FC2ブログ

2019年 2月 鑑賞記録

2月
○ 4日(月)雲一里 雲助一朝小里ん三人会  日本橋劇場
○11日(祝)立川左談次を偲ぶ会  お江戸日本橋亭
○20日(水)第608回 落語研究会  国立小劇場
○24日(日)国立名人会  国立演芸場
○26日(火)とみん特選寄席 夜席  紀伊國屋ホール

Tag:月別  Trackback:0 comment:0 

とみん特選寄席 夜席 2/26

 2月26日(火)とみん特選寄席 夜席 紀伊國屋ホール


“公財) 都民劇場主催・柳家喬太郎プロデュース・とみん特選小劇場” 。
居残り会のお仲間 M さんの肝煎で “新宿へ集合” ^^
私、紀伊國屋ホールへは何度か伺っておりますが、この会は初めて。楽しみです。


◆橘家門朗 『穴子でから抜け』
酒の粕~から抜け。
はっきりとした口跡で聴き取り易いですね。
次に出た小辰さんが言っていましたが、 “登場人物全員が悪人風” 。
噺家って核心突いてくるなぁ ^^

◆入船亭小辰 『悋気の独楽』
小辰さんは女性の人物造形が巧みですので、この様な噺はお得意。
小僧さん(定吉)も中々良かったですね。

この小辰さんの高座で気づいたのですが・・・
今夜は音響の高音部がかなり強調されている様子で、高い声を出されると一寸不快な音質に聞こえました。
私だけかな?

◆林家たけ平 『袈裟御前』
面白可笑しい小咄を、時折膝立ちになりつつ速射砲の様に繰り出す熱演。
客席が一気に温まりました。
本編はごく短く纏める “根岸流” 。

以前研究会で聴いた時には気の毒な程受けていなかったのですが、今夜は嵌りました。
こうした漫談風味の高座も流れの中では必須なんですよね。

◆翁家 和助 太神楽曲芸
ジャグリングの方で言います “デビルスティック” から。
こちらは “お撥三本の芸” と紹介していました。
五階茶碗~土瓶~皿包丁。
芸の迫力が “他の追随を許さず” と言う水準。
五階茶碗での “払い板” なんて芸、私初めて見ました。

◆三遊亭兼好 『置泥』
この高座も面白かったなぁ。
私、この噺は文蔵師匠の “不気味風味” 、龍玉師匠の “哀愁風味” ともに好ましく感じておりますが、兼好師は “おとぼけ風味” と言ったところ。
“にこやかな騙り” もまた愉快です。
下げは『家を教えてくれ』、『何故?』、『お前さんの家へ泥棒に入って恩返しがしたい』としました。
好高座。

~仲 入~

◆一龍斎貞寿 『石川一夢』
女流。
川へ身を投げようとする若い男女を救った講釈師が、その男女の拵えた金銭の穴を埋める為に十八番の読み物を入質するといった人情物。
実在の名人、石川一夢がその講釈師。実際に十八番であった “佐倉義民伝” が質種。
釈場の客の『佐倉義民伝を演ってくれ』、『出来ません』、『じゃぁ皆で金を出し合って受け出そうじゃないか』、とまさに絵に描いたが如くの展開。
心地良し。

◆林家正楽 紙切り
鋏試し相合傘~ひな祭り~ハヤブサ2~紀伊国屋文左衛門~ボヘミアンラプソディ

ハヤブサ2のお囃子が “少年探偵団” なのは、漫才のロケット団の出囃子だからだョなぁ。巧いこと思いつくねぇ。
などと感心しておりましたが・・・

驚いたのは “ボヘミアンラプソディ” の鳴り物。
大太鼓小太鼓で “We Will Rock You” のイントロを刻み始め、糸がそれに呼応する大外連。
客席がコンサートよろしく手拍子。
『そんなに早く切れません。疲れるから(手拍子を)止めましょう』と正楽師匠。
しかし驚いたなぁ。 “機転が利く” ってのはああした事をいうのでしょうな。

ひな祭り、人形を飾り付けようとする少女二人、傑作。
ハヤブサ2、衛星のシルエット巧かったなぁ。紀伊国屋文左衛門は蜜柑船の遠景。
ボヘミアンラプソディ、スタンドマイクを引き寄せ歌うフレディ。バックにブライアンメイ。
いずれも見事な作品でした。

◆柳家喬太郎 『掛取り』
前方のボヘミアンラプソディですっかり客席が染まってしまっていたので、『ボヘミアンの後で何を演れば良いってぇの?』
喬太郎師自身の空気入れとともに客席の雰囲気転換を狙ってでしょう、大きな声を発しておいて・・・
『噺家の時季知らずと申しますが・・・春を先取りし一気に暮れへ』と『お前さん、起きとくれよ』
“えっ芝浜?” と思わせておいて、『掛取り』へ。

私、最初は柳派お家芸の『言訳座頭の序』若しくは『睨み返しの序』を演って跳ねるのかなあ?と思いましたが、最初に来たのが魚屋でしたので、あら『掛取り』だ!と驚きました。
喬太郎師、初手は “魚勝” で演っていましたが、後に “魚屋の金公” に変化してしまったのは御愛嬌。

“好きな物” が独特でして・・・
ホール落語、ウルトラマン、寄席(の落語)、芝居(但し、つかこうへい)。

ホール落語では “芝浜” 。
ウルトラマンは “ガヴァドン対ウルトラマン” 。
寄席は、『法事の茶』の要領で圓丈師、馬風師、貞水先生、さん喬師、雲助師の出の様子と語りを真似て。
芝居は “熱海殺人事件” から終盤の名場面を。(熱海殺人事件は、ご当所紀伊國屋ホールの芝居ですね。掛取人が紀伊國屋さんであったことからも、喬太郎師のオマージュでしょう。)

抱腹絶倒の二十分、お見事!


木戸で M さんにご挨拶しましたら『兼好師匠がイラスト入りで描いてくれた “演目一覧” を見て行って!』
いやぁ器用なものだなぁ、本職のイラストレーター級です。
これ一つとっても、出演の皆さんの熱気が伝わって来ますね。
高座からも充分過ぎるくらいな “本気度” が伝わって来ていましたが、矢張りなぁと言う印象を持ちました。

居残り会では、先だっての “国立名人会での志ん輔師迷演” が先ず話題となりましたが、何と言っても今夜の “とみん特選寄席” の一体感が素晴らしく、また好ましい雰囲気でしたので自然と愉快な話へ。
“M さん始め、関係者の皆さんの人徳によって創られ、また実った会と言う感じですね” など、様々語りつつ夜更けまで。
皆さん、どうもありがとうございました。


Tag:落語会・寄席  Trackback:0 comment:0 

国立名人会 2/24

 2月24日(日)第426回 国立名人会 国立演芸場


久し振りだなぁ、国立名人会。
ちと blog を紐解いてみましたら2015年初席(1月7日)の “新春国立名人会” 以来ですから四年振り ^^;
“新春” ではない月例会となりますと更に遡りまして 2014年10月18日の “第379回” 以来です。
以前は足繁く通っていたのに、何故来なくなったのかなぁ ^^;

『足繁く通っていた』と言えば、本日主任の志ん輔師も・・・
私、随分と独演会へ伺っていたのに、近頃は “落語研究会” で聴くのみ。
寄席で間に挟まる出番なら聴きたいけれども、主任だと忌避する傾向です。

今日の私のお目当ては、仲入の小ゑん師『鉄の男』。この一席を聴く為に予約しました。

天皇陛下在位三十年記念式典で “超厳戒態勢” の国立劇場を横目に演芸場。


◆柳家寿伴 『清書無筆』
珍しい噺を掛けましたね。
下げを変えて “新堀ギター教室生徒募集中” にしました。
“火の用心” の代わりにしては文字数が多いね ^^
暮れの新宿末広亭 “さん喬・権太楼二人会” で一昨年昨年と二回、前座で聴いていますが、その時に比べるともう見違える程に面白い高座。
緊張を強いられていたのだろうなぁ、誰かに ^^;

◆古今亭志ん丸 『野晒し』
『職務質問された方もいらっしゃると思いますが・・・』
特徴的な声で面白おかしく演ってくれました。
八が釣りに出掛ける辺りから、私、意識を喪失してしまいまして・・・。

◆入船亭扇好 『黄金の大黒』
枕から “店賃騒動” までは覚えているのですが、またも途中から意識が・・・。

◆伊藤夢葉 奇 術
最初から最後まで喋り通し。
鞭で客席の目を覚ましておいて ^^; 紐やカードの奇術を手際よく。

◆柳家小ゑん 『鉄の男』
鉄道のみならず写真機の蘊蓄も愉快。
客席がひっくり返って大笑いしていました。
下げ直前 “A列車で行こう” のトランペットでの『川柳川柳じゃないんだから』も大受け。
来た甲斐がありました。好高座。

~仲 入~

◆古今亭志ん輔 『中村仲蔵』
53分の高座。
うち雑談が25分以上。散らかり過ぎじゃないかなぁ。
噺に関連した蘊蓄ならば良いのですが、ここまで脱線しちゃうと本編が薄まっちゃいますね。
独演会なら “あり” なのでしょうけれども。

途中(この噺を十八番にしていた)八代目正蔵師の口真似を二度ほど挟んでいました。
下げはその稲荷町と同じく “煙に巻かれた” ~ “貰ったのが莨入れ” 。


仲入で退出しても良かったかな、など独りごちつつ家路へ。




Tag:落語会・寄席  Trackback:0 comment:0 

第608回 落語研究会 2/20

 2月20日(水)第608回 落語研究会 国立小劇場


TBS落語研究会、今夜の主任は一朝師『芝居の喧嘩』。
仲入は志ん陽師『宿屋の富』。
他に萬橘師、こみち師、市弥さん出演と触れられております。
『近頃珍しい “まずまずの顔付け” だなぁ』と淡い期待を胸に三宅坂。


◆柳亭市弥 『芋俵』

◆柳亭こみち 『虱茶屋』
多分初聴。
背中と脇腹が痒くなりました ^^;

◆古今亭志ん陽 『宿屋の富』
今夜の一席はこちら。
勿論矢来町型。速度を若干緩めて演りました。
志ん朝師は富札を捨てなかったと思いますが、志ん陽師は捨てましたね。
雲助師匠は捨てる型ですが、ひょっとして雲助師からかな?
真面目な高座。好演でした。

~仲 入~

◆三遊亭萬橘 『寄合酒』
知名度が低い様子で、めくりを見た客席がざわざわしましたね。
期待通りの抱腹絶倒高座。
下げてからは驚嘆のざわざわ。
好高座。

◆春風亭一朝 『芝居の喧嘩』
枕の “歌舞伎あれこれ” で散らかってしまいましたね。
主任は短めの枕にしないと客席の集中力が続かないと思いますね。五本目ですから。
ちと残念な感じ。
歯切れの良い口調は流石。


跳ねて外へ出ますと雨。
背中を丸めて急ぎ足。



Tag:落語会・寄席  Trackback:0 comment:0 

立川左談次を偲ぶ会 2/11

 2月11日(祝)立川左談次を偲ぶ会 お江戸日本橋亭


昨年三月に逝去された左談次師を偲ぶ会。

居残り会の重鎮 K さんからの廻状で開催を知りました。
折しもメールをいただいた前日、毎年恒例の私事が目出度く一件落着。
底抜けの解放感に後押しされ即決。

故人のCD『宿屋の富/付き馬』を配るなど、至れり尽くせりの趣向の所為でしょうか。満員大入札止の大盛況。


“立川左談次” で弊 blog を検索いたしますと、2012年4月の “人形町らくだ亭” と、2013年12月の “人形町らくだ亭” が hit しました。
『書き始めてからは二席こっきりかぁ』と驚くと同時に、演目が『町内の若い衆』、『阿武松』という軽い調子の噺である事に気づきます。
ホール落語ですから主催者の依頼でしょうけれども、左談次師に求められていたのが “軽い調子で客席を和ませる” だった事が想像できます。またそれを十八番にしていたからこそ起用されていたのでしょう。
鼎談でも雲助師が『協会へ戻って来て欲しかった』と仰っていました。
これはつまり、左談次師は寄席で活きる芸風だったのでしょうね。


◆鈴々舎美馬 『穴子でから抜け』
女流。可憐な風情。
入場前に予約チケットの引換をお手伝いしていました。
私、名前を訊かれましたので、てっきり『この娘が持ってきてくれるのだな』と嬉しく思っておりましたら、直後に入場となりましてテケツで再び名乗り、馬桜師から入場券を手渡されました ^^;

◆鈴々舎八ゑ馬 『つる』
大阪出身。上方言葉。
噺に入る際に眼鏡をはずしました。テニスの錦織選手風ですね。
かなり大きな声を出す上方演出。
短く演るような指示があったのでしょう。前座二つ目はごく短時間の高座でした。

◆鼎談 雲助・一朝・馬桜
故人と所属協会が違う為、思い出話は落語協会時代、つまりお互いが前座二つ目時代の事が多かったですね。
聞きながら『寄席に出られないってのは辛いのだろうなぁ』などと思っておりました。
談志師も罪つくりですなぁ。
まぁ協会復帰を勧める仲間へ『談志の骨は俺が拾う』と話していたそうですので、故人も “本望” なのかなぁ。
お仲間内では “さだやん” と呼ばれていたのですね。

~仲 入~

◆鈴々舎馬桜 『大安売り』
おそらく余り演じ慣れない噺なのでしょう。出来そのものは凡庸でした。
この噺は左談次師が上方から移植した噺とのこと。その功績を讃え、敢て得意でない噺を掛ける。
その馬桜師の心意気に感動しました。

◆春風亭一朝 『宿屋の富』
志ん朝師から柳朝師、そして一朝師への口伝版。
耳に慣れた矢来町の再現ですね。
二番富が当たるとお告げがあった男の妄想で、吉原へ上がり懐から大きな財布を取り出す描写がありましたが、その擬音が傑作。大笑いしました。これは一朝師の外連ですね ^^
“ずるっずるっ” だったかな ^^;
結構な高座でした。

◆五街道雲助 『付き馬』
十代目の型を盲目の小せんの速記録で補った “雲助型” 。
名演。
先週聴いた『居残り佐平次』も凄かったのですが、今夜の『付き馬』も勢い旺盛な高座。
素晴らしかったなぁ。

下げて座布団をはずし辞儀へ移ろうとなったところで馬桜師が袖から現れ、雲助師に耳打ち。
雲助師の『手〆?』との声が聞こえました。
寄席文字の橘右橘さん、そして故人のお内儀さんも高座へ登場。
雲助師匠の『左談次さんの冥土での弥栄を願いまして』の音頭で三本〆。


跳ねて居残り会は S さんのアレンジで東京駅地下。
美味しい肉とワインで時を忘れて大いに楽しみました。
皆さんに御礼申し上げます。ありがとうございました。


Tag:落語会・寄席  Trackback:0 comment:0 

雲一里 2/4

 2月 4日(月)雲一里 雲助一朝小里ん三人会 日本橋劇場

雲一里。
第四回の今夜は、雲助師『居残り佐平次』、一朝師『火事息子』、小里ん師『猫の災難』。
第三回は昨年7月4日でした。七ケ月振りですね。
長い鑑賞歴を持つ友人と二人連れ。
先ず蔵前、そして人形町甘酒横丁と廻って食道楽の後、日本橋劇場。


◆柳家り助 『子ほめ』
何とも面白いふらを持つ前座さん。
開演前の「ご注意」が奇妙なアクセントの喋りでしたので客席の笑いを誘っていましたが、それがこのり助さん。
『日本人か?』という感じ。 “芝居掛かった声優さん” といった発声なのですな。
ふむぅ海舟師のお弟子さんかぁ。
ご隠居を恫喝するような八つぁん。それがまた面白い。
ちと気になる前座さんですね。

◆春風亭一花 『権助提灯』
こりゃ演目の選択が素晴らしい。
本妻と妾の意地の張り合い、表情が “素” でしたね。これ男性じゃぁ出来ませんョ。
女流ならではの好演出でした。

◆春風亭一朝 『火事息子』
目塗り場面は一朝師の温まりが足りなかった感じでしたけれども、父子対面から下げまでは調子が上がりました。
臥煙の息子はやや略筆。父親(旦那)の描写に重きを置きました。

~仲 入~

◆柳家小里ん 『猫の災難』
これは名演。
聴きながら『今夜帰宅したなら五合は無理でも三合くらい呑むぜ』と心に誓いましたね、私。
実際には缶ビール二本で済ませちゃいましたが ^^;
面白かったなぁ。酒呑みの心理描写が実にどうも・・・
以前何度か聴いた権太楼師の演出よりも “綺麗に” 纏めてくれました。
小里ん師らしいお洒落な『猫の災難』、お見事。

◆五街道雲助 『居残り佐平次』
古今亭系の “全部盛り” と言う印象。割愛は殆どありません。
私にとって最も耳慣れている志ん朝師の『居残り』に “確信犯佐平次” の薬味を利かせた感じ。
完成度、高かったなぁ。
“霞さんとこの勝つぁん” の取り巻き様など、志ん朝師型をより臭くした演出でしたが、ここまで出来るのは雲助師しか居ないでしょうねぇ。
金をせしめて歩き出す佐平次の風情から、私『やんま久次』の下げの場面を思い出しました。
佐平次が “ふん!してやったり!” てな雰囲気の表情を作ります。
雲助師、最初から最後までもう兎にも角にも物凄い勢いで噺を進めました。
下げは『お強に掛けやがって~胡麻塩ですから』ですが、仕込は一切無し。これで良いと思いますね。
好高座。約五十分の長講。素晴らしかった。


跳ねて『今夜もまた三席揃って好演だったねぇ』など感想を言い合いながらホームタウンへ。
いやぁ、お見事でした。



Tag:落語会・寄席  Trackback:0 comment:0 

プロフィール

喜洛庵上々

Author:喜洛庵上々
喜洛庵寄席桟敷へお越しいただきまして、ありがとう存じます。
寄席、落語会、舞台などの鑑賞記を綴って参ります。

最新記事
最新トラックバック
検索フォーム
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR