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鈴本9中夜 9/11

 9月11日(水)鈴本演芸場 夜席

2010年9月の真打昇進から三年。
蜃気楼龍玉師匠、初主任興行です。
『初日に行きたいなぁ~』と鈴本演芸場へ駆けつけました。

柳家圭花 道灌
三遊亭司 庭蟹(洒落番頭)
翁家和楽社中 太神楽
春風亭正朝 狸札
柳家小せん 黄金の大黒
ダーク広和 奇 術
春風亭百栄 誘拐家族
古今亭文菊 親子酒

~仲 入~

ホームラン 漫 才
春風亭一朝 桃太郎
柳家小菊 粋 曲
蜃気楼龍玉 山崎屋


◆司 『庭蟹』
洒落番頭の別名の方が通りが良いのかな?
司さん、落ち着いた話しっぷりで客席を温めました。

◆正朝 『狸札』
楽屋の符丁、トリ、化ける、薄い、などを披露しながら『中席の初日ですので、客席が化けますように』と十八番の『狸札』へ。
短縮版ながら沸かせてくれました。

◆小せん 『黄金の大黒』
持ち前の美声で調子良く、まるで唄うように噺を進めました。
面白かったなぁ。好高座。

◆百栄 『誘拐家族』
いつの間にやら、断絶した親子間の仲を取り持つ羽目になってしまう“誘拐犯”。
とぼけた味の中にピリッと世相風刺、お見事。

◆文菊 『親子酒』
父親の酔っていく描写が素晴らしかったですねぇ。
以前、文菊師の『棒鱈』を聴いた時、酔いが深まっていくのではなく、酔ったり醒めたりに見えましたので気になったことがありましたけれども、今夜は誠に見事な酔いっぷり。
流石の出来。

◆一朝 『桃太郎』
一朝師の手に掛かりますと、この『桃太郎』も、寝かしつけようとする父親の切れの良い江戸弁が見所の一つになりますね。
抑えた調子で客席を沸かせました。
凄いね。

◆龍玉 『山崎屋』
初高座がここ鈴本演芸場で『道灌』だったそうです。
めくりを繰るのを忘れて下がり、兄さんに叱られた、と思い出話をしながら噺へ入って行きました。

丁寧に花魁道中、新造、昼三などを仕込みました。これ下げで充分に生きましたねぇ。
これほど丁寧に仕込みながら、不自然さが微塵もないのには驚きました。

番頭久兵衛に三十両の無心をする若旦那孝太郎。
囲い女の一件を持ち出し、番頭を追い詰めていくその場面、面白かったなぁ。
こう、まるで悪意を感じない、無邪気な詰め方なんですよね。聴いている客席が全く不快にならない味。
雲助師、また先代馬生師、さかのぼれば志ん生師が非常に大切にしていた『噺の品の良さ』が見事に継承されている様に思いました。
しかし、ここでの若旦那孝太郎の表情、番頭久兵衛の様子、見事だったなぁ、本当。

番頭と旦那の遣り取りもまた秀逸。
吝嗇の質の旦那を上手く筋書きへ乗せていく番頭の巧みな策略も際立って、中盤以降もだれさせません。

下げで仕込みが生きる度に、客席から感嘆の声が上がるという物凄い出来の『山崎屋』。
出来ました、お見事。

初主任高座で何を掛けるのか、私、興味津々でした。
『山崎屋』とはまた“労多くして功少なし”といった感じだなぁ、などと冒頭の入りで思ったのですが浅慮でしたねぇ。
素晴らしい『山崎屋』、抜群の出来でした。


跳ねて歩き出し『凄かったなぁ~』、と独りごちながら家路へ。
大満足の九中龍玉。
いやぁ~、恐れ入りました。




Tag:落語会・寄席  Trackback:0 comment:0 

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喜洛庵上々

Author:喜洛庵上々
喜洛庵寄席桟敷へお越しいただきまして、ありがとう存じます。
寄席、落語会、舞台などの鑑賞記を綴って参ります。

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