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隅田川馬石 名人長二 お白州・大団円 3/17

 3月17日(日)隅田川馬石 『名人長二』
連続口演 第六夜『お白州・大団円』 お江戸日本橋亭

連続六回口演千穐楽。
大入袋の配られる大盛況。

◆柳亭市助 一目上がり

◆隅田川馬石 名人長二 お白州・大団円
長二の駆け込みを受けての調べの様子と周囲の苦心を描く千穐楽。
南町奉行筒井和泉守は名人長二を助けようと考え、狂人であろうと謎を掛けますが長二はそうではないと湯河原棄児から請地の土手の出来事までを包み隠さず明らかにします。
この申立によって長二は親殺し、死罪を免れなくなります。

調べを進めますと、幸兵衛が亀甲屋に入り婿となる際の後見人として美濃屋文字作夫婦が浮かび、これを聞き取るうちに長二は亀甲屋主人半右衛門の息子と判明します。
従って幸兵衛は長二の実父ではなく、こちらは親殺しにはなりません、しかしお柳は実母なので親殺しは免れないこととなります。

この美濃屋文字作夫婦を訪ねて、旧知の鍼医玄石がやって来ます。
郷里高山から再び江戸へ出てきた玄石は、開業資金として百両を無心しますが、美濃屋夫婦が取り合わないでいると、かつての亀甲屋半右衛門殺しを根多に強請を掛けます。
内偵していた下廻りがこれを聞き咎め、この三人をお縄に。

そして調べの結果、お柳の意を受けた美濃屋が玄石へ半右衛門の毒殺を依頼したことがわかり、またその前々からお柳は美濃屋の手引きで密通していたことも判明します。

奉行筒井和泉守は老中へお伺いを立て、さらに老中らは十一代将軍家斉公へ決裁を持ち越します。
将軍家斉公はこの一件を湯島聖堂の林大学頭に諮問。
林大学頭より、長二は実父半右衛門の仇討ちをしたのであり、またお柳はその不実な行動から既に半右衛門の妻たる資格を失っており、妻でないものは子の親でもないとの講義を受け、これを参考に長二の罪を問わぬ決裁をします。

とまぁ、なんとも複雑な物語であり、また人間関係なのですが、馬石師これを順序よく整理して噺へ入れてきました。お見事。

惜しいなぁ~と思いましたのは筒井和泉守の吟味描写。
吟味に際し奉行は扇子を膝に立て、更に片手は軽く握り膝上とするべきだったのでは?
町人と同じく指を揃えて両の手を膝上では、いくら姿勢や口調で演じ分けをしても武家らしさが薄れ、不自然な感じがします。
ここだけは残念でした。

しかし説明に終始しがちになるところを、美濃屋夫婦の会話や鍼医玄石の絡みなど見応えのある活写は流石。

ほっとした表情で辞儀のあと、陽気にかっぽれを踊って下がりました。





Tag:落語会・寄席  Trackback:0 comment:0 

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喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)

Author:喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)
喜洛庵寄席桟敷へお越しいただきまして、ありがとう存じます。
寄席、落語会、舞台などの鑑賞記を綴って参ります。

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