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圓朝に挑む! 3/21

 3月21日(祝)圓朝に挑む! 国立演芸場


昨年の龍玉師『やんま久次』が記憶に新しい国立演芸場特別企画公演 “圓朝に挑む!”

六回目の今年は、圓太郎師『粟田口霑笛竹』、左龍師『茗荷宿屋』をお目当てに予約。
馬るこさん、百栄師がどんな高座を見せてくれるのかも興味津々。


◆林家けい木 『十徳』

◆柳亭左龍 『茗荷宿屋』
先代に命を助けられたという縁から、雨漏りのする様な破れ宿屋を年に一度必ず訪れる商人。
落ちぶれた当代にせめてもの恩返しにと、泊まる折りには鰻と鯉の洗いを誂え振る舞うという律儀な御仁です。

この商人が帳場へ預けた金子百両を、何とか我が物にしようとする宿の主人夫婦。
刃物で殺ろうと考えますが、商人に返り討ちにされたり、自分の内儀さんに腹を抉られたり、と碌な夢を見ません。
そこで『じゃぁ、物忘れするという茗荷を食べさせて・・・』と企みますけれども・・・

翌朝、茗荷尽くしの料理を食し草鞋も履かずに旅立つ商人。上手くいったとほくそ笑む宿屋夫婦。
しめしめと思いきや、商人が『忘れ物をした』と戻って来たり、どんでん返しの連続が愉快でした。
下げも『なるほど、そうかぁ』という感じで面白味満点。好高座でした。

◆橘家圓太郎 『粟田口霑笛竹』
演題の読みは “あわたぐち しめすふえだけ” 。

発端の名刀粟田口國綱の盗難『佐賀町河岸』、殺しと身売り『国府台の紅葉狩り』、悪事露見から大団円『丈助の最期』と長い噺。
圓太郎師、今日はその前半部分を抜き読みで披露してくれました。

稲垣小左衛門の持つ一節切(ひとよぎり)笛が、大河ドラマ “軍師官兵衛” にも登場している、など客席へ教授し
興味を繋げながら、複雑な(物語も然りですが、何しろ登場人物が多い)筋を手際良く纏めました。素晴らしい高座。

~仲 入~

◆鈴々舎馬るこ 『宗悦殺し』
宗悦と深見新左衛門の遣り取りに重きを置いた短縮版。

深見家の困窮した様子を『毛羽立った畳の感触を足裏に感じた宗悦は・・・』と表現するなど古典的演出を採りました。
また、新左衛門の酒に酔った様子、宗悦が時折素に戻りやや凄みを利かせる場面など、秀逸な描写。

長屋の葛籠騒動は全く割愛(地噺でちらっと触れたのみ)
狂った新左衛門が捕り方に討ち取られる場面まで。
そぐわない入れ事も多少ありましたけれども、案に相違して(?)ごくごく真面目な高座。好演。

◆春風亭百栄 『雨夜の引窓』
元々は芸者のお早は名主与左衛門の囲われ女、これが遊び人与兵衛の女房に直って・・・

名主与左衛門の死骸が大活躍する “発端” を、百栄師がいつもの語り口調で丁寧に演ってくれました。

情景描写、人物造形、ともに言うことなし。冒頭の美人局一件も色っぽくも危ない雰囲気を感じさせる見事な表現。
名主の女房の狼狽も良く描けていましたねぇ。

『二代目圓生の拵えた噺を元に圓朝が改作を加えたと伝えられております “雨夜の引窓” 発端でございます』と格好良く〆て辞儀。うむ、好高座。お見事でした。


『仲入後はどうなるのだろう?』と開演前は “期待半分心配半分” でしたけれども、
終演後は『百栄師、抜群の出来』の感想。
やぁ、面白かったなぁ~、と独りごちながら大劇場への坂を上りました。




Tag:落語会・寄席  Trackback:0 comment:0 

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喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)

Author:喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)
喜洛庵寄席桟敷へお越しいただきまして、ありがとう存じます。
寄席、落語会、舞台などの鑑賞記を綴って参ります。

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