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鈴本3中夜 3/19

 3月19日(水)鈴本演芸場 夜席

年度末のあれやこれやで平日に時間を作ることが叶わぬまま、
上席の古今亭の芝居を見逃してしまったばかりか、気がつけば中席も最終盤。
僅かな隙を突いて文左衛門師の芝居へ駆けつけました。


林家つる子 牛ほめ
春風亭一蔵 浮世床
翁家和楽社中 太神楽
柳家喬之助 初天神
柳亭燕路 粗忽の釘
ニックス 漫 才
五明楼玉の輔 動物園
宝井琴調 寛永三馬術~愛宕の春駒

~仲 入~

ロケット団 漫 才
入船亭扇辰 お血脈
ペペ桜井 ギター漫談
橘家文左衛門 らくだ


◆つる子 『牛ほめ』
演ずることに慣れている印象。表情は豊かですし、語り口調も滑らか。
与太郎の喋りがごく普通なのが珍しい感じかな。
楽しみな前座さんですね。

◆一蔵 『浮世床』
姉川の合戦。何故か少し硬い?かな?

◆翁家和楽社中 太神楽
和楽、小楽、小花の三人で登場。
傘~五階茶碗~ナイフ。
今夜は団体のお客様もいらっしゃっていて、大きな歓声が上がっていました。

◆喬之助 『初天神』
良く遭遇するなぁ、喬之助師の初天神。手堅くまとめました。

◆燕路 『粗忽の釘』
爆笑譚をふわぁっと。
何度も当blogに書いていますけれども、
燕路師の高座に接すると『寄席に来ているのだなぁ』としみじみ思います。

下げは素に戻らず台詞の調子で。
私はこの形の方が好みです。やぁ愉しかったぁ~。

◆ニックス 漫 才
父方のお祖父さんのお名前がトーマス・ニックスさんであることから、
“ニックス” と命名したそうです。姉妹コンビ。
根多も自作とのことですが、今夜のところは自己紹介という感じ。
根多の作者でもあるお姉さん(下手側)の、微妙な間の取り方が特徴的でした。

◆玉の輔 『動物園』
面白いし上手な師匠だなぁ、と思うのだけれども、玉の輔師の『本気』って感じも観てみたいな。

◆琴調 『寛永三馬術~愛宕の春駒』
『名人は上手の坂をひと上り』
お馴染み “曲垣平九郎愛宕山梅花の誉” をさらりと。
手折った枝の根元を懐紙に巻き、襟首へ差して下りようとする場面まで。
うむ~、続きを聴きたい!

◆ロケット団
四字熟語から佐村河内氏根多。最後にコンビ名変更あれこれ。
この最後の根多、息の合った掛け合いで面白かったなぁ。

◆扇辰 『お血脈』
いつもの様に “演題大宝恵” を手に登場。
地獄の場面から始め、とんとんとんと進めました。
短い時間できちっと客席に笑いを届けてくれたのは流石。

◆ペペ桜井
面白味が凝縮。10分弱ほどに詰めての高座

◆文左衛門 『らくだ』
一言二言の枕でさっと本編へ。
何たる僥倖 “らくだ” です。

無名で登場することが多い兄貴分は “手斧目の半次” 、屑屋は “久さん(久蔵)” と名前がついた上、
屑屋久蔵は元々古道具屋の若旦那、と出自まで明らかにしていました。
この二人の丁寧な人物造形が非常に印象的。

以前ある噺家さんが『要するにこの “らくだ” って噺は、酒で屑屋が変わっちゃって立場が逆転するって噺なんで・・・』と仰っていましたけれども、
ご自分の中でそう単純化出来るまでには相当七転八倒したのだろうなぁ。
難しいもの、この噺は。

文左衛門師が普段自己演出する様々な荒っぽい態度から、
この噺の荒々しい言葉遣いを指して『流石、寄席の暴れん坊だ、似合っている』と目が行ってしまい勝ちですが・・・
今夜の高座に接し、実は大変緻密な描写を工夫していることが良く解りました。

まぁ、期待の(?)荒っぽい言い回しも勿論魅力的です。『お前、自分の腑(はらわた)見たことあるか?』、『尻から棒突っ込んで腹の中掻き回してやろうか』など、凄いのがありましたよ。

前方の師匠方が皆少しづつ詰めて、主任はたっぷり45分。
『酒の肴にこんなもの食えるか!魚屋に行って鮪のブツを持って来い!』と屑屋久蔵が半次に言いつけるまで。

主役二人のみならず、月番、大家、八百屋といった脇も綿密に描き込まれた “文左衛門師版らくだ” 。
うむ、素晴らしい高座。恐れ入りました。


文左衛門師の見事な『らくだ』を聴いて高揚したか、いつもより幾分早足で家路へ。




Tag:落語会・寄席  Trackback:0 comment:0 

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喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)

Author:喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)
喜洛庵寄席桟敷へお越しいただきまして、ありがとう存じます。
寄席、落語会、舞台などの鑑賞記を綴って参ります。

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