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鈴本9下夜 川柳つくし 真打昇進披露 9/23

 9月23日(祝)鈴本演芸場 川柳つくし 真打昇進披露興行

昨夜、一気に読み終えた『雲助、悪名一代』。
興味深い挿話が沢山で大変面白いですねぇ。何回も読み返したくなります。
そんな訳で、ちと寝不足気味の中、今日は鈴本演芸場夜席。
五人の新真打が交互に主任を勤める今秋の披露興行。長い五十日間の始まりです。

先ずは新真打五人の師匠方を主任番順にご紹介。香盤とは異なり、大初日の主任は金朝師でした。
三遊亭金朝師(金兵衛改メ)
金原亭龍馬師(小駒改メ)
川柳つくし師
三遊亭天どん師
柳家喬志郎師(喬四郎改メ)

今回の披露目では、五人の師匠方の中で最も多くその高座に接している川柳つくし師匠の芝居を選び、その初日に家人とやって参りました。


桂才紫 黄金の大黒
柳家小せん 犬の目
翁家和楽社中 太神楽
柳家喬太郎 夜の慣用句
柳亭市馬 目黒のさんま
ロケット団 漫 才
川柳川柳 ガーコン
三遊亭圓歌 御前落語
柳家三三 転宅

~仲 入~

-真打昇進披露口上-
圓歌、川柳、つくし、市馬

江戸家小猫 物真似
桃月庵白酒 つる
林家二楽 紙切り
川柳つくし ソング・コップ


立ち見も出る大盛況。
緞帳が上がり、横寺つくし会さんから送られた、明るい緑色地に圓生一門の定紋三ツ組橘を白く抜いた鮮やかな後ろ幕が、目に眩しく映りました。


◆才紫 『黄金の大黒』
さあ、高座は“来春昇進”が決まっている才紫さんが開口一番。
明るくはっきりした口調、豊かな表情で噺を進め、客席を温めました。

◆小せん 『犬の目』
何回か聴いている小せん師の『犬の目』ですが、今夜の高座が最も好かった様に思いました。
くすぐりの押しもくどくなく、品の良い噺にまとめてくれました。
この噺は“さらっと”何気なく演ってしまうのが良い様に感じます。好演。

◆翁家和楽社中 太神楽
和楽、小楽、和助の三人で登場。
和助さんの土瓶はいつ観ても素晴らしいなぁ。
お開きの大ナイフもお見事。

◆喬太郎 『夜の慣用句』
『つくしさんは新作仲間』と紹介しながら学生コンパ風景の枕。
私、この時点で『諜報員メアリー』かな?と思いましたが、そうではなく『夜の慣用句』へ入りました。
いつ聴いても面白いなぁ。流石です。

◆市馬 『目黒のさんま』
“紅葉鯛”の小咄を枕から本編へ。
市馬師らしい折り目正しい高座。
抜群の安定感。

◆ロケット団 漫 才
息の合った遣り取りも愉しく、新旧の根多を取り混ぜて。

◆川柳 『ガーコン』
高座返しの前座さんがめくりを繰って『川柳』と出た途端、大きな拍手が沸き起きました。これは私、余り記憶にありませんねぇ。
川柳師が姿を見せますと、拍手は更に大きく続きます。
川柳師匠、『俺もめくりに拍手が沸く芸人になった』と嬉しそう。十八番のガーコン。
私のお気に入り、ベースパートもたっぷり。いやぁ、好かったぁ~。

◆圓歌 『御前落語』
スタンダップ。膝が良くないのかも知れません。
昭和42年5月11日の宮中御前落語風景。佐藤栄作総理直筆の高座扇子も披露してくれました。
こちらも練達の話芸。堪能しました。

◆三三 『転宅』
縁起を担いで泥棒の噺を。
努めて地味に演った印象でしたが、巧いなぁ、やはり。

◆口上
上手より圓歌、川柳、つくし、市馬
司会役は市馬師。

圓歌師は真打の語源から。
蝋燭の芯を打つ。即ちその日の興行の最後を締めくくる実力者が真打であると説明しました。
そしてお馴染みの『手を取って共に登らん花の山』。

川柳師。
古典落語は元来が男のものなので、女性には難しい。しかし、つくしは新作を演りたいと言うので弟子にした。
創作力を持っているし、女性ならではの視点から面白い新作をどんどん作っていて、300席にもなろうというぐらいだ。(俺にも少し分けてくれ、と軽口が入りました)
新作の宿命で噺の新陳代謝が激しいけれども、今後も益々精進し発展して貰いたい。
と、格式張らず普段の話し言葉で愛情満ちた口上。

圓歌師の音頭で三本締。

◆小猫 物真似
鶴、亀、鶯、秋の虫、犬、ニワトリ、山羊と羊、犀、輪尾キツネ猿、アシカ、手長猿。
見事。

◆白酒 『つる』
何度も聴いていますが、今夜は特に隠居と八五郎の会話が乗り乗りでした。
客席大爆笑。

◆二楽 紙切り
鋏試し桃太郎、杯と菊、柳につくし。
柳の木と土筆その横にガーコンの川柳師匠、傑作。

◆つくし 『ソング・コップ』
川柳師匠の時と同じく、めくりが繰られると大きな拍手。
噺に入ってからも客席が大いに沸き、笑い声が絶えません。
相当な実力を付けているなぁ、と思わせてくれた素晴らしい真打初高座でした。


緞帳の降りる中、座布団を横に除けて辞儀のつくし師匠。
そこへ上手から御贔屓が祝儀を高座へ滑らせました。
それが高座真ん中のつくし師匠まで届かなかったと見えまして、礼儀上、祝儀を手に取ろうと四つん這いで上手へと這うつくし師匠。
つくし師、その這う姿のまま緞帳が降りきるという予期せぬ愉快。
この漫画的展開は爆笑王への第一歩かな?
そんな思いを抱きながら、柝の音とともに聞こえる手締に送られ外へ出ました。

歩きながら家人が『つくしさんの高座をもっと観たいなぁ』
そうですね、私もそう思いました。
面白くなっていましたもの、以前よりもずっと。
『五十日のどこかで都合をつけて、また来よう』と間髪を入れずに応えました。
おめでとう!つくし師匠。おめでとう!川柳師匠!




Tag:落語会・寄席  Trackback:0 comment:0 

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喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)

Author:喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)
喜洛庵寄席桟敷へお越しいただきまして、ありがとう存じます。
寄席、落語会、舞台などの鑑賞記を綴って参ります。

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