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鈴本7上夜 7/2

 7月 2日(水)鈴本演芸場 夜席

鑑賞歴の長い友人と二人、鈴本へ。

道すがら『そう言えば前に来たのは Paul McCartneyの国立競技場LIVEが流れた前後だったっけ』と
あの日のことを思い出しました。

正楽師に『ポールマッカートニー!』と注文したお客様がいらして・・・
そのお客様が前へ出て受け取る際に『今日(日曜日)も中止だったんです』と誰に言うともなく口にされたのが聞こえたので、その前日の土曜が流れて翌々日の月曜日へ振替となった私も『こりゃ明日も無理だな、多分・・・』と内心思ったのだったなぁ。

ということで5月中席(5/18)以来の鈴本演芸場。さぁ、楽しもう。


三遊亭ございます 一目上がり
台所鬼〆 狸の鯉
ダーク広和 奇 術
橘家圓太郎 浮世床
入船亭扇辰 茄子娘
ホームラン 漫 才
桃月庵白酒 真田小僧
春風亭一朝 たがや

~仲 入~

翁家勝丸 太神楽
柳亭左龍 長短
柳家小菊 粋 曲
古今亭菊之丞 青菜


◆ございます 『一目上がり』
ちと上下の振りが極端かなぁ。
真横を向いての会話描写。
トランプのダイヤのキングみたいですなぁ。横顔になっちゃうのね。
これが本当なのかも知れないけれども、噺ですからね。ここまで写実に徹する必要はないのでは?
そんな違和感を感じながらも、いつの間にか噺に引き込まれていました。
話芸は巧み。面白かったですね。

◆鬼〆 『狸の鯉』
今夜の流れを決めた爆笑高座。
なんとも個性的な、どちらかと言うと泥臭い高座なのですけれども魅力的ですね。
子狸の声と表情が楽しい『狸鯉』
好演でした。

◆ダーク広和 奇 術
ハンカチ~三枚のカード
お洒落な高座。

◆圓太郎 『浮世床』
本。口を尖らせたり舌なめずりを繰り返したりする表情、そしてまたお尻をむずむずさせたり、くねくねと身体を動かす仕種など、愉快至極。
『本を読まないとすらすらいくねぇ?』
爆笑の一席、お見事。

◆扇辰 『茄子娘』
今夜の高座返しの前座さんは見慣れない若者だったのですが、
扇辰師が『太神楽の仙三郎師のお弟子さん、鏡味仙成さん、17歳』と明かしてくれました。
噺家さんだけじゃあないんですね。前座修行は。
厳しい前座修行、更に寺方の修行の話題から
『親の小言と茄子の花は千にひとつの無駄もない』と挟んで本編へ。

季節感溢れる高座。
なんと言うのかなぁ、扇辰師は空気作りが巧みなのでしょうね。
前方の爆笑から一転、静かな戸塚の山中へさっと運ばれた感じ。
在方の風景が目の前に広がりました。
夏の風情たっぷり。好演。

◆ホームラン 漫 才
根多は変わらずながら、勘太郎先生のリアクションが “強面” となって味つけに変化。
いつ聴いても面白いですね。

◆白酒 『真田小僧』
涙ぐみながら息子を問い詰める父親。
『信じたい気持ちは痛いほど解るけど、座布団じゃなくて寝る布団なんだ』
子供って残酷なこと言うねぇ。
客席は爆笑の連続。好高座。

◆一朝 『たがや』
おお、十八番を繰り出してくれました。
威勢の好い啖呵を堪能、気分すっきり。
流石の出来。文句なし。

◆勝丸 太神楽
鞘納め~五階茶碗~傘
いつものことながら、脱力した雰囲気が愉快。和みました。

◆左龍 『長短』
私はこの噺に接する度に、気の長い方の描写に注目しています。
気の長い方が与太郎に流れてしまうと、ちっとも面白くないのですよね、この “長短” て噺は。
今夜の左龍師は長短二人を見事に活写してくれました。好い高座でしたねぇ。

◆小菊 粋 曲
今夜は茶利を挿れずに、梅雨ということで雨に縁のある唄を続けて披露してくれました。
『一人で差したる唐傘なれば片袖濡れよう筈がない』
こんな艶っぽい唄が出来るのなら、雨も満更悪くはないですね。
痺れました。

◆菊之丞 『青菜』
季節感、特に夏の暑さと言った部分ではまだ描き込む余地がありそうですけれども・・・
最後半、押入から出て来て凄い表情で汗を拭うお内儀さんの描写に爆笑。
女性が巧いからなぁ、菊之丞師は。
納まりかえって鷹揚な口真似の植木屋さんも傑作でした。好演。


鏡味仙成さんの追い出し太鼓を背に受けながら、友人と『好い流れだったねぇ~』など語り合いつつ家路へ。




Tag:落語会・寄席  Trackback:0 comment:2 

Comment

福 URL|夏の噺
#qjsITxmk Edit  2014.07.09 Wed06:42
はじめまして。福と申します。

「たがや」「青菜」夏を呼び込むようです。
前者では、啖呵を切れる、ということが噺家の才能の一つだと教えてくれます。
一朝師の場合、実に見事ですね。
喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう) URL|福さん、初めまして
#- 2014.07.09 Wed09:15
コメントありがとう御座います。

いやぁ仰る通り!
この夜席は季節感に溢れた素晴らしい流れの芝居でした。
私は一朝師の出演時にはいつも、この晩の『たがや』、『三方一両損』そして『大工調べ』など
歯切れの良い啖呵の場面のある噺を期待しながら席に着きます。
この日も一朝師は啖呵のみならず『正しい江戸言葉』を駆使して噺の世界へ引き込んでくれました。


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喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)

Author:喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)
喜洛庵寄席桟敷へお越しいただきまして、ありがとう存じます。
寄席、落語会、舞台などの鑑賞記を綴って参ります。

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