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国立3上昼 3/3

 3月 3日(火)国立演芸場 昼席

国立演芸場3月上席三日目。
泣き出しそうな曇り空。
『雛祭りだなぁ、季節も変わるかぁ』と独りごちながら三宅坂へ。
国立演芸場では、なんと入場時に雛あられを一人一袋プレゼント。
お節句の雰囲気がいやが上にも盛り上がります。


◆橘家かな文 『やかん』
順調に噺を進めていましたが、講釈場面が終わってほっとしたのかな?
下げの直前部分で一ヶ所飛んだなぁ、と思いましたら一つ飛ぶと矢張り上手く繋がらないのでしょうね・・・
最後は完全に真っ白。

やかんの注ぎ口が耳用で、下を向いているのは雨水が入らぬ様に、また片方は枕をあてる方、
という部分から下げまでがすっ飛んだのですが、割合と致命的破綻に感じませんでしたね。まとめ方が上手だった所為かしら。

◆春風亭正太郎 『権助魚』
『ここからが料金でございますので・・・』と前方を気遣う一言。
『よくやるんです。私も始終やっていました』

正太郎さんは女性が上手いので自然な雰囲気で噺へ引き込まれました。
心地良く聴いていたのですが、後半・・・どうやら時計を見て慌てたのかな?

権助が『へぇ、それが証拠にこうして網取り魚を “買って” 参りやした』と言っちゃった。
ここからしどろもどろ。
惜しかったなぁ。面白かったのに。
まぁ色々あります。

◆蜃気楼龍玉 『親子酒』
大旦那が久し振りに酒を口に含む。
何とも言えない至福の表情、そして味わう様に酒を舌の上で転がす・・・
この場面だけでも鑑賞に値する芸ですね。
いやぁ、まったくお見事でした。

◆ひびきわたる キセル漫談

◆三遊亭天どん 『反対俥』
“花粉症版” を演ってくれました。
何度か聴いていますけれども、今日も楽しめました。好演。

◆桂藤兵衛 『そば清』
登場人物が実に活き活きとしていて、目の前で賭けが繰り広げられているが如く錯覚しちゃいますね。
とんとんとん、と快調に噺を進め客席はさながら蕎麦屋の野次馬。
好高座。

~仲 入~

◆ホンキートンク 漫才
根多は殆ど変化が無いのに三日連続で大笑い出来るのは何故なのか、ちと考えてみました。
最初は概ね根多の力、つまり会話の内容や展開の意外性で笑っているのですね。
二回目三回目は根多の中味ではなく、会話の速度感や間で笑っているのでしょうねぇ。
息の合った二人の遣り取りが最大の武器な訳ですな。
そんな野暮な分析をしたくなる程に面白い高座です。凄いね。

◆橘家文左衛門 『のめる』
『なんとか相手に先に一円を払わせたい』と “呑める” が口癖の男が御隠居宅へ相談に訪れた場面から。
非常に丁寧に、また表情豊かに噺を進め、客席を場面へ巻き込んでくれました。
客席の私達はまるで町内の住人となって一部始終を見届けている、そんな感じです。

それと文左衛門師、相当将棋に詳しいのでしょうか?
詰め将棋の場面がより一層大変丁寧な描写で、駒の動きなどを独り言で呟きながら “ああでもない、こうでもない” と何回もやり直す様子を細かく伝えてくれました。

下げの表情、口調がまた秀逸。
素晴らしい出来。好高座。

◆ぺぺ桜井 ギター漫談

◆五街道雲助 『子は鎹』
番頭さんが熊さんを迎えに来た場面から始め、二人の歩きながらの会話で『子別れ・中』が簡単に語られました。

また『木場へ行く』というのは表向きの理由で、
番頭さんは熊さんを息子の亀に会わせる為に迎えの来ていることを、番頭さんの表情で客席へ知らせてくれました。
そして、熊さんの亀坊の会話の最後、亀が『家に寄っていきなよ!』と懇願するのを宥める様に熊さんが『お父っつぁん、これから番頭さんと木場へ・・・木場へ行かなけりゃあ・・・』と、ここで一拍二拍置いて遠くを見る素振りを入れ、熊さんはここで番頭さんの意図に気付いたという演出を採りました。

元々雲助師は『番頭さんは親子を会わせる為に迎えに行った』との型で、
熊さんに『もう木場の用は無いのでございましょう』と言わせていましたが、
今日はまた一段と凝った描写で客席を唸らせてくれました。

無理泣きのない、からりとした『子は鎹』。素晴らしかったなぁ。


跳ねて『降られないで良かったなぁ』と空を仰ぎながら帰る途中、またも構内で雲助師と遭遇。
今日はお弟子さんの龍玉師と連れ立って、どこかへ向かわれた様子。
目の端でその姿を追いながら私も家路へ。




Tag:落語会・寄席  Trackback:0 comment:0 

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喜洛庵上々

Author:喜洛庵上々
喜洛庵寄席桟敷へお越しいただきまして、ありがとう存じます。
寄席、落語会、舞台などの鑑賞記を綴って参ります。

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