2018年 1月 鑑賞記録

1月
○22日(月)第143回 柳家小満んの会  吉野町市民プラザ
○24日(水)第595回 落語研究会  国立小劇場


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第595回 落語研究会 1/24

 1月24日(水)第595回 落語研究会 国立小劇場

平成30年最初のTBS落語研究会。
今夜の主任は権太楼師『藪入り』 、 仲入は扇遊師『三井の大黒』。
他に歌武蔵師、馬治師、そして小太郎さんの出演と触れられています。

月曜の雪がまだ融けきっていないところへ持ってきて「低温予報」でしたので
『雪融け水が凍るという事もあるだろうしなぁ』と電車移動。
私、初めてです。国立劇場に電車で参りましたのは。
思いの外時間がかかり小劇場へ飛び込んだ途端、ロビーに予鈴が響きました。
洗面所へ寄って後、慌てて着座。同時に緞帳が上がる。
ぎりぎり間に合いました ^^;


◆柳家小太郎 『時そば』
辞儀をして顔を上げ両手でVサイン。
余程緊張していたのでしょうね。

掴みの「二つ目の苦労話」の中で、飲み屋さんでの落語会風景を喋っていましてこれが中々面白い。
『どうした訳か高座の後ろにもお客様がいらっしゃって・・・』と実際に後ろ向きに(つまり金屏風の方を向いて)御隠居と八つぁんかな?遣り取りを演ってくれました。
こういうの初めて観ましたねぇ。

随分以前に鈴本で故圓蔵師が『今日のお客様は聴き上手だから気分が良くなっちゃた。胡坐掻いちゃお』と、実際に胡坐になったのですが客席が全く反応せず静まり返ってしまい、慌てて座り直したのを目撃したことがありますが、私にとってはそれ以来の「珍事」でした。
受けていましたけれども・・・。
よく噺家さんの言う『名前と顔だけは覚えて帰っていただきたい』を『身体で表現』しましたね。
覚えました、私。

本編は初手から二人組登場の上方型。言葉は関東弁に置換。
NHKの朝ドラを意識したのかな?
まずまず。

◆金原亭馬治 『棒鱈』
期待しておりましたが・・・
掴み無し枕も短めだったので、ひょっとすると時間が押したのかも知れません。
何か『演者の温まり具合』が足りない感じがしました。

先ず酔態がぐだぐだ過ぎて “絡み酒” というより “酒乱” 。
この方が正確なのかも知れませぬが、愉しくないのですよ。
どこか愛嬌を残した酔い方にしておかないと “落語を聴きながら眉を顰める客席” になってしまいます。

薩摩侍も “武士の威厳全くなし” 。
“二本差している百姓” の造形。
私、泥顔の面々が畦道で車座になり一杯呑っている様な情景しか浮かびませんでした。

酒席に同席の女将や芸者連中も全く描けていないし、本当にどうしちゃったのだろう?
馬治師らしくない高座でした。

◆入船亭扇遊 『三井の大黒』
こちらも期待の一席。扇遊師の十八番ですからね。
ちと “硬い感じ” がいたしましたが、まずまずでした。
ただ何かこう、いつもの様ではなかったですねぇ。会話の遣り取りの調子とかが。

~仲 入~

◆三遊亭歌武蔵 『後生鰻』
本編よりも最初に喋った「相撲協会の内幕」の方が抜群の面白さ。
澱んだ雰囲気の客席を明るくしてくれました。

◆柳家権太楼 『藪入り』
最初から最後まで泣き通しの登場人物三人。
普通に演れば “貰い涙確実” な噺ですが、会話が殆ど全て泣きながらなので「何を言っているのか良く解らない」のです。
これでは涙も笑いも客席にもたらしません。

演出は凝ったもので、亀を奉公へ出す場面(ここで先ず父母息子が涙、涙・・・)から始まり、下げも「孝行」と「香々」を掛けた独自のもの。
亀の『鰻や天麩羅じゃなく、おっ母さんの炊いてくれたあったかいおまんまに、おかかをたっぷり掛けて玉子と醤油と・・・・』を受けての母親の『お前さん、ほら!おかかだョ!』だとか、良い場面が散見されましたのに、ちと消化不良の気味。

権太楼師のことですから、磨き直してくれるとは思います。
近々傑作に巡り会えれば嬉しいなぁ。


跳ねて今夜は “我らが棟梁” たる S さんと “研究会後の初呑み会” 。
午前中、電車移動を決心した刹那、私がmailで S さんにおねだりして時間をとっていただきました。
佳いお店、美味しいつまみ、素敵な会話につい時を忘れ、呑む前に自ら宣言していた “席を立つ時刻” を大幅に過ぎてしまい慌てて駅へ。
幸いすぐに来た電車に乗車着席し『今日はどうも行きも帰りも忙しいねぇ』など独りごちながら家路へ。

S さん、どうもありがとう存じます。
何とか間に合いまして無事に帰宅致しました ^^



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第143回 柳家小満んの会 1/22

 1月22日(月)第143回 柳家小満んの会 吉野町市民プラザ

平成30年(2018年)喜洛庵寄席始めは吉野町、柳家小満ん師独演。
いつもの様に鑑賞歴の長い友人を誘って二人連れ。
今夜は小満ん師『火事息子』、『花筏』、『お楠物語』と触れられています。


◆金原亭駒六 『道灌』
好い意味で前座さんらしい高座。
今夜の大雪に因んでか、きちんと深草少将百夜通いから始めてくれました。

◆柳家小満ん 『お楠物語』
『今夜はまた風流人がお集まりで・・・』と世辞で笑わせておいて、横浜に因んだ回文を幾つか披露。
「みなと きてき と なみ」
「とおのね ふるさと さるふねのおと」
「ほら しらほ」
本編は写真で有名な下村連杖の書いた浄瑠璃を下敷きにした小満ん師の新作。
今夜ご一緒の友人は元々写真家とあって、開演前に(案内葉書に連杖作「横浜開港奇談」より「お楠 子別れの段」と紹介されておりましたので)『連杖って馬車道で写真館をやっていたんだけどなぁ』と懐かしそうに語っていたのですが、物語はその馬車道へ移る前、野毛坂で写真館を開いていた当時を題材にしていた模様。
野毛坂の大きな楠の精がすなわち「お楠さん」。
遺言を蓄音機で録音したり、文明開化の香りのする一席。
横浜生まれ横浜育ちの友人と私にとっては、中々興味深くまた印象に残る物語でした。

◆柳家小満ん 『花筏』
この一席で印象的なのは『明日花筏と一番取る』と言う千鳥ヶ浜に意見する父親の言葉。
母親の『お相撲取りは河豚の様なお腹で・・・』を引取り父親は『蒲団で相撲を取る訳でもあるめぇし・・・腹が膨れて堪るかョ』
ここ笑ったなぁ。
枕の蔵前時代の相撲風景。益荒雄や富士桜、戸田などの挿話もまた懐かしく楽しかったですねぇ。

~仲 入~

◆柳家小満ん 『火事息子』
臥煙になった息子は割合と略筆で、むしろ父母の息子への情愛に重きを置いた演出と感じられました。
お父っつぁんが息子と再会する場面が大迫力。
怒りながらも(顔を見たいものだから)『もっと前へ出ろ。明るい所まで出て来い』と震え声。
感動したなぁ。
この臥煙の藤三郎は定火消ですが、その定火消を仕込ながらの大名火消、町火消の解説を盛り込んだ枕がまた小満ん師匠らしい蘊蓄沢山のもの。
『神田の「よ組」ってのが一番幅を利かせておりまして、これは本丸火消とも申しましていざ江戸城に火がと言う折に、よ組だけが城内に入れたという・・・』なんて小満ん師の言葉を聴きますと、客席の此方は途端に「江戸時代後期」あたりへ瞬間移動してしまう感じ。
面白かったですねぇ。


跳ねて「深草少将」よろしく友人と二人、新雪をさくさくさく。
たまたま同じ靴屋同じモデルの登山靴を履いておりましたので
『靴はお揃いですが兄弟じゃぁありませぬ』など言い合いながら地下鉄吉野町駅。

次回の横浜小満んの会は3月19日(月)。
小満ん師『家見舞』、『お茶汲み』、『花見の仇討』とのこと。
『是非3月も一緒しようぜ』と互いの家路へ。


Tag:落語会・寄席  Trackback:0 comment:4 

プロフィール

喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)

Author:喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)
喜洛庵寄席桟敷へお越しいただきまして、ありがとう存じます。
寄席、落語会、舞台などの鑑賞記を綴って参ります。

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