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らくご街道 雲助五拾三次 -親不孝- 2/16

 2月16日(月)らくご街道 雲助五拾三次 -親不孝- 日本橋劇場

雲助五拾三次、第二十三宿 -親不孝- 。
今夜は『火事息子』他と触れられています。


◆五街道雲助 『三人旅~抜け雀』
この五拾三次の初回、最初の噺がこの『三人旅』でした。(2013年 4月12日

どうしてこの噺が “親不幸” なのか、それは主人公が無尽に当たって十五両の金を持ってしまったが故。
宵越しの銭は持たない江戸っ子にとって、大金を懐に入れたままというのがまず居心地が良くない。
ましてや親子代々の貧乏自慢にもかかわらず、分不相応の金を持っているのも情けない。
と贅沢な悩み。
そこで仲間が伊勢参りを思い立ち、もう一人の仲間を誘い、三人で江戸を出発。
小田原宿に入りますとみすぼらしい若侍が一人。
『あんなのは一文無しに決まっているから、きっと客引きから声も掛けられないぜ』
と、ここまでが『三人旅』。

そのまま噺を続けて『抜け雀』へ。
毎度の事ながら雲助師演ずる若絵師と老絵師の見事な侍振りに感服。
この親子は狩野派の絵師との設定で、身分は侍ですのでこう武張った雰囲気が本当でしょうね。

若侍が筆を手に気合いを込めて一気に描く場面、
また老絵師がこれまた気合いもろとも筆を滑らせる場面、
両場面ともに客席に緊張感が走り息を呑んで筆先を見守る感じでした。
迫力満点。

宿の主人(喜兵衛という名でした)が二階の雨戸を開ける際、
若絵師出立直後は “がたがたがた” と建て付けの良くない様子で開けるのですが、
老絵師に見せる際にはもう『雀のお宿』として大繁盛していますのであちこち修繕したのでしょう、ざっと一気に開け放ちます。
このあたりの細かい演出も雲助師ならでは。唸りました。

二つの噺を繋いで演りましたので一時間弱の長講となりましたけれども、大変見事な高座でした。

~仲 入~

◆五街道雲助 『火事息子』
火事、火消、臥煙、彫り物など仕込みながら本編へ。
この噺もお馴染みと申し上げることが出来ましょう。
今夜もまた素晴らしい出来。
特に男衆つまり伊勢屋主人、番頭佐兵衛、藤三郎の三人がよく描けていた様に思いました。

この『火事息子』、母親の深い情愛が下げへ繋がる訳ですけれども、私はその前の伊勢屋主人が見舞名代で来た高田屋の若旦那を見て嘆息し感慨にふける場面がとても印象的でした。
好高座。


いつぞや雲助師の『火事息子』を聴いて日本橋劇場を出た途端、すぐそこで消防車が何台も出動する火事騒ぎがあったことを思い出し、
今夜は静寂で好かったなど家人と喋りながら家路へ。




Tag:落語会・寄席  Trackback:0 comment:0 

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喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)

Author:喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)
喜洛庵寄席桟敷へお越しいただきまして、ありがとう存じます。
寄席、落語会、舞台などの鑑賞記を綴って参ります。

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