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むかし家今松独演会・秋 11/8

11月 8日(土)むかし家今松独演会・秋 国立演芸場

春秋の国立演芸場独演は “逃さず観ておきたい” と思わせる魅力の持ち主、むかし家今松師匠。
今夜は『二丁蝋燭』、『敵討札所の霊験』の二席が根多出しされています。

『二丁蝋燭』は今松師でしか聴いた事がありません。今松師の独擅場かつ十八番と言っても宜しいでしょう。

『敵討札所の霊験』は昨年10月14日に行われました “第二回 NBS殺人研究会” にて『七兵衛殺し』の抜き読みを蜃気楼龍玉師匠の口演で聴いておりますが、水司又市=永禅の際立った残忍さが印象的でした。
圓朝物特有の女絡みのどろどろした噺で、龍玉師には合っていた様な気がしましたが、さて今松師匠、どんな風に演ってくれますか興味深いところです。

◆立川らく人 『出来心』

◆立川笑二 『元犬』
捻った変則版を面白く演ってくれました。
奉公人は白犬の生まれ変わりではなく、白犬の可愛がられているのを羨ましそうに見ていた乞食。
成る程こういう事も考えられるかも、と感心しました。

◆むかし家今松 『二丁蝋燭』
前置きにも記しました様に、今松師独自の演目と言っても良いと思いますが・・・
どうした事か、下げで “提灯と蝋燭” を取り違えてしまい、定吉が『提灯を忘れました』と言って下げる処を『蝋燭を忘れました』と演ってしまいました。
これじゃ “旦那の指示通り” で落ちになりません。
十八番の演目でもこんな事があるのですねぇ。驚きました。

~仲 入~

◆江戸家猫八 物まね
昨日末広亭でまねき猫先生の鶏を聴いたばかりですが、スタンダップの猫八先生、仕種も交えて愉快な高座。
鴬もまたお見事。

◆むかし家今松 『敵討札所の霊験』
黒紋付に着替えて登場。
越後高田、榊原藩の侍水司又市が江戸詰となり、根津の岡場所へ通う発端から、七兵衛の娘お継が又市を討ち、本懐を遂げるまでを主要な挿話を入れながら全編を追う長講。

根津での中根善之進と水司又市の女郎小増を巡る張り合い。そして善之進殺し。

小増=お梅を身受けした藤屋七兵衛の零落、そして七兵衛一家の越中高岡行。

小増=お梅と又市=永禅の密通、七兵衛殺し。

お継の札所巡りと白島山平との出会い。

お継の敵討、左官正太郎(お継の兄)の助け、本懐。

ざっと浚ってこれだけの挿話、つまり又市=永禅と小増=お梅の七兵衛殺し以降の逃避行とお梅殺しあたりを割愛したぐらいで、ほぼ全編を口演しました。


こうなると覚えるのも大変でしょうけれども、客席も覚悟が必要ですね。
“七兵衛殺し” あたりで切って、前後半を仲入を挟んで演った方が良かったかも知れません。

一時間を超える長講の為に、山場の敵討場面で今松師も客席もへとへと。
集中力を維持するのが難しい雰囲気でした。

あと、登場人物の造形なのですが、又市=永禅の描写がやや甘い感じがしました。
色好みで冷酷な悪党というのでもなく、何か普通の人という性格づけ。
ここは際立った悪党振りを誇張、戯画化して一般常識の範疇を超えた性格づけが欲しかったなぁ。
今夜の今松師の演出ですと、「世渡り上手の男」という感じでしかないのでは?

また、小増=お梅の方は、小増時代は上手く描写されましたが、七兵衛と一緒になってからのお梅は余り描けていない気がしました。


跳ねて、ロビーにいらっしゃったKさんと立ち話。
Kさんの『(今松師の)挑戦する精神は買います』との言を反芻しつつ家路へ。




Tag:落語会・寄席  Trackback:0 comment:2 

Comment

佐平次 URL|
#- 2014.11.09 Sun10:12
昨日は失礼しました。
自重して正解だったようでよく寝て今朝は元気です。
今松さんにはすまないけれど。
喜洛庵上々 URL|Re: タイトルなし
#- 2014.11.09 Sun10:53
それはようございました!
実は私も珍しく喉を痛めておりまして
(初めての様な気がします、こんなに酷いのは)
充分な休養を取らねばと自戒している次第です。

なにはともあれ、お元気になられ安心致しました。
次にお目にかかる機会を楽しみにしております。
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喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)

Author:喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)
喜洛庵寄席桟敷へお越しいただきまして、ありがとう存じます。
寄席、落語会、舞台などの鑑賞記を綴って参ります。

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