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第三回 NBS殺人研究会 2/16

 2月16日(日)第三回 NBS殺人研究会 お江戸日本橋亭

NBS(日本橋)殺人研究会、今夜はその第三回。
蜃気楼龍玉師『島鵆沖白浪より 大坂屋花鳥』、神田松之丞さん『畔倉重四郎より 栗橋の焼き場殺し』と前触れされています。

松之丞さんの『畔倉重四郎』は前回の『金兵衛殺し』の続きですね。しかし『焼き場殺し』とはまた物凄い演題ですなぁ。
龍玉師はと言えば、一昨年11月に今松師で、その翌月に小満ん師で聴いております『大坂屋花鳥』。
さぁ、こちらもどんな光の当て方で演ってくれるのか、非常に楽しみです

金曜日に降り積もった大雪の残る中、日本橋亭へやって参りました。


◆解 説 石井徹也 いたちや女将
いつものように模造紙に大書した関係図を使っての解説。
松之丞さんの『畔倉重四郎』について、前回の “金兵衛殺し” から今夜の “栗橋の焼き場殺し” への繋がりを分かり易くお浚いしてくれました。

また龍玉師の演ずる『大坂屋花鳥』について “島鵆沖津白浪” としてあったのを『芝居の演題と同じく文字数が奇数でなければならない、従って “島鵆沖白浪” が正しい表記』と石井氏が指摘され、 “津” を消すなど、蘊蓄沢山の興味深い解説。面白かったですねぇ。
“津” を入れるならば “島千鳥沖津白浪” とするのが良いのかな?

◆神田松之丞 『畔倉重四郎より 栗橋の焼き場殺し』
相変わらず、さしたる理由もなく簡単に人を殺す重四郎。
今夜は前回殺した金兵衛の手下達を焼き場へ誘き出して謀殺するの巻。
焼いた骨を砕き灰にして川へ流す完全犯罪で、金兵衛の手下三人と隠亡、合わせて四人をきれいに消してしまいました。
“殺す” というより “片付ける” という感じですね、重四郎の所業は。

三五郎の『俺達、何人殺したんだろう』の言葉が印象的な “栗橋の焼き場殺し” 。
松之丞さん、お見事でした。

~仲 入~

◆蜃気楼龍玉 『島鵆沖白浪より 大坂屋花鳥』
『根多下ろしですけれども、他で演る機会のない言わば裏の返らない演目を、この殺人研究会の為に覚えて口演する訳でして・・・』と愚痴っぽい言葉を短い枕にさっと本編へ。
前回の『敵討札所の霊験 七兵衛殺し』も根多下ろしでしたものね。愚痴も仕方なしと言ったところ。

“大音寺前の辻斬り” と “吉原火事” を抜き読み。
初演とは思えぬ好高座。

人間臭い梅津長門。
懐手に弥蔵を組んで歩く姿、まさに放蕩若侍。龍玉師大出来。

細かい事を言いますと、大音寺前の辻斬り直後、通りかかった下回りの三蔵が地面に這って遠目を効かせる場面で、三蔵は提灯をかざして遠くを見る仕種をしますけれども、これは現実的ではないでしょうね。
漆黒の闇の中で遠目を効かせるならば、まず最初に手元の提灯は消すのではないかしらん。

あと、抜き読みですから『前後の物語が無い』為、梅津長門が放蕩の道へ堕ちてゆく過程がよく見えなかったのは残念。
何かそこを補う描写を工夫して欲しかった様に思いました。
火事になってからの “がやついた感じ” も、もう一つだったかなぁ。
半鐘を打ち鳴らすなどして、こう切迫した雰囲気を作ると良いかなぁ~と感じました。

小さな粗はありましたけれども・・・
梅津長門と花鳥は出来ていましたね。
前述の如く弥蔵を組んで歩く姿など、梅津が抜け出して来たかと見紛う程。
また逃げおおせたかと思いの外、投げられた捕り縄に首を巻かれもがく最後の場面。ここ凄かったなぁ、堪能しました。
花鳥の目配せなどの龍玉師独特の演出も素晴らしいもの。抜群の臨場感でしたねぇ。
場面描写をもう一歩詰め切れたならば、初演から名演になり得た一席だった様に思いました。


NBS殺人研究会、次回は6月29日(日)。龍玉師『猫定』、松之丞さん『畔倉重四郎より 三五郎再会~三五郎殺し』とのこと。今から楽しみです。




Tag:落語会・寄席  Trackback:0 comment:0 

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Author:喜洛庵上々
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寄席、落語会、舞台などの鑑賞記を綴って参ります。

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