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雲助の弟子でござる 6/23

 6月23日(日)雲助の弟子でござる 其の二 -師匠登場- 日本橋社会教育会館

昨年9月13日に牛込箪笥区民ホールで行われました、“DOURAKUTEI出張寄席”『我ら雲助の弟子でござる』の第二弾。
第一回は白酒師の独演会に二人の弟弟子が助演の形でした。

今夜は隅田川馬石師の文化庁芸術祭「大衆演芸部門」新人賞受賞記念落語会として、一門の総師五街道雲助師匠が出演。雲助師~馬石師で『髪結新三』をリレー口演。
更に“末っ子”蜃気楼龍玉師も駆けつけて前方を勤めます。
楽しみだなぁ。

◆鼎談
高座の前に椅子を三脚並べ、雲助師を中心に上手龍玉師、下手に司会役も勤める馬石師。

龍玉師の着付けが乱れているな、と思って見ていたのですが、矢張り故障があり直前の楽屋入りだったそうです。

龍玉師、会場を近くの日本橋劇場と勘違いしてしまい、そちらへ。
誰も来ないので、どうもおかしいと馬石師に電話をして初めて間違いに気づいたものの、今度はその日本橋劇場からここ社会教育会館までの道程がわからず、どうにもこうにもだった様子。

今日は都議選の投票日で、ここ社会教育会館も三階が投票所となっていましたが、そのお陰で道を教えてくれる人がいて、ぎりぎり間に合ったとのこと。

おそらく、間違えて行った先の日本橋劇場も同じく都議選の投票所だった筈ですから、選挙関係の方が教えてくれたのでしょう。

雲助師が『黒紋付で雨の中走ってきたので、まるで中村仲蔵のようだった』と言って会場を沸かせましたが、龍玉師、本当に髪は濡れていましたし息も相当弾んでいました。

無人の日本橋劇場で黒紋付に着替えて待っていたところが、様子がおかしいので馬石師へ電話。会場を間違えたことを知り、着物姿で走って社会教育会館へ駆けつけた。ということですね。大変だったろうなぁ。

鼎談の方は、雲助師が今夜『髪結新三・リレー』を演ずるのは、馬石師の電話依頼が発端だったがその電話の折り(夜11時頃だったので)酔っていて、安請け合いしてしまったなどの裏話や、噺の浚い方など興味深い話題なども。

雲助師の『照れちゃいけない、照れが客席に伝わって噺がぐだぐだになる』という言葉に大きく頷く二人のお弟子さん。説得力のある雲助師の言に、思わず私も頷いていました。

話が弾まないのは、雲助一門の座談会のいつもの風景ながら、龍玉師の『椿事』を材料に、いつもよりは会話が多かったかも。

◆入船亭ゆう京 『道灌』

◆蜃気楼龍玉 『強情灸』
まず、先ほどの『椿事』について触れ『(日本橋劇場の)四階へ上がったら真っ暗なんですよ。まだなんだな、と待っていたのですが・・・』『間違いと判った時には血の気が引いて・・・』『前座の時以来です、これ程慌てたのは』。

大師匠馬生師の『子は鎹』における(有名な)金亀挿話でその強情っぷりを紹介しながら『強情灸』へ。

素晴らしい高座。
これ程の『強情灸』は中々聴くことが出来ないのではないでしょうか。
余裕を感じさせる見事な出来で、龍玉師独自の味わいを堪能させて貰いました。
いやぁ、凄かった。

~仲 入~

◆五街道雲助 『髪結新三』発端~冨吉町新三内

最近聴いた内では最も長い“前篇”。
従来、永代橋川端で新三が忠七を足蹴にした上に蛇の目で打擲する場面、或いは葺屋町弥太五郎源七内で車力善八が口利きを頼み込む場面、そこらあたりが“切れ場”でしたが、今夜は更に一幕、弥太五郎源七親分が冨吉町新三内へ乗り込むも談判整わず、逆に新三の啖呵を聞かされるまで。

大きな見せ場が二場面。
『永代橋川端』と『冨吉町新三内』という贅沢な『髪結新三“前篇”』。たっぷり楽しみました。

◆隅田川馬石 『髪結新三』冨吉町家主長兵衛内~深川閻魔堂

出囃子なしで登場。リレーを意識した出でした。
新三に話を蹴られた弥太五郎源七親分と車力善八を、家主長兵衛が招き入れる場面から。

馬石師の家主長兵衛はまた一段と悪党っ振りが見事ですねぇ。悪い奴、嫌な奴の香りが強調され、往年の上田吉二郎張りの典型的“悪”が造形されました。

啖呵の時に少し声を張り過ぎかとも思われましたが、これは馬石師の声が比較的高い為かも知れません。

閻魔堂前の修羅場は大きな仕種で熱演。こちらへ伝わってきましたね、源七親分の怒りが。
素晴らしい高座でした。


跳ねて家人と『雲助師は歌舞伎』、『馬石師は新国劇』など言い合いながら家路へ。
しかしながら、今夜は龍玉師『強情灸』だなぁ、何と言っても。




Tag:落語会・寄席  Trackback:0 comment:0 

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喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)

Author:喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)
喜洛庵寄席桟敷へお越しいただきまして、ありがとう存じます。
寄席、落語会、舞台などの鑑賞記を綴って参ります。

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