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2013年下半期回顧 その1 7~9月

2013年(平成25年)下半期回顧 その1 7~9月

今年も余すところ十日ばかり。
上半期の回顧に続きまして、下半期(7月~12月)印象に残った高座について家人と振り返ってみました。
まずはその前半、7月~9月篇。

私 『7月から“NBS殺人研究会”が始まったね』
家人 『龍玉師匠と神田松之丞さんの会ね』
私 『第一回は龍玉師“怪談牡丹灯籠~栗橋宿”、松之丞さんは“村井長庵~お小夜身売り、重兵衛殺し”でした』
家人 『“殺しの龍玉”の高座を間近で鑑賞出来るのが嬉しい。それに講談は中々聴く機会がないから、それも新鮮。続けて通いたいわ』

私 『7月のにぎわい座は雲助師匠独演会。“臆病源兵衛”、“抜け雀”、“中村仲蔵”』
家人 『三席全部が“印象高座”だよ』
私 『凄かったね。三席揃えて来た』
家人 『五拾三次は“両徳”。“船徳”と“お初徳兵衛”』
私 『“お初徳兵衛”を雲助師匠の様にしっとりと口演する噺家さんは他に見当たらないね』
家人 『馬石師匠ぐらい?』
私 『うむ、こうした芝居仕立ての噺は、雲助一門のお家芸となって行くのかも知れないですな』
家人 『舞台を観ているようなのよ、まるで』

私 『“船徳”と言えば7月の国立名人会の志ん輔師匠』
家人 『唄を謡いながら川面を漕ぎ進む船頭さんと、桟橋で何か作業している船頭さんとの大きな声の遣り取りから始まるのね』
私 『見事な場面描写だったなぁ~』
家人 『雲助師匠は舞台の味わい、志ん輔師匠は映画の味わい』
私 『志ん輔師匠は回想場面の描写でも映画的手法を用いることがあるね』

家人 『“船”が続くけれども、“花形演芸会”の菊志ん師匠“兵庫舟”も印象的』
私 『夏ですもの、涼し気な噺が多くなりますよ。そうそう、あの“兵庫舟”は好演でした。大人数の風景が良く現れていましたな』

家人 『そうすると、7月は』
私 『雲助師のにぎわい座は一席に絞りましょうか。“臆病源兵衛”、“抜け雀”、“中村仲蔵”の中から“中村仲蔵”。同じく雲助師、五拾三次から“お初徳兵衛浮名桟橋”。そして国立名人会の志ん輔師“船徳”、花形演芸会の菊志ん師“兵庫舟”でしょうか』

私 『8月へ進みましょう』
家人 『今年は鈴本の夏祭り行かなかったのね?』
私 『そうね。是非とも行こうという気持ちにならなかったので、今年は』
家人 『演目?』
私 『うむ。まぁ、興味深い根多が出ていれば来年は行くと思うよ』

家人 『8月の五拾三次は“緑林門松竹”だったね』
私 『“新助市”と“おすわ殺し”ね。首がごろごろっと・・・ってぇの』
家人 『怖かったなぁ~』
私 『次に演る機会が訪れるのかどうかって噺を、ああして仕込んで独演会で聴かせてくれた雲助師に頭が下がります』
家人 『独演会に通っていて良かった!と思う瞬間よね』
私 『“我らゴカイダー”だからね』

家人 『志ん輔師匠のにぎわい座は?』
私 『志ん輔三昧ね。“酢豆腐”、“唐茄子屋政談”』
家人 『べた褒めたったね、終わってから』
私 『“酢豆腐”の大人数のがやがやした様子、それと“唐茄子屋”の臭気の描写に独自の工夫を見ました。あと唐茄子屋で、初めて商いに出る甥を見送る叔父さんの心情も、よ~く表現されていたなぁ』

家人 『8月の花形演芸会は龍玉師“妾馬”が印象的』
私 『酔ってからの八五郎が傑作だった』

家人 『9月は新真打の披露目もあったけれども、その前の上席と中席の初日に行ってるじゃない、貴方独りで』
私 『上席の川柳師の芝居は友達と二人連れだよ。中席は龍玉師の初主任興行ね』
家人 『どうだったの?』
私 『川柳師、元気だったよ。中席は龍玉師が初主任の初日に何を掛けるか興味があったのだけれども“山崎屋”とは考えもしなかったなぁ』
家人 『雲助師もHPで驚いていたね』
私 『うむ。出来も好かったし客席も後押ししていたね』
家人 『よくお目にかかる人達?ファンの人?』
私 『まぁそうした贔屓もいたけれども、あの日は少人数ながら団体さんが入っていてね、つまりその人達は筋を知らない訳よ。それがまた返って好かったのじゃあないかなぁ』
家人 『そこで“山崎屋”って勇気いるよね』
私 『いやそれがね、熱心に静かに聴いている人達だったから龍玉師は敢えて“山崎屋”を選択したのかも知れないよ』
家人 『どういう意味?』
私 『ほら、枕の仕込みが下げで次々と“解決される”じゃない“山崎屋”は。その度に感嘆の声が上がっていたのよ、あの晩。それを予期しての“山崎屋”だったのか、とね』
家人 『考え過ぎだよ』
私 『まぁ兎にも角にも好演だったよ』

家人 『龍玉師の芝居には19日にも独りで行っているみたいね』
私 『雲助師が一朝師の代演で出演したのね、たまたま』
家人 『どうだったの?』
私 『雲助師は“目黒のさんま”、龍玉師は十八番の“双蝶々~定吉殺し”だったけれども両方とも好かったなぁ』
家人 『“印象高座”?』
私 『そうだね』

家人 『湯島のらくご・古金亭、忘れていたわ』
私 『志ん輔師の“明烏”が秀逸だった。雲助師の“妾馬”は仕官後の八五郎を描いた“通し”だったよ』
家人 『座談会は?』
私 『う~ん・・・台本書いて進行すれば良かったのじゃ?って思ったなぁ~』

家人 『あとは五拾三次。そして下席はつくし師匠の披露目だね』
私 『雲助師の“天保六歌撰”面白かったなぁ』
家人 『気持ちよさそうに演っていたよね』

私 『そして鈴本かぁ、超満員だったね』
家人 『よくぞ、あの師匠の元・・・』
私 『ぞろっぺえに見せているけれども、芸には厳しい人だからね、川柳師は』
家人 『つくし師匠、頑張ったね』
私 『これからも嶮しい道が続くだろうけれども、応援したいね』

家人 『7月から9月をまとめておきましょうよ』
私 『“印象高座”を箇条書きにしておこうか』


○雲助師(7/9 にぎわい座独演会)“中村仲蔵”

○雲助師(7/19 五拾三次)“お初徳兵衛浮名桟橋”

○志ん輔師(7/21 国立名人会)“船徳”

○菊志ん師(7/28 花形演芸会)“兵庫舟”

○志ん輔師(8/9 志ん師三昧)“唐茄子屋政談”

○龍玉師(8/17 花形演芸会)“妾馬”

○川柳師(9/1 鈴本9上昼)“ガーコン”~“ラ・マラゲーニャ”

○龍玉師(9/11 鈴本9中夜)“山崎屋”

○志ん輔師(9/14 らくご・古金亭)“明烏”

○雲助師(9/19 鈴本9中夜)“目黒のさんま”

○龍玉師(9/19 鈴本9中夜)“双蝶々~定吉殺し”

○雲助師(9/22 五拾三次)“天保六歌撰~上州屋から玄関先”

○つくし師(9/23 鈴本9下夜)“ソング・コップ”


家人 『貴方、三ヶ月で十三席も挙げてるじゃないの』
私 『結構、結構。充実した素晴らしい高座を鑑賞したということさ』


【2013年下半期回顧 その2 10~12月篇は、12月30日掲載予定です。また、2013年回顧 舞台・演劇篇を大晦日12月31日に掲載する予定です。】




Tag:雑記  Trackback:0 comment:0 

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