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国立名人会 5/26

 5月26日(日)第363回 国立名人会 国立演芸場

昨日に続いて三宅坂。
今松師『ざこ八』に惹かれてやって参りました。

◆古今亭半輔 『元犬』
前座さんの高座の感想は原則として書かないことにしているのですが・・・

素晴らしい高座でした。
まだ“変身前”のしろを道行く人が呼び、それに応えてしろが近づく。その場面の距離感を見事な視線の動きで描写。
俄然臨場感が増しますね、こうした細かな描写を丁寧に演りますと。
私、冒頭のこの描写ですぅっと自然に噺へ入り込むことが出来ました。

寄席でもよく掛けている根多で、以前から『もう手の内ですね』と思わせる完成度でしたが、今日はまた一段と好かったなぁ。

◆古今亭菊之丞 『棒鱈』
この噺、二人組の片割れの酔っぱらいの“酔い方”が一定乃至深まっていかないと現実味に欠けてしまうのですが、流石に菊之丞師、そつなく描き込みました。
いつもより落ち着いた雰囲気の高座と感じましたが、これは“新生活効果”なのか、さてまた昨日の新潟収録と打ち上げの疲れの為なのかは不明。
好高座。

◆山遊亭金太郎 『松山鏡』
長めの枕を振って楷書体の『松山鏡』。

◆むかし家今松 『ざこ八』
『待ってました!』『たっぷり!』と声の掛かる中、上がりました。
この“声掛け”、自分でしたことはありませんが他人様の歯切れの良いのを聞くのは悪くない気分。

いつもの落ち着いた語り口調。淡々とした運びで見事な『ざこ八』。
じっくり堪能しました。お見事。

~仲 入~

◆三遊亭笑遊 『幽霊の辻』
小佐田定男氏が枝雀師に言わば“当て書き”した新作。権太楼師が東京に移し十八番にしている噺ですね。
昨年の『鈴本夏祭り』(8/16)でも掛け、私もこの時久し振りに聴いた覚えがあります。
ちなみに“笑遊師版”は初めて。

その笑遊師。前半の茶屋のお婆さんとの遣り取りをかなり刈り込み、展開を速めました。
そして怪談話の最初の“人柱”つまり橋の挿話も割愛。
このことにより、非常に急速な展開となり、客席のこちらも主人公同様、訳の分からぬまま噺に巻き込まれ、引き込まれていく感じがしました。
秀逸な割愛と言えましょう。

普段より少し抑え目の声も効果的でした。面白かったなぁ。

◆江戸家猫八 ものまね

◆柳家さん喬 『中村仲蔵』
黒紋付で登場。
前半、團十郎が市十郎(仲蔵)を借り受ける挿話を配し、ここで中村仲蔵、師匠の中村傳九郎、四代目市川團十郎を登場させて噺を解りやすくしてくれました。
その前、冒頭だったか役者の身分の説明で耳慣れた“稲荷町”ではなく“稲荷下”と説明していましたが、これは“名題下”と混同したものか、或いは実際こうした言い方があったのか不明です。

仲蔵に姿を写される侍の名は“稲葉新三郎”。ご自分の苗字に牡丹灯籠の萩原新三郎を合わせたのかな?

芝居場面は下座の糸と太鼓に乗せた結構なもの。
客席の無反応に落胆した仲蔵が、女房に別れを告げ上方へ落ちようと歩く中、跳ねた芝居の評判を声高に喋りながら帰る観客。
ここでの『仲蔵の定九郎を観たかい?あぁでなくっちゃぁいけねぇ~や』との言葉。いつもながらこの場面、好きだなぁ。

下げは『狐に化かされたようだ』『信心したのがお稲荷様だもの』。
これから判ります様に願掛けは柳島の妙見様『法性寺』ではなく、『稲荷神社』。聴きそびれてしまいましたが、おそらく『飛木稲荷神社』かな?

素晴らしい『中村仲蔵』。好高座でした。


跳ねて家人と『地味な語り口調の二人(金太郎師、今松師)を並べたのは感心しなかった』『短く色物さん挟んだ方がより良かったかも』など語りながら家路へ。





Tag:落語会・寄席  Trackback:0 comment:0 

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Author:喜洛庵上々
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寄席、落語会、舞台などの鑑賞記を綴って参ります。

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