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鈴本12下夜 12/27

12月27日(金)鈴本演芸場 夜席
-琴調六夜 戦国武将列伝- ~天下取りかなわぬまでも暮れの酒~

中々足を運ぶことの出来なかった“琴調六夜”ですけれども、なんとか楽日に間に合いました。

今日は長い鑑賞歴を持つ友人と二人連れ。
鈴本へ行く折には毎度お誘いする友人ですが、今回はまた“特別な思い”を持って連絡をしました。

何しろ彼はかつて、小学生ながら本牧亭の常連だったのです。
お祖父様が演芸好きで、あちこちの寄席へ手を引かれて行っていたとの事ですが、
中でもお祖父様は講釈がお好み。
そこで、彼も自然と“常連への階段”を昇っていったそうです。
『いつもは噺だけれども、講釈も行こうよ』との私の誘いに二つ返事で応えてくれました。

『下足札があれ程に角が取れて丸くなるまで、どれだけの年月が掛かるのかなぁ?~・・・』
など昔話を交わしながら鈴本演芸場へ。


柳家まめ緑 間抜け泥
神田山緑 荒木又右衛門奉書試合
翁家和楽社中 太神楽
桃月庵白酒 時そば
春風亭百栄 露出さん
柳家小菊 粋 曲
柳家三三 権助提灯
宝井琴柳 中山安兵衛道場破り

~仲 入~

林家正楽 紙切り
宝井琴調 池田輝政


◆山緑 『荒木又右衛門奉書試合』
荒木又右衛門の名を高めるきっかけとなった柳生飛騨守宗冬との試合を描く読み物。
『真剣白刃取り』の一席。
客席も端から盛り上がっていました。面白かったなぁ。

◆白酒 『時そば』
翌日の蕎麦屋は“景気が悪くて首でもくくりたい”程の困窮振り。
『相談事だったら聞くだけ聞くよ』の台詞や、蕎麦の出が遅いので『手伝おうか?』、『おい、これ、汁が冷たいじゃないか』など戯画化した場面描写に大笑い。好演。

◆百栄 『露出さん』
長年露出を続けた挙げ句、ついには街に溶け込んでしまった露出狂の悲哀を描く・・・
百栄師はいつもふわっと上手に笑いを獲りますねぇ。

◆小菊 粋 曲
最後半で“気前がよくて”から“たぬき”を弾いてくれました。
素晴らしい撥捌きと喉。お見事。

◆三三 『権助提灯』
三三師匠ならば、もっと滑稽に寄せて面白おかしく演ることもたやすいのでしょうけれども、相当抑えたあっさり目の高座でした。

◆琴柳 『中山安兵衛道場破り』
後に堀部弥兵衛の女婿となり、忠臣蔵では江戸組の急先鋒として有名な堀部安兵衛の
“新発田藩浪人中山安兵衛時代”を描く一席。
道場破りが巧く運ぶと見るや“案内を買って出る”どころか“集金係”までもする宿の主人が愉快。
琴柳先生、渋い声でたっぷり演ってくれました。うむ、満足。

◆正楽 紙切り
鋏試し相合い傘、琴柳琴調、七福神、松の廊下、初詣
倒れ込んでいる吉良上野介、更に打ち込もうとする内匠頭、それを羽交い締めの梶川与惣兵衛、傑作。

◆琴調 『池田輝政』
小牧長久手の合戦で父池田恒興を討ち取った徳川家康の家臣永井伝八郎直勝が僅か千石の知行と聞いた池田輝政。
それでは討たれた父が浮かばれぬ、と一万石に加増して永井を大名に取り立てる物語。
何が起こるかと戦々恐々の徳川四天王の面々と輝政の遣り取りが中々愉快。

帰宅して調べていましたら、この永井直勝の子孫があの永井荷風なのですね。驚きました。

気持ち良く読み終えた琴調先生、千穐楽とあってほっとした様子。
来年は師匠五代目馬琴没後三十年とのことで『師匠の十八番集を演りたい』と意欲的。
客席はこれに大きな拍手で応えました。


跳ねて友人と『今から来年が楽しみだねぇ』など語り合いながら家路へ。
大満足。



Tag:落語会・寄席  Trackback:0 comment:0 

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喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)

Author:喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)
喜洛庵寄席桟敷へお越しいただきまして、ありがとう存じます。
寄席、落語会、舞台などの鑑賞記を綴って参ります。

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