FC2ブログ

らくご街道 雲助五拾三次 -花見- 3/22

 3月22日(土)らくご街道 雲助五拾三次 -花見- 日本橋劇場

雲助五拾三次、第十二宿 -花見- 。
お花見だからかな?珍しく “昼席” 。
十代目の名演が懐かしい『百年目』が根多出しされています。

◆入船亭小辰 『長屋の花見』
会場へ向かう道々、家人が『百年目と何を演るかしら?』と問いますので
『長屋の花見かな?』と答えましたけれども、前方の小辰さんが演るとは思いもよりませんでした。

これがまた結構な出来映え。
何かこう、聴いている私自身も長屋の一員になったかの様な錯覚に陥る程でした。

特に “店賃騒動” から上野への道中あたりまでが良かったなぁ。
大勢のわいわいがやがやした感じ、そして長屋連中の “期待と落胆” を素晴らしい描写力で伝えてくれました。
『じゃんけんしているんじゃないよ』、『胴上げしていちゃぁいけないよ』などのくすぐりも巧く入れていたし、いやぁお見事でしたねぇ。約25分の口演。好高座。

◆五街道雲助 『付き馬』
冒頭、芸術選奨文部科学大臣賞受賞のあれこれを、面白おかしく。
楽屋風景やお仲間の噺家さんからの電話など、愉快な挿話が一杯で楽しかったですね。

本編は遊び心一杯。
何しろ向島へ回り、土手で遊ぶ花見の一行をも目撃するのですから面白い。
『あんな派手な遊びをして、後で誰かに見つかったら大変なことになるだろうに・・・』と演って、客席を大いに沸かせました。

しかし如何に『付き馬』と言えども
これほど喋り通す演出は初めてですねぇ。お見事。

印象的だったのは早桶屋の親方の落ち着いた風情。
喋りまくる男との遣り取り、また妓夫との噛み合わない会話場面で、下げへ畳み込む直前の “静の笑い” を客席へ届けてくれました。

“芸術選奨あれこれ” が10分、本編45分弱の長講。素晴らしい高座でした。

~仲 入~

◆五街道雲助 『百年目』
枕なしでさっと本編へ。
お馴染みの圓生師型を非常に丁寧に演じました。
そうですねぇ、原型と異なるのは番頭の名前“冶兵衛”が出てこないことぐらいでしょうか・・・
番頭の独りごちる『港口で船を割ったとはこのことだ』などの描写も入れまして
かなり忠実に圓生師型を演った様に思いました。

この『百年目』の方でも遊びがありまして、
吉原から歩いて向島まで来た二人連れをお幇間医者の玄白が見いだして
主人へ『あれは吉原の若い衆ですよ、見覚えがあります』と演って笑わせてくれました。

またなんと言っても主人の造形が素晴らしい。如何にも大店の旦那といった鷹揚な雰囲気。
番頭が四十三歳とのことでしたので、このご主人は六十歳より上、
雲助師匠ぐらいの歳なのかしらん。巧みな造形だったなぁ。

孫の太鼓云々でほっとさせておいて下げへ。実に綺麗にまとまりました。名演。

いつもの様に丁寧な辞儀を客席へ満遍なく返しつつ、ふと上を見る雲助師。
緞帳の降りる気配がないので、仲入の時の様に下がりました。


跳ねて非常な満足感に浸りながら『上手だなぁ~』、『好かったなぁ』など家人と語り合いながら家路へ。




Tag:落語会・寄席  Trackback:0 comment:1 

Comment

喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう) URL|拍手コメントありがとうございます。
#L8qX7C.g Edit  2014.03.23 Sun01:24
napuaさん、いつもコメントありがとうございます。
雲助師はここ数年来“演ずる高座全てが名演”と言う感じですね。
私もまた師匠について、五拾三次を辿りたいと思います。
comment form
(編集・削除用):
管理者にだけ表示を許可
プロフィール

喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)

Author:喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)
喜洛庵寄席桟敷へお越しいただきまして、ありがとう存じます。
寄席、落語会、舞台などの鑑賞記を綴って参ります。

最新トラックバック
検索フォーム
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR