞくぞくしてくるよ。堪能したなぁ』
家人 『小遊三師匠は?』
私 『 “厩火事” と “錦の袈裟” 。そつが無いね、巧いんだなぁ。あとこの芝居は膝前の助六師の好演が印象に残っているよ』

家人 『2月はあと・・・殺人研究会と国立の鹿芝居、そして矢張り国立演芸場の太神楽フェスティバル』
私 『殺人研究会の龍玉師 “宗悦殺し” は凄かったねぇ。 “殺しの龍玉” って異名は、いたちやの女将が名付けたのかなぁ?本当、殺しは巧いね』
家人 『私、馬生師一座の鹿芝居も面白かったわ』
私 『鹿芝居も太神楽も、まぁ肩の凝らないところを楽しんだ感じで良かったね』

家人 『2月の五拾三次はお題が親不孝。 “三人旅~抜け雀” そして “火事息子” 』
私 『二席とも好かったなぁ。 “抜け雀” の宿の主人の様子の変わりようや、部屋の雨戸の建て付けが良くなっているところなんて、雲助師匠ならではの着目だよ。ああして細かい演出を積み重ねて噺を紡ぐんだからなぁ。凄かったね。 “火事息子” も文句無し。二席共に印象高座だね』

家人 『3月は国立上昼の雲助師匠の芝居からね。国立演芸場が多いわね?貴方』
私 『指定席で、ぎりぎりの時間でも良いからついね』
家人 『だけど十日のうち六回も行く事はないと思うわよ』
私 『あら?本当だ。初日、二日目、三日目、あと六、九、楽日と六回行ってるねぇ』
家人 『演目は・・・』
私 『初日が “妾馬” 、二日目 “お見立て” 、三日目 “子は鎹” 、六日目は “宿屋の富” 、九日は “明烏” 、千穐楽 “淀五郎” だね』
家人 『凄い豪華版!』
私 『だろ?しかも助演に藤兵衛師、文左衛門師、龍玉師ですよ』
家人 『私は初日だけ観たのだけれども、他の日はどうだった?』

私 『楽日の“淀五郎”、九日の“明烏”が秀逸。あと六日目の“宿屋の富”、二日目の“お見立て”もね。あと三日目の“子は鎹”がまた傑作だったなぁ』
家人 『それじゃ全部じゃない!』
私 『全部好かったんだよ。あとね、助演の師匠方では藤兵衛師 “そば清” 、龍玉師 “ぞろぞろ” 、 “鰻屋” 、文左衛門師の “時そば” 、 “のめる” は印象高座に入れたいなぁ』

家人 『何だか鼾をかいて寝ていたお客さんがいらしたとか』
私 『そうそう、龍玉師の “鰻屋” の時だった。龍玉師が高座を指で叩いたり、会話の遣り取りを大きな声で演ったりね、 “中々起きねぇンだ” なんて半畳挿れながら演っていたよ。困ったお客様だったねぇ』

家人 『関内の小満ん師匠の会に一緒に行ったね』
私 『あの晩の“おせつ徳三郎”は凄かったねぇ。仲入を挟んで “花見小僧” 、 “刀屋” と演ってくれたけれども、風味の全然異なる噺を熱演、好演。文句なく印象高座だよ』
家人 『居残り会も愉しかったわ』
私 『皆さんに御挨拶が出来て佳かったね』

家人 『3月はあと、古金亭と五拾三次だね』
私 『国立の芝居の最中の五拾三次でしたな(3/4)。で、投票で演目を決める “鉄板” 企画。いたちやさんらしい愉快極まりない趣向だったね』
家人 『 “子ほめ ヴァイオレンス版” 、 “火焔太鼓” 、 “粟餅” 、 “夜鷹そば屋” ね。四席とも貴方の投票通りだったのよ』
私 『四席ともに素晴らしかったけれども、ここは珍品の “粟餅” を挙げておこうかね』
家人 『古金亭は?』
私 『客演の小燕枝師 “三人旅(跛馬)” が傑作だったね。のんびりした雰囲気で好かったよ』

家人 『1月~3月をまとめておきましょうか』


○小三治師(1/7 新春国立名人会) “時そば”

○白酒師(1/9 にぎわい座白酒ばなし) “妾馬”

○志ん輔師(1/12 にぎわい座志ん輔三昧) “子は鎹”

○扇遊師(1/13 にぎわい座睦会) “富久”

○さん喬師(1/14 にぎわい座独演会) “雪の瀬川”

○伸治師(1/20 国立1中昼) “長屋の花見”

○南なん師(1/20 国立1中昼) “転宅”

○茶楽師(1/20 国立1中昼) “芝浜”

○雲助師(1/23 五拾三次) “夢金”

○小満ん師(1/26 人形町らくだ亭) “鉄拐”

○志ん輔師(1/26 人形町らくだ亭) “お直し”

○松鯉先生(2/2 国立2上昼) “寛永三馬術 出世の春駒”

○助六師(2/2 国立2上昼) “粗忽の釘” ~あやつり

○小遊三師(2/2 国立2上昼) “厩火事”

○龍玉師(2/4 NBS殺人研究会) “真景累ヶ淵 宗悦殺し”

○松鯉先生(2/10 国立2上昼) “天保六花撰 松江公玄関先”

○助六師(2/10 国立2上昼) “野ざらし” ~あやつり

○雲助師(2/16 五拾三次) “三人旅~抜け雀”

○雲助師(2/16 五拾三次) “火事息子”

○馬石師(3/1 国立3上昼) “花色木綿”

○文左衛門師(3/1 国立3上昼) “時そば”

○龍玉師(3/2 国立3上昼) “ぞろぞろ”

○雲助師(3/2 国立3上昼) “お見立て”

○藤兵衛師(3/3 国立3上昼) “そば清”

○文左衛門師(3/3 国立3上昼) “のめる”

○雲助師(3/3 国立3上昼) “子は鎹”

○雲助師(3/4 五拾三次) “粟餅”

○雲助師(3/4 五拾三次) “夜鷹そば屋”

○龍玉師(3/6 国立3上昼) “鰻屋”

○雲助師(3/6 国立3上昼) “宿屋の富”

○龍玉師(3/9 国立3上昼) “強情灸”

○雲助師(3/9 国立3上昼) “明烏”

○雲助師(3/10 国立3上昼) “淀五郎”

○小満ん師(3/18 柳家小満んの会) “花見小僧” ~ “刀屋”

○小燕枝師(3/21 らくご・古金亭) “三人旅(跛馬)”


家人 『最初の三ヶ月で印象高座が既に三十五席』
私 『今年の1月~3月は寄席・落語会に24回出掛けているからなぁ。印象高座も多くなっちゃうんだよなぁ』
家人 『まぁ、足を運んで聴きに行くのも健康法の一つかもね』
私 『そうそう。何でも生を観に行かなけりゃ始まらないさ』
家人 『それもそうね。生の舞台を観ないとその場の雰囲気を味わえないものね』
私 『その通りだね。生を容易に鑑賞出来る環境に居るのだから、可能な限り “現場体験” をしたいものですな』


【2015年(平成27年)上半期回顧 その2 4~6月篇は、明日12月29日に掲載致します。】





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第570回 落語研究会 12/25

12月25日(金)第570回 落語研究会 国立小劇場

年内最後の例会は主任小満ん師『羽団扇』、仲入白酒師『御慶』。
他に扇遊師、小せん師、馬久さんの出演と触れられています。


◆金原亭馬久 『厄払い』
お馴染みの駒松さん 改メ馬久さん。
二つ目昇進後、お初です。
ゆったりとした口調で丁寧に噺を進めました。
前座時分も感じましたけれども、馬久さんは肝が据わっているんだなぁ。
こうゆっくりとは喋れないよ、普通。
それが出来るってのは凄いね。

◆柳家小せん 『ふぐ鍋』
登場人物の会話の遣り取りが愉快。
小せん師自身が高座でよく言っていますが『肩の力を抜いて聴く』感じ。
というより実際には小せん師の話術で『肩の力を抜かされた』かな。
好演でした。

◆桃月庵白酒 『御慶』
突拍子も無い発声で “御慶!”
これ白酒師じゃなければここまでは出来ないですな。普通もっと抑えるよ^^
前半の湯島の富籤場面が何とも傑作で、当たってからの後半は付け足しみたいな噺ですからこんな風に盛り上げるしか仕方ないかもですね。
面白かったなぁ。

~仲 入~

◆入船亭扇遊 『彌次郎』
通して演ってくれました。
惚けた感じが愉快。
扇遊師、緩急自在の好高座。恐れ入りました。

◆柳家小満ん 『羽団扇』
余りお馴染みの無い噺ですが『天狗裁き』はこの噺の前半部分を膨らませたものの様ですね。
年末らしくお目出度い噺。
舌先三寸で羽団扇を天狗から奪う描写。そしてその直後の空中浮遊。素晴らしかったですねぇ。
小満ん師独特の語り口調がまた見事に嵌った感じ。好高座でした。


跳ねて『今年の落語鑑賞もこれでお開きかぁ。そうだ、Sさんが末広亭の余一会へ行くって仰っていたからその記事を楽しみにしようっと』など独りごちつつ家路へ。




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劇団四季 エルコスの祈り 12/23

12月23日(祝)エルコスの祈り 自由劇場

今月20日に初日を迎えた劇団四季ファミリーミュージカル『エルコスの祈り』。
家人と連れ立って自由劇場へ。


○エルコス 中山理沙 ○ストーン博士 宇龍真吾
○ジョン 北村 優 ○ダニエラ 松田佑子 ○パルタ 玉城 任
○ダーリー 奥田直樹 ○理事長 沓沢周一郎 ○セールスマン 川島 創

吉田功太郎 緒方隆成 塚田健人
日出嶋楓也 村田晃一

野村 咲 高橋伶奈 生方理菜
古垣未来 長谷川彩乃 梅澤紗耶
吉田千那津 田原沙綾 塚越眞夏

物語の設定は今から五十年後。
“未来の落ちこぼれ生徒達の学園では、皆自分の名を呼ばれず番号で管理されている” という冒頭の場面を(数年前に観ていますのに・・・)私すっかり忘れておりました。
今となると何とも示唆的ですねぇ。

番号を背負い、歩調をとって歩く無機質な生徒達。
そこへ本来感情を持たない筈ながら、人情味溢れる一台のロボットが登場。
思い遣りの心を持って生徒達に接し、皆に夢と希望を与えていきます。

四季のファミリーミュージカルは “大人向け” より見応えのある演目も少なくありませんが、この『エルコスの祈り』もまた大変良質な舞台。
中山理沙の歌唱、松田佑子の好演など、見どころ沢山でした。


たっぷり楽しんだ、そんな感じ。
好い観劇となりました。





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だるま食堂 単独コントライブ 12/19

12月19日(土)だるま食堂 単独コントライブ -だるまの毛inのげシャーレ その13本目- のげシャーレ

暮れのだるま食堂にぎわい座ライブ。
家人と二人のげシャーレへ。


舞台上には緋毛氈が敷かれその上に畳が二畳。
『判官切腹』からか?
と思いましたけれども、これは私の早とちり。
今年を詠む歌留多取りのコントから始まりました。

着目も斬新で大変に面白いコントの連続。
後半はボインボインショーで盛り上がってお開き。
面白かったなぁ。


跳ねて外は強い北風。
『今年もあと十日かぁ』など家人と喋りながら家路へ。




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鈴本12中夜 12/16

12月16日(水)鈴本演芸場 夜席

『年の瀬に芝浜を聴く会』。
今夜の主任は、この芝居の仲入を扇辰師と交互して勤めている橘家文左衛門師。


橘家かな文 一目上がり
柳家花ん謝 元犬
翁家社中 太神楽
柳家甚語楼 猫と金魚 
三遊亭白鳥 山奥寿司
ホームラン 漫 才
古今亭志ん輔 野ざらし
入船亭扇辰 お血脈

~仲 入~

柳家小菊 粋 曲
春風亭一朝 岸柳島
林家正楽 紙切り
橘家文左衛門 芝浜

◆かな文 『一目上がり』
早口気味の所為かなぁ、僅かながら細かな言い間違いがありましたが、まずまず面白く演ってくれました。
かな文さんは元気が良いので、聴いていて清々しい気持ちになります。

◆花ん謝 『元犬』
各場面を少しづつ端折って尺を短くしましたが、面白味は失われませんでした。
花ん謝さんは噺の進め方が巧みですね。

私、 “声に出して笑うと健康に良い” という定番の枕が長いのが気になるのですが、あれ喋らないと本編へ行けないかなぁ?

◆翁家社中
小楽師と和助さんで、傘、五階茶碗、ナイフ
普段の高座に比べて今夜は小楽師匠の乗りが良く、高座が一段と明るく感じました。
何か佳いことがあったのかしらん?

◆甚語楼 『猫と金魚』
番頭の圧倒的な惚け具合、それに輪をかけた鳶頭の “飯談義” 、凄かったなぁ。
よくもこう惚けていられるねぇ^^
素晴らしい爆笑高座。

◆白鳥 『山奥寿司』
独特の口調、発声で面白おかしく。
間へ挟まって演る際に具合の良さそうな “中笑い” の根多。
好演でした。

◆ホームラン
団体さんを意識したか、いつもの根多を。
職務質問、TVショッピング。
面白いのですよねぇ、何十回聴いても^^

◆志ん輔 『野ざらし』
平生よりかなり調子を張って演った印象。
自分の顎を釣り、針を取り捨てるまで。
面白かったのですが、若干空回りの気配が感じられました。

◆扇辰 『お血脈』
演題大宝恵を手に登場。
白鳥師の根多を弄っておいて『はい!じゃ誰か?前座さんいる?』
出てきたのはヘンリーネックのシャツにジーンズ姿の文左衛門師。
扇辰師と遣り取りしながら暫し客席を見渡して後、下がりました。

鉄板根多の『お血脈』、大袈裟な見得が堪らなく愉しかったなぁ。

◆小菊
梅は咲いたか、都々逸、鬢のほつれ、冬の夜に、両国風景
着物の方で “玉子色” とでも言うのでしょうか。目を見張る明るく眩いお召で登場。
都々逸で “振られながらも熱くなる” を色っぽく繰り返してくれました。
いやぁ、今夜も好かったなぁ。

◆一朝 『岸柳島』
『さぁことだ、馬の小便渡し舟』と振って本編へ。
こういう入り方、私の大好物です。
全編 “一朝節” で気分はお江戸。
好演でした。

◆正楽
鋏試し相合い傘、芝浜、正楽師匠、見返り美人
煙管を手に、いま正に海中の皮財布を見つけた勝五郎。背景に朝日、そして沖へ出ようとする帆掛船。お見事。

◆文左衛門 『芝浜』
女房が勝五郎を起こす場面からではなく、序幕を付けて演りました。
前日の『商売に出ておくれよ』、『う~む、明日から出るから今日は思う存分に呑ませろ』の遣り取りを丁寧に描写して、客席を勝五郎夫婦の日常へ連れて行きます。

そして翌朝。
夫婦の会話、そしてまた様々な所作、出掛ける支度をする様子などを大変細かに、丁寧な紡ぎ。

河岸への道すがらの独白で、父親の代からの魚屋で勝五郎は子供の時分から父親の手伝いをしていたことが明かされます。
家では愚図々々言っていた勝が、河岸が近づくに連れ上機嫌になっていく様子を活写しましたが、これもまた素晴らしい描写、演出でしたねぇ。

道中の独白で伝えられる “父親に連れられて子供時分から河岸に来ていた思い出話” は、大団円の夫婦の会話 『俺の選んだ魚を美味い美味いと客が喜んでくれる、こんな面白ぇ事はない。そしてまたその面白ぇ事をやって銭が入ってくるンだから・・・』 に繋がる重要な伏線ですが、実にこう巧みに自然な形で仕込まれました。

その大団円、個人的に注目の “騙しをどう取り繕うのか” なのですが、ここで矢張り前半の或る場面が思い出されました。
三年前のあの朝、河岸から駈戻ってきた勝が金勘定を終えて一息ついたところで
『お前さん、お酒をお呑みよ』と “女房の方から” 奨めたのです。

これが、大団円の切り出しの女房の台詞『お金を見たときにはあたしも嬉しかったのだけれども、怖くなっちゃって、取り敢えずお前さんを酔わせて寝かせちゃおうと・・・』に繋がり、次の大家の『海でとは言え拾った金子をそのまま遣えば盗んだも同然』が自然と導き出される。
勝五郎も客席も『そりゃそうだわな』と得心する緻密且つ巧妙な組立でした。

『餓鬼の頃、親父に教わった魚の見方。目の色、背鰭のこう張り具合・・・これは俺だけのもの、誰にも教えねぇ。お前にもさ』と、嬉しそうに語り出す勝五郎。そして除夜の鐘。

いやぁ、佳い正月だなぁ。
私聴いていて、心の底からそう思いました。
『佳い正月だ!、好かった好かった!』って。

手数を掛けた労作。お見事。大出来。

それまで饒舌だった夫婦が黙り込み、そして唐突な下げ。
これまた噺の余韻を残す大効果。
恐れいりました。


『それにしても凄かったなぁ』と独りごちつつ、上着の襟を立てて家路へ。






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鈴本12中夜 12/15

12月15日(火)鈴本演芸場 夜席

『年の瀬に芝浜を聴く会』。
早くも仲日。
今夜の主任は蜃気楼龍玉師。


桃月庵ひしもち 道灌
台所鬼〆 芋俵
翁家社中 太神楽
柳家甚語楼 権助芝居
林家彦いち みんな知っている
ホームラン 漫 才
春風亭正朝 紙入れ
橘家文左衛門 寄合酒

~仲 入~

柳家小菊 粋 曲
春風亭一朝 壺算
林家正楽 紙切り
蜃気楼龍玉 芝浜

◆ひしもち 『道灌』
『主任は “芝浜縛り” 、前座は “道灌縛り” だね』などと下らない事を考えながら聴いていました。
ひしもちさん、案外声量が豊かですね。よく通る声で楷書体の高座。
面白かったです。

◆鬼〆 『芋俵』
柳家のお家芸を愉快に。
枕で意識的にかな?言い間違いをして訂正したりがありましたけれども、如何にも鬼〆さんの高座らしくて可笑しくなりました。

◆翁家社中
小楽師と和助さんの二人で、傘、毬と撥、五階茶碗、ナイフ。

◆甚語楼 『権助芝居』
このところその正統派の芸に磨きが掛かってきた感の甚語楼師。
面白く演ってくれました。
好高座。

◆彦いち 『みんな知っている』
お喋りな母親に悩まされる杉本君。
以前私、題名が判らずに『杉本君のお母さん(仮)』としていましたけれども、正式名は『みんな知っている』ですね。
隣近所から町内へ、また学級内から全校へ、そして新聞記事に、といった具合に “広まる範囲が大袈裟になって手がつけられなくなる” 過程を愉快に描写。
口の軽い人って私の周りにもいらっしゃるけれども、実際こんな感じで喋り散らかしているのでしょうね。

◆ホームラン
コント『カラオケ・チャンピオン』を披露してくれました。
ベテランコンビの芸の引き出しの多彩な事に舌を巻きました。お見事。

◆正朝 『紙入れ』
お内儀さんの造形が何とも巧み。
女性が巧いのですよね、正朝師は。
好演。

◆文左衛門 『寄合酒』
文左衛門師、明晩の主任ですね。
私、別段空腹だった訳でも無かったのですが、最初の干鱈の所為かな?聴きながら急に塩気が欲しくなりました。
考えてみたら、飴を持って歩くって事はありますが、塩気って常備する事が少ないですね。
『あっ、そうだ。話梅を切らしていて中華街に買いに行く心算だったのをすっかり忘れていたわ』などと妙な事を思い出しました^^;

◆小菊
欽来節、蛙ひょこひょこ、都々逸、槍錆、冬の夜に
艶っぼかったなぁ。
堪能しました。

◆一朝 『壺算』
話の見えない “依頼主” が口を挟もうとすると『馬鹿野郎!黙ってろ!』と怒鳴り上げて黙らせるのが、如何にも “一朝師の壺算” って感じ。
『馬鹿野郎、この野郎!』なんて文字に起こすと品がありませんけれども、実際はからっとした口調なので、まるで “会話中の相槌” の様にも感じられます。
正に “落語を満喫” しました。

◆正楽
鋏試し相合い傘、サンタ、招き猫、討ち入り
トナカイに牽かせた橇に乗るサンタクロース、風になびく髭、傑作でした。
下座のお姐さんも “ジングルベル” で、後押し。高座はすっかりクリスマス気分。

◆龍玉 『芝浜』
“ぼやきの龍玉” と言った感じの切り出し^^
『お客様は同じ噺を聴き比べよう、というお心持ちでらっしゃるでしょうが、これ演る方は大層なプレッシャーでして・・・』

雲助師の型で、龍玉師らしく若々しい勝五郎と優しげな女房を活写してくれました。
河岸へ向かう勝五郎の独白『着ているものも単衣だったのが袷になって・・・かれこれ三月半、いや四月休ンじまったからなぁ・・・』を聴いた途端に私、すうっとその噺の時代の冬の明け方へ引き込まれました。
連れて行かれちゃった^^;
あとは『どうにでもして』って感じ。
“龍玉師の江戸” を満喫しました。

からりとした勝五郎、本当に優しい女房。
佳い正月だなぁ。
好高座。


跳ねて木戸には待ち合わせなのか正楽師匠がいらして、大きな声で『ありがとうございます!』
思わず礼を返しつつ外へ出ました。
途端に池を伝った風がぴゅぅっと・・・勝五郎じゃあないけれども、おぉ寒ぅ~!
襟を合わせて家路へ。




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らくご街道 雲助五拾三次 -大晦日Ⅱ- 12/14

12月14日(月)らくご街道 雲助五拾三次 -大晦日Ⅱ- 日本橋劇場

雲助五拾三次、第三十三宿 -大晦日Ⅱ- 。
討ち入り当夜の雲助五拾三次は、客演に柳家小満ん師を迎えてのご趣向。
小満ん師『芝浜』、雲助師『掛取万歳』と大根多二席が前触れされています。


◆五街道雲助 『二度目の清書』
討ち入り当日と言う事で特別な高座。
何と雲助師が講釈を演ってくれました。
六代目一龍斎貞山先生の音源から起こしたという『忠臣、二度目の清書 寺坂吉右衛門口上』。
きちっとした講釈口調、それもかなり古い型の講釈師の雰囲気で、澱みなく一編を読み切りました。
ご趣向。お見事。

◆五街道雲助 『掛取万歳』
下がらずに続けて大晦日風景の枕から十八番の『掛取万歳』へ。
今夜はいつもよりも “掛取側” の “してやられた” という表情が強く描写された感じ。
雲助師の『掛取万歳』は、八五郎も掛取側も “洒落だから” という雰囲気の含み笑いが底にあるのが特徴ですが、今夜はそれに加えて “うむぅ、やられたぁ” という残念そうな表情を掛取側が見せる愉快な演出が際立ちました。

狂歌、喧嘩、義太夫、芝居、万歳、どの場面も本気と洒落の配合が見事。
本当に面白かったなぁ。
堪能しました。

~仲 入~

◆柳家小満ん 『芝浜』
『雲助さんの会だから間だと思って気楽に構えていたのですが、お仕舞いだってことで・・・』との切り出しから本編へ。

素晴らしい『芝浜』でしたねぇ。
勝五郎の造形は “酒好きながら、仕事も好きな腕の良い魚屋” という感じ。
この十日間程は酒好きの面が勝って仕事を休んでいる、そんな背景でした。

日の出を愛でる場面の “空と海の色” の描写なども小満ん師独特のもので、磯の香りを客席へ伝えてくれる素晴らしい表現力でしたね。

更に感心しましたのは、大団円の大晦日の場面。
女房が “騙しの告白” をする際に、あっさりと切り出し、勝五郎も皮財布と四十二両を見て直ぐに気づいて得心するのです。
まるで『そんな事はもうどうでも良いのさ』という感じで・・・。

女房が切り出す時に溜めて演りますと、勝五郎を怒らせなけりゃならない、そうすると噺の後味が悪くなる。
そうかと言って余りあっさりでも現実味が薄れてしまう。
その辺りの匙加減が、今夜の小満ん師の『芝浜』は実に巧妙かつ合理的だった様に思われました。

勝五郎は人間として成長している訳です。使用人もいる親方ですからね。
それを考えれば、一瞬怒ったとしても『いや、今があるのは騙してくれたお蔭。むしろ感謝しているのさ』と言う心境も理解出来ます。

実にこう得心のいった『芝浜』だったですねぇ。恐れ入りました。


お開きは雲助師再登場。
先ず小満ん師と二人で思い出話など。
恒例の餅撒き(チョコとキャンディー)。そして小満ん師の音頭で三本締め。
今年の雲助五拾三次、目出度くお開き。

いやぁ、面白かったなぁ。
今夜はまた特に素晴らしい晩でした。
満足。





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鈴本12中夜 12/12

12月12日(土)鈴本演芸場 夜席

『年の瀬に芝浜を聴く会』。
二日目の主任は、昨夜膝前で『堀の内』を好演した五街道雲助師。


柳家小はぜ 道灌
柳家花ん謝 権助提灯
松旭斎美智・美登 奇 術
柳家甚語楼 花色木綿
林家彦いち 遥かなるたぬきうどん
ホームラン 漫 才
古今亭志ん輔 豊竹屋
橘家文左衛門 笠碁

~仲 入~

柳家小菊 粋 曲
春風亭一朝 湯屋番
林家正楽 紙切り
五街道雲助 芝浜

◆小はぜ 『道灌』
掛け違いまして本当にお久し振り。
抜群の出来。達者な前座さんと言う水準ではなく『巧いなぁ』と感嘆する域の高座でした。
細かな仕種や視線の動かし方なども含めて素晴らしかったなぁ。
私、前座さんの高座で声を出して笑うことは余りありませんけれども、今夜は何回も大笑いさせて貰いました。

◆花ん謝 『権助提灯』
本妻と妾の意地の張り合いを、見事な人物造形で活写してくれました。
女性が巧いね、花ん謝さん。

◆美智・美登
こちらもお久し振り。
傘、リング、キャンディー。
華やか。

◆甚語楼 『花色木綿』
泥棒に入られて『しめた!』と知恵を働かせる場面で本当に愉しそうな表情でした。
全編笑いの渦。面白かったなぁ。

◆彦いち 『遥かなるたぬきうどん』
気合いの入った高座。
圓丈師作のこの噺は、真剣にうどん屋を演ずる程に面白味が増すのですね。
彦いち師、正にうどん屋に成りきっての熱演。客席爆笑。好高座。
枕のわさびさんとの会話、『俺、ヒマラヤ行くんだ』、『これからですか?』も無闇に愉快でした。

◆ホームラン
がらりと根多を替えて、今夜は珍しくもたにし先生が熱唱、熱演。
客席大笑い。お見事。

◆志ん輔 『豊竹屋』
『俺も!』とばかりに十八番の鉄板根多を繰り出して大熱演。
表情で笑わせてくれる噺家さんと言いますと私、五代目小さん師を先ず思い出しますけれども、古今亭ではこの志ん輔師匠が代表格。
客席をひっくり返して下がりました。凄かったなぁ。

◆文左衛門 『笠碁』
着座するなり『碁、将棋に凝ると親の死に目に会えないなどと申しますが・・・』
その後ほんの少し楽屋風景を挟んで本編へ。

端緒の喧嘩場面はそれ程でもありませんでしたけれども、雨の中、店先を行ったり来たりする碁敵を目で追う仕種や表情辺り真の名人芸。
また碁敵が店に入ってきた時に見せる待つ側の喜びの表情が素晴らしかったですねぇ。
もう嬉しくて堪らないのね。
この『喜悦』を強調しないと下げが効かない訳ですが、流石に文左衛門師、存分に溜めて下げてくれました。
好高座。恐れ入りました。

◆小菊
欽来節から都々逸、そして二上がり新内(悪止め)、お開きは越後獅子の糸に乗せて仮名手本忠臣蔵。
実は昨夜も仮名手本忠臣蔵をお開きに演ってくれたのですが、私、書き落としました。
今夜も艶のある喉を堪能。好かったなぁ。

◆一朝 『湯屋番』
妄想の世界に遊ぶ若旦那を大変愉快に演ってくれました。
時折発する『ぐふっ!』という独り笑いが効果的。
客席の私も洗い場から番台を注視している気分。流石だなぁ。

◆正楽
鋏試し相合い傘、忠臣蔵、黒田節
吉良邸で双巴紋の陣太鼓を打ち鳴らす大石内蔵助、お見事。

そう言えば鈴本さんの触れ太鼓。昨日も今日も打ち鳴らすことなく布を被せたままになっていましたが、昨日午前中の暴風雨で吹き込まれたか何かで、皮が濡れちゃって叩けないのかしら?

◆雲助 『芝浜』
夫婦の情愛を主題に、勝五郎が男として成長する姿を併せ見せてくれる。そこへ卓抜した情景描写が加わりますから、もう噺と言うより芝居になって来ますね、雲助師の高座は。

私の好きな『お前さん、銭じゃないよ、金だよ。二分金ばかり・・・』の台詞も驚愕の表情を伴ってちゃあんと演ってくれました。

『おっ、除夜の鐘だ。おめでとうよ』の勝五郎の台詞も、まるで座敷の隅で直に聞いている様な感じ。好かったなぁ。
筋立てとしても噺としても『これ以上は望めないであろう』と思わせる完成度。堪能しました。


跳ねて『早い時間から並んだ甲斐があったね』など家人と言い合いながら家路へ。
熱演、好演揃いの鈴本二日目。うむ、大満足。




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鈴本12中夜 12/11

12月11日(金)鈴本演芸場 夜席

鈴本12中の夜席は『年の瀬に芝浜を聴く会』。主任が日替りで『芝浜』を演ずるご趣向です。
初日の今夜は桃月庵白酒師登場。
『白酒師の “芝浜” とは珍しい』と鈴本へ。


桃月庵ひしもち 道灌
柳家花ん謝 真田小僧
翁家社中 太神楽
柳家甚語楼 犬の目
三遊亭白鳥 千葉棒鱈
ホームラン 漫 才
古今亭志ん輔 替り目
橘家文左衛門 時そば

~仲 入~

柳家小菊 粋 曲
五街道雲助 堀の内
林家正楽 紙切り
桃月庵白酒 芝浜

◆ひしもち 『道灌』
以前聴いた時に比べると人物造形が巧みになって、表情に変化が出てきた感じ。
爆笑とまではいきませんが、中々聴かせてくれました。

◆花ん謝 『真田小僧』
少し捻りを加えた型で演ってくれました。
六文(六銭)どころじゃなく、十数銭を手にしたかな?インフレ版でしたね^^
下げは『あんまと(まんまと)俺を騙しやがった』。面白かったなぁ。

◆翁家社中
小楽師と和助さん。
傘~五階茶碗~ナイフ
私、和助さんの “土瓶” をしばらく観ていませんが、寄席では演らなくなっちゃったのかな?

◆甚語楼 『犬の目』
おぉ、十八番を繰り出してくれました。
愉快な一席。大いに笑いました。

◆白鳥 『千葉棒鱈』
ホストクラブで張り合う “内房(木更津)のマダム” と “外房(茂原)のレディ” 。間に挟まる “浦和のお嬢様” もまた愉快。
白鳥師、乗ってる感じでしたね。
私、『隅田川母娘』を聴きたいなぁ、と始まる前に思っていたのですが、この『千葉棒鱈』も面白かったですねぇ。
客席大笑い。お見事でした。

◆ホームラン
お馴染みの根多でしたけれども、何度聴いても面白いなぁ。

◆志ん輔 『替り目』
酒呑みの小咄を長く演りましたので、聴きながら内心『漫談で降りるのかな?』と思った程。
所謂『元帳』までを駆け足気味に。
客席爆笑。
流石、と言ったところ。
(跳ねた後、家人から聞いて初めて知ったのですが、志ん輔師の高座で公式の写真撮影があったそうで、長めの枕は撮影用に様々な表情をしてみせる必要があった所為かもしれません。)

◆文左衛門 『時そば』
高座返しのひしもちさんが、客席の落ち着きを待ってめくり脇に控えているのにも関わらず、根多帳(演題大宝恵)を手にして登場。
主任根多の『芝浜』と前方の『替り目』が “酒でもろに付く” と指摘しながら『何か企みがあるに違いない』。
お弟子さんのかな文さんを相手に『あと、何がまずかった?』
『夫婦と夢です』
なんて遣り取りが終わると、さっと本編へ入りました。
ここの入り方、巧かったですねぇ。
けれども仲入で『時そば』ですと、やや物足りない感じ。
いや、面白かったのですけれどもね^^

◆小菊
欽来節から入り、都々逸を挟んでさのさ。
堪能しました。

◆雲助 『堀の内』
“お前さん、起きとくれよ” から入る『堀の内』を掛けたのは仲入の文左衛門師へ『細かい事は好いのよ』と暗に伝えたかったのかな?
夫婦噺ですしね。
何だか凄く楽しそうに演ってくれました。
こうした軽い噺の雲助師もまた、味わい深いなぁ。

◆正楽
鋏試し相合い傘、芝浜、時そば、獅子舞
天秤棒を立てかけ、煙管を手に日の出を仰ぎ見る魚勝、お見事。

◆白酒 『芝浜』
素直で従順な亭主、勝ち気な女房、という如何にも白酒師らしい人物造形。

私、『芝浜』は “女房の騙し(嘘)の後始末” をどうするのかに興味があるのですが、今夜の白酒師の “普段居丈高な女房が塩らしく詫びる” という新手には感心しました。
いつもと違う女房に、亭主が戸惑っちゃうのも愉快。
『こんな日に(出前を)取っちゃあ気の毒だ』の台詞が入りましたから、基本は雲助師匠とは思いますが、矢張り白酒師らしい捻りがそこここに散りばめられた『芝浜』でした。

古今亭金原亭の伝統で、正楽師の切った “日の出を愛でる” 場面はありませんでしたけれども^^;
(これ、正楽師も気づいていたのに違いないですけれどもね)。


跳ねて『甚語楼師の途中に入場した』と言う家人と木戸で合流。
私より三四列程後方の上手端席に座っていたとのこと。

『いやぁ白酒師流石だったねぇ』など様々話しながら家路へ。




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浅利演出事務所公演 李香蘭 12/9

12月 9日(水)ミュージカル 李香蘭 自由劇場

初日(12/3)に続いての鑑賞。
本日千穐楽。

出演者は次の通り。
○李香蘭 野村玲子 ○川島芳子 坂本里咲
○李愛蓮 秋 夢乃 ○杉本 上野聖太 ○王玉林 村田慶介

荒木啓佑 大島宇三郎 小川善太郎 折井洋人
斎藤 譲 佐々木誠 佐藤靖朗 高瀬育海
高橋辰也 田代隆秀 畠山典之 水野 言 
宮川政洋 山口研志 山口嘉三 山田大智
吉武大地 与那嶺圭太 和田一詩

石毛美帆 江部麻由子 勝又彩子 鐘丘りお
川畑幸香 斉藤昭子 橋本由希子 林 美澄
古庄美和 脇坂美帆 渡邊友紀


楽日らしく高い完成度。
特に川島芳子役の坂本里咲の好演が目立ちました。
従来見られなかったシニカルな物言い、表情が大変に好かった。これでこそ川島芳子。ものにした感じです。

李香蘭役の野村玲子。序盤の歌唱で中音がかすれていたので『これは日劇が危ないなぁ』と懸念して観ていましたけれども、杞憂でした。
眩いばかりのライトの下、白いドレスを着て夜来香を唄う “野村香蘭” を観た瞬間に『私はこの場面を観たくて木戸を潜ったのだ』と我ながら再認識し、目に焼き付けました。凄かった。

今日は私、センターブロックではなく上手ブロック通路側の座席でしたので、初日の時よりもアンサンブルの芝居を細かく観ることが出来ましたが、皆さん好演でしたねぇ。
しっかりと表情を作り、きちんと芝居をしてくれています。緊張感一杯で素晴らしい雰囲気だったなぁ。

カーテンコールでは『演り終えた充実した気持ちと安堵感』からか、出演者の皆さんが笑顔。
好かった、好かった。

うむ、満足。




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あしたひろし先生逝去

本日12月4日(金曜日)、一段落してパソコンを開いたところ漫才のあしたひろし先生の訃報を知りました。
ご生涯は11月3日だったとのこと。享年93歳。

寄席に独りで行き始めた頃(46~7年前ですね)、新宿末広亭の最前列で大笑いしていましたら
順子先生に『(貴方が変な事を言うから)この子見なさいよ、肩揺すって笑ってるじゃない』といじられたのを
『いいじゃねぇか、笑いに来ているンだから』とひろし先生が合わせてくれまして
“いじられた私を恥ずかしさから救ってくれた” ことは好い思い出です。

ここ数年は順子先生の高座でテープの声を拝聴するばかりで高座姿をお見掛けすることがなくなり
『どうされていらっしゃるかなぁ』と心配しておりましたけれども・・・。
寂しいなぁ。

ご冥福をお祈りします。


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浅利演出事務所公演 李香蘭 12/3

12月 3日(木)ミュージカル 李香蘭 自由劇場

浅利演出事務所公演『ミュージカル 李香蘭』。
9月に続き三ヶ月の間を置いて再びの上演。
来週水曜日(9日)までの六回公演と発表されています。。
私は9月公演の時に “坂本芳子” を観る機会が無かったので今回は非常に楽しみ。
自由劇場初日マチネへ。

出演者は次の通り。
○李香蘭 野村玲子 ○川島芳子 坂本里咲
○李愛蓮 秋 夢乃 ○杉本 上野聖太 ○王玉林 村田慶介

荒木啓佑 大島宇三郎 小川善太郎 折井洋人
斎藤 譲 佐々木誠 佐藤靖朗 高瀬育海
高橋辰也 田代隆秀 畠山典之 水野 言 
宮川政洋 山口研志 山口嘉三 山田大智
吉武大地 与那嶺圭太 和田一詩

石毛美帆 江部麻由子 勝又彩子 鐘丘りお
川畑幸香 斉藤昭子 橋本由希子 林 美澄
古庄美和 脇坂美帆 渡邊友紀


いつもと同じ様に木戸には浅利慶太氏。お元気そうでなによりです。

今公演は9月公演と異なり李香蘭、川島芳子ともにシングル(固定)キャスト。
またアンサンブルも若干の入れ替わりはあるものの、ほぼ前回のカンパニーと言って差し支えのない感じですね。

個人的に注目の “坂本芳子” 。
矢張り台詞の場面ではその美しく細い声が “川島芳子らしさ” の邪魔になっている印象。
これ保坂、濱田、樋口、雅原と太い声の出せる女優でこちらが慣れてしまっているので、違和感は仕方ないかなぁ。
しかし歌唱は流石。
野村、秋、坂本の重唱場面でその本領が発揮されました。

前回目を引く熱演だった李愛蓮役の秋 夢乃。
今日もまた素晴らしい演技と歌唱。
香蘭との別れの場面で実際に涙を落としていましたね。裁判で恋人玉林の死を知らされた場面でも頬が光っていました。
時代の流れとともに環境、そして心境の変化する当時の中国人の雰囲気を、豊かな表情でよく描写してくれました。

野村玲子、貫禄の演技。
日劇リサイタル場面など『野村でなけりゃ誰も出来ないだろう』と思わせてくれます。
流石、というより “凄い” ですね。圧倒的存在感。

今日、大変に残念だったのは手旗信号の場面。
上手前列の “信号手” が一人、振りが合わず出鱈目な動きになってしまいました。
問題はその時の表情。
照れ笑いで演技を続けちゃった。
これ不味かったなぁ。
興醒めもいいところ。
兵隊らしく一礼して袖へ引っ込むなり、なんらかのアドリブを利かせて下がっているべきでしたね。
彼はもう出番が廻って来ないのじゃあないかな。
酷かったねぇ。

私は今公演をもう一度、千穐楽に観る機会がありますが、あらゆる意味で完成度の高い舞台にして欲しいものです。


『手旗がちゃんとしていればなぁ』と独りごちながら家路へ。




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プロフィール

喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)

Author:喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)
喜洛庵寄席桟敷へお越しいただきまして、ありがとう存じます。
寄席、落語会、舞台などの鑑賞記を綴って参ります。

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