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長講三人の会 9/5

 9月 5日(金)長講三人の会 日本橋劇場

今年1月21日以来、お久しぶりの『長講三人の会』。
会場で配られたパンフレットに依りますと今回が十二回目。
過去の演題を見て『人形町で開催された分は “皆勤” なのだなぁ』と思いながら席に着きました。


◆柳家右太楼 『元犬』
『めくりが出ていないのは、私が忘れた為です』。めくり、持参するとは知らなかったですなぁ。
『来春真打昇進、権太楼の六番目の、いや六番目はさん光だ、四番弟子の右太楼です』と自己紹介。
尺を縮めた『元犬』。
刈り込んだ分、速度感が出て好かった感じ。

◆昔昔亭桃太郎 『浮世根問』
黒紋付、絽の着物で登場。
こりゃ何か景物を聴くことが出来るかな?と期待。

お馴染みナイター中継のアナウンサーと解説者の掛け合い、そして軽井沢回顧を枕に・・・
またも『浮世根問』。

『どうぞ魚卵(御覧)ください』、『これイクラ(幾ら)ですか?』なんて調子で三十分以上保たせました。
『万年目の亀』で下げ。
私も(連続して聴いているのにも拘わらず)大笑いしましたけれども、客席をひっくり返した様に沸かせました。
これはこれで凄い芸ですね。

◆柳家さん喬 『品川心中』
『落語って一体なんなんだろう?って思ったりも致します・・・』
『疲れますね』
『まぁ、桃太郎師匠らしいと言うか・・・』

気を取り直す様に『江戸には四宿というのがありまして・・・』と枕を振って本編へ。

金蔵(金造かな?)は『貸本屋』ではなく『古本屋』で演りました。この金蔵の造形がお見事だったですねぇ。

お染から手紙を貰って白木屋へ登楼し『なんだい?大事な用っつって』とお染の前で喜びを露わにするその様。
嬉しそうなんですよ、本当に。
『移り換えが出来ないから死ぬ』と言うお染に対し『お前が死んだら俺ゃ生きていてもしょうがない、俺も死ぬ』と合わせちゃうのね、手紙を貰った喜びの勢いというか延長で。

これが一旦家へ帰り、心中支度を整えて親方宅へ暇乞いに向かう時にはすっかり意気消沈。とぼとぼ歩き。
『影が薄いなぁ』、『あぁ、曇ってんだ』
さん喬師匠、俯き気味で揃わない歩調の金蔵を巧みに描写。客席へ伝えてくれました。

前半部分が好かった反面、桟橋以降が少し息切れした感じもしましたけれども、演出の重心をどこへ寄せるかは演者次第ですので、もしかすると意識して後半を略筆化したのかも知れません。
与太郎は登場せず『儂はとうに腰が抜けております』で下げました。好演。

~仲 入~

◆柳家権太楼 『鰻の幇間』
袴姿で登場。11月に『赤旗祭』に出演するので、その紹介記事の為に写真撮影をしています、と断りを入れました。
四年前その赤旗祭出演の直後、北海道で倒れて・・・と回顧。
心配しましたよ、あの時は。と私、心の中で “会話” していました。

十分程そんな雑談の後、旦那と幇間の会話風景を挟んで本編へ。

お馴染み “よしおちゃん版” をたっぷり。今夜が今年の演り納めかも知れません。
今日の権太楼師は凄かったなぁ。
何というのか、押し方がいつもの倍はあった、そんな感じ。
ぐいぐい押して客席を笑いの渦へ巻き込みました。

猪口が “三河屋酒店” と “金子葬儀店” なんですよね、権太楼師は。
『お通夜で持ってきちゃったんでしょ!、これ!?、違うの?』
手銭でやっていると知った一八のその癪に障った様子・・・
ここの場面描写、権太楼師の右に出る演者は見あたりません。面白かったなぁ。
好高座。素晴らしい出来でした。


跳ねて『随分と湿気っぽいなぁ~』と思わず空を見上げ、『まさか降らないだろうけれども』など呟きつつ急ぎ足で家路へ。



Tag:落語会・寄席  Trackback:0 comment:1 

Comment

佐平次 URL|
#- 2014.09.07 Sun11:50
いらしてたんですね。
あんがいお隣だったりして。
同じ噺を聴いて感想が違うのも楽しいです。
ヨッシーは権ちゃんを褒めてましたなあ。
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喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)

Author:喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)
喜洛庵寄席桟敷へお越しいただきまして、ありがとう存じます。
寄席、落語会、舞台などの鑑賞記を綴って参ります。

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