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志ん輔三夜 古今亭志ん輔 三夜連続独演会 仲日 10/7

10月 7日(月)志ん輔三夜 第二夜 国立演芸場

三夜連続口演仲日。
志ん輔師『片棒』、『お若伊之助』、『子別れ』。
一晩に三席演ずることについて、志ん輔師は昨夜、『一昨年の「三夜」の時には三席演る自信がありませんでした』と明かしていましたけれども、当節は二席の独演会も多くある中、敢えて三席、それも長講を揃えてきた今年の『志ん輔三夜』。
志ん輔師の熱意が伝わって来ます。
さぁ、二日目。


◆古今亭半輔 『無学者』
『やかん』の前半。万物根問。
これからもっと面白くなるぞぉ、というところでお時間。
先を聴きたかったなぁ。好演。

◆金原亭龍馬 『釜泥』
私は古今亭の芝居を観に行くことが多いせいか、二つ目小駒さんの高座には接する機会が何度かありましたけれども、真打、龍馬師匠の高座は初めて。
気持ちの余裕を感じさせる高座。

◆古今亭志ん輔 『片棒』
この噺は、次男坊銀次郎の“祭弔い”場面が盛り上げどころと思います。
まず木遣りを聴かせておいて、手古舞。
次いで山車に載せた赤螺屋のからくり人形の仕種。上半身すべてを使って大きく表現し、客席を沸かせました。
さん喬師、菊之丞師の様に首から上の動き、手の動きで演るのと比べ、志ん輔師の人形振りは、腰までもを大きく捻って演ります。
首から上ではなく、膝から上の動きという感じ。
面白かったなぁ。
更に神輿、そして囃子方の口演。これもお見事。
客席を大いに沸かせました。

こういう噺は勉強していないと掛けられませんね。素晴らしい出来。恐れ入りました。

◆ストレート松浦 ジャグリング
シガーボックス~中国独楽~皿回し、そしてボールジャグリング
今夜の皿回しばかりは『もうこれは間に合わない』と思いました。いやぁ、ぎりぎり。回転が止まる寸前でした。
何回観ても、はらはらドキドキ。

◆古今亭志ん輔 『子別れ』
離れている父、一緒にいる母、それぞれの造形が素晴らしく、子を思う親の心が手に取る様に伝わって来ました。

また金坊が巧いんです、志ん輔師。
その内面を直に表情へ反映させて、客席を噺の世界に引きずり込みました。
流石。

噺の登場人物も良く泣いていましたけれども、今夜は客席でもあちこちですすり泣きの声。
表情豊かな志ん輔師ならではの『子別れ』。存分に堪能しました。
秀逸。

~仲 入~

◆古今亭志ん輔 『お若伊之助』
『仲入の休憩時間は以前10分でしたが、15分にしていただいたら昨夜は全く疲れませんでした』と志ん輔師。
ところが、帰宅してから奥様に『あなた、三席目、疲れてた?そんな風に見えました』
と言われてしまったそうです。
『私ゃ、家帰ってからの方がくたびれちゃった』。
その三席目、今夜は『お若伊之助』。

この噺を聴く際には『根岸御行の松 因果塚の由来』と云う大圓朝師の原作を綺麗さっぱり忘れてしまって、
に組鳶頭初五郎のおっちょこちょい振りを愉しむ滑稽譚として鑑賞していれば良いのではないか、と私は思っています。
従って、前半の導入は地噺でも構わないぐらいの受けとめ方なのですが、流石に志ん輔師。栄屋お若を丹念に描写し、色づいていく娘の変化を目の前へ現してくれました。

私注目の鳶頭初五郎の“行ったり来たり”場面。
長尾に詰められた初五郎が、火の玉の様になって伊之助宅へ飛び込んで行き啖呵を切る。
今夜はここの場面描写、初五郎の威勢が少ぉ~し足りなかった印象でした。
この“最初のねじ込み”が並外れた高っ調子でないとなぁ~。
最初の調子が物凄く、何度も行ったり来たりする内に、次第に調子が下がっていくのが面白さでしょうから。

私、根岸の長尾一角道場と浅草台町の伊之助宅の距離はどれぐらいなんだろう?、と野暮を承知で「台東区根岸」、「浅草橋」と入力してみましたら、3,490m、徒歩41分と出ました。こりゃぁ大変ですね。
これを二往復、およそ15㎞を駆け抜けたなら、お酒など呑まずとも寝てしまいそうです。

その初五郎が長尾に起こされ、お若のいる離れへ伊之助の面体を確かめに行く場面。
ここは客席のこちらも息を殺して覗いている気持ちになりました。緊迫感溢れる見事な描写でした。

この『お若伊之助』、とんとんと~んと、威勢のいい初五郎の啖呵の勢いそのままに最後まで畳み掛けられるならば、結末の気味悪さが薄まるのでしょうね。
繰り返しになりますが、今夜の高座はその啖呵の押しが若干弱かったかも知れません。


跳ねて外へ出ますと、なんと言うのでしょう暑いのか寒いのか・・・
館内の空調も調整が難しい様子でしたけれども、秋ってこんなでしたっけね?と独りごちながら家路へ。




Tag:落語会・寄席  Trackback:0 comment:0 

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喜洛庵上々

Author:喜洛庵上々
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寄席、落語会、舞台などの鑑賞記を綴って参ります。

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