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らくご街道 雲助五拾三次 -吉例- 5/14

 5月14日(火)らくご街道 雲助五拾三次 -吉例- 日本橋劇場

『らくご街道 雲助五拾三次』今日は第二宿 -吉例-。
雲助師、十八番『髪結新三 -通し-』楽しみだなぁ。
今夜は附け打ちに吉住誠一郎先生をお招きしての趣向と前触れされています。

『髪結新三』ならば客席のこちらも“吉例”とばかりに家人と二人、老舗で海の幸の夕食。
『ひと月振りだと、芝居噺よりもむしろ滑稽噺を聴きたい感じになるね』など喋りつつ日本橋劇場へ。

◆五街道雲助 『髪結新三』より『発端~葺屋町弥太五郎源七内』
箱根八里の出囃子に乗って雲助師登場。今日は前座さんを上げずまさに『独演』の様です。
ゆるゆると芝居の梅雨小袖昔八丈、河竹黙阿弥、五代目菊五郎、元々の口演者である春錦亭柳桜などの蘊蓄から豪商紀伊国屋の身代、金遣いの逸話。そしてその紀伊国屋から暖簾分けされた白子屋庄三郎へと枕を振りました。
庄三郎の娘白子屋お熊の奔放な行状、その弟庄之助の博打狂いなどを仕込みながら徐々に噺へ入っていきます。

お馴染みの永代橋、新三が手代忠七を突き飛ばし足蹴にする場面は糸が鳴り芝居掛。
新三の啖呵に中手が入りました。

車力善八が弥太五郎源七親分に口利きを頼み込み、源七が渋々承諾するまで。
辞儀と同時に定式幕が引かれ仲入。

日暮れ方の駆け落ち場面、また雨中の永代橋立ち回り場面では高座の照明色を変え、照度も落とす演出。このあたりホールならではの遊び心と言ったところ。

この雨の場面、扇子を傘の柄に見立て使いますが、雲助師の持つ扇子の先に確かに傘が見えました。流石の描写力でした。
『芝居噺よりも滑稽噺』な~んて始まる前に言っていたのはどこへやら『いやぁ、凄いねぇ~』とすっかり噺に浸っていました。

~仲 入~

◆五街道雲助 『髪結新三』より『冨吉町新三内~深川閻魔堂』
さぁ後半。新三、源七、家主長兵衛の三悪党の丁々発止。
素晴らしかったなぁ、三人三様それぞれの人物造形。
小悪、老成、狡猾。

また前半の傘と重なるのですけれども、所作が非常に丁寧且つ正確な為に、懐から出す金包み、実際には手拭ですが本当のお金に見えます。
また、長兵衛が紙入れから出す小判も一枚一枚まるで目の前に置かれたように感じられました。

そしていよいよ閻魔堂前の修羅場。
芝居掛の長台詞も淀みなく、まるで吉住先生の附け打ちに後押しされる様に演ずる雲助師。
その姐さんの糸にも乗って思う存分に高座芝居。気持ちよさそうでしたねぇ~。

新三に止めを刺した弥太五郎源七が大見得を切った場面で、つまり芝居のままで一旦定式幕を引き、再び幕を開け今度は素に戻り辞儀。緞帳が降りました。

素晴らしかった。
また、附け打ちのご趣向も奏功。ぴたり合っていましたもの。修羅場はこうでなけりゃね。


跳ねて家人と『師匠、気持ちよさそうだったねぇ~』
名演に興奮し、いつもはエレベーターで降りるところをあれこれ言い合いながら階段にて四階から一階へ。

いやぁ、凄かった。恐れ入りました。
濃厚な二時間。大満足。





Tag:落語会・寄席  Trackback:0 comment:1 

Comment

喜洛庵上々 URL|napuaさん拍手ありがとうございます。
#SFo5/nok Edit  2013.05.15 Wed12:32
napuaさん、拍手コメントありがとうございます。
けちがついて零落した弥太五郎源七親分に感情移入して、一緒になって
止めを刺していましたか?
考えてみますと、車力善八ばかりではなく源七親分も「善意の第三者」ですものね。
私も雲助師の迫真の高座に呑み込まれました。
好かったですねぇ~、本当。
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Author:喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)
喜洛庵寄席桟敷へお越しいただきまして、ありがとう存じます。
寄席、落語会、舞台などの鑑賞記を綴って参ります。

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