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蜃気楼龍玉独演会 7/28

 7月28日(月)蜃気楼龍玉独演会 真景累ヶ淵 日本橋社会教育会館

お馴染みDOURAKUTEI出張寄席。
今夜は『真景累ヶ淵』を通しで、とのご趣向。

◆蜃気楼龍玉 『真景累ヶ淵』
怪談噺を待つ、一種張りつめた雰囲気のお客席を
『こんなに来ていただけるならば歌舞伎座で演ればよかった』とほぐしながら
以前、八回に分けて連続口演したことなど『真景累ヶ淵』と自身の取組みを枕に本編へ。

先ず発端の宗悦殺しから豊志賀の死までを地噺で浚いました。

但し新五郎の関係は割愛。
噺は『豊志賀の死』の『遺書』から入り『お久殺し』、勘蔵見舞い( “迷いの駕籠” は割愛)、
そして新吉お累夫婦に息子与之助が生まれるまで。

登場する人物は、新吉、お久、土手の甚蔵、三蔵、お累、勘蔵。

たっぷり一時間。まだ悪党とまではいかぬ新吉の描写が好かったですね。
そして土手の甚蔵の狡猾もよく描けていました。
物語の前半部を上手に整理して伝えてくれた印象。

~仲 入~

◆蜃気楼龍玉 『真景累ヶ淵』
『お累の死』から『聖天山』をたっぷりと。
更に三蔵殺しからお熊との再会、お賤殺し、新吉の死までを抜き読み。

法蔵寺で無縁仏の供養に明け暮れる新吉が、深川芸者時代に見知っていて今は名主惣右衛門の妾となっているお賤と再会し、深い仲となる場面あたりから。
ここは何と言ってもお累を死に追いやる新吉の非情の描写が凄いですね。

あんなに小心であった新吉が一端の遊び人となり、お累を虐げるばかりか我が子まで手に掛ける。
そしてまた名主惣右衛門を扼殺。湯灌を手伝った甚蔵に強請られると、それも殺そうと試みる。
このあたり、お賤の下知に右往左往の新吉の様子がよく解りました。

亡きお累の母の納骨の為、高野山へ向かう三蔵を襲い金を奪った後、新吉とお賤が逃げ込んだ寺で比丘尼となったお賤の母(土手の甚蔵の母でもあります)と出会い、お賤は新吉の腹違いの妹であることが判明し、新吉がお久殺し、またお累へも振るった因縁の鎌でお賤を手に掛け自死する結末まで。

こうして地を挟んだ『通し』を聴いてみますと、これは矢張り昔の様に何回かに分けて
続き物で聴いてみたくなりますねぇ。

今夜の龍玉師、前半は『お久殺し』から『お累の死、序』を、
後半は『お累の死』から『惣右衛門殺し』『聖天山』を噺としてきちんと口演してくれました。
前後を地で繋ぎながら前半一時間、後半もまた一時間の口演という長丁場。大変だったと思います。

終盤の惣右衛門関係の物語は割愛し、惣次郎、惣吉は登場しませんでしたけれども
“因縁の鎌” で簡略化しながらも結末まで演ってくれたのはありがたい。

今夜は “殺しの龍玉” を堪能しました。お見事。



Tag:落語会・寄席  Trackback:0 comment:2 

Comment

佐平次 URL|
#- 2014.07.30 Wed11:07
龍玉、スゴイですね。
聴きたかったな。
喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう) URL|素晴らしかったです。
#- 2014.07.30 Wed13:52
佐平次様、お立ち寄りいただきありがとうございます。
実は私、ここの会場の座席が苦手なので予約の際に『日本橋小学校かぁ』と若干逡巡したのですが
思い切って買っておいてよかったです。
この四月に志ん輔師で聴いた『勘蔵の死』~『お累の死』に於ける『迷いの駕籠』も凄かったのですが
龍玉師、それに勝るとも劣らない印象深い高座でした。
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喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)

Author:喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)
喜洛庵寄席桟敷へお越しいただきまして、ありがとう存じます。
寄席、落語会、舞台などの鑑賞記を綴って参ります。

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