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隅田川馬石 名人長二 清兵衛縁切り 3/12

 3月12日(火)隅田川馬石 『名人長二』
連続口演 第五夜『清兵衛縁切り』 お江戸日本橋亭

連続六回口演五日目。

◆柳亭市助 狸札

◆隅田川馬石 名人長二 清兵衛縁切り
請地の土手の出来事のあった翌日十一月十日の夕刻、前日から深川六軒堀の伯母の病気見舞いで留守にしていた手伝いの兼松が本所〆切の長二宅へ戻ってみますと、そこは既に空店となっていて長二は行方知れず。

今朝早くに長二が来て、急に旅に出ると言い全てを始末していったと大家から聞いた兼松は、両国大徳院前の親方清兵衛の家へ行き、長二の居所を尋ねます。
親方の清兵衛、一番弟子恒太郎、恒太郎の女房で清兵衛娘お政、そして兼松らが心配をしているところへやって来た長二は深く酒に酔っている様子。

長二は清兵衛が指し明日納めるという書棚に難癖をつけ才槌で壊してしまい、ひと月前の日付の縁切状を書いて親方清兵衛宅を去り、月番の南町奉行所へ駆け込み訴えをします。

前回の『請地の土手』が最高に盛り上がる場面だと手前勝手に思っていましたが、馬石師の演出はむしろ今夜の『清兵衛縁切り』が盛り上がり場。

登場人物も多く、親方清兵衛、恒太郎、お政、兼松そして長二の五人。
難しい場面を馬石師は、恒太郎の怒り、清兵衛の思慮、兼松の慕い、お政の困惑など、登場各人の心情を客席へ示しながら見事に演じきりました。
好かったなぁ。素晴らしい高座でした。

清兵衛親方の『何か子細がある筈だ、書棚を内側から叩いた』との言葉は、『仏壇叩き』で長二が坂倉屋に言った『きちんと出来た指物は外から叩いても壊れぬ、しかし通常有り得ない内側からの力を加えれば好く出来た指物でも壊れる』を思い出させてくれましたね。

難癖を付け行灯の陰で内側から才槌を振るう長二のそのつらい心。
日付を遡った縁切状。
少し潤みました。

さぁ、次回はいよいよ千穐楽『お白州・大団円』。
楽しみです。





Tag:落語会・寄席  Trackback:0 comment:0 

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Author:喜洛庵上々
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