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鈴本4下夜 4/24

 4月24日(金)鈴本演芸場 夜席

『軽く遊びたいン』と鑑賞歴の長い友人からの電話。
『吉原?』
『いやぁ、寄席だってば』

幾分がっかりしながら番組を調べてみましたら、鈴本演芸場は特別企画興行 -寄席紙切り百年- 「正楽三代展」記念公演。
『紙切りの正楽師匠、二楽師匠を中心に面白そうな企画興行を演ってるけど、行こうか?』
『噺の方はどんな香盤なの?』
『明日なら仲入が雲助師匠、主任は菊之丞師匠。他にNHKで賞を獲った朝也さん、 “ぐつぐつ” の小ゑん師、 “啖呵” の一朝師、 “爆笑” 白酒師、そして小菊姐さん』
『好い顔付けじゃん、明日行こう』
と言う事で上野へ二人旅。
驚くなかれ私、先日の連雀亭を除きますと今年初めての “自由席興行” です。

入船亭ゆう京 狸札
春風亭朝也 牛ほめ
林家楽一 紙切り
柳家小ゑん ぐつぐつ
翁家社中 太神楽
春風亭一朝 転失気
桃月庵白酒 壷算
柳家小菊 粋 曲
五街道雲助 お菊の皿

~仲 入~

林家正楽・林家二楽 紙切り
古今亭菊之丞 明烏


◆ゆう京 『狸札』
五円札が縮んでいく様子を視線の動きで巧みに描写。
好演でした。

◆朝也 『牛ほめ』
お馴染みの親子兄弟馬鹿から本編へ。
今夜は最前列中央に小学校低学年(かな?)のお嬢ちゃんが二人陣取っていましたけれども
他にも子供さんの姿がちらほらと見える “特異日” でした。
根多選びに苦心しそう^^

◆楽一 紙切り
目に鮮やかな青緑色の着物で登場。
鋏試しで “馬”。
“宝船”、“勧進帳の弁慶” を自ら切った後、注文に応じて “楽一さん”、“金太郎”。
イケメン過ぎる “楽一さん” に大笑い。
熊に跨がる “金太郎”、秀逸でした。
仕舞に最前列のお嬢ちゃんへ(ディズニーキャラクターの)ステッチをサービス。

作品はどれも素晴らしい出来。
後は客あしらい、と言いますか高座の雰囲気作りの研鑽が欲しいところ。
今のままの朴訥とした感じが大変に好印象なので、
これを基調として更に少しでも楽しそうに勤めてくれると客席も和むと思います。
喋りは余り流暢でなくとも、笑顔の高座であれば好いかしらん。

◆小ゑん 『ぐつぐつ』
最前列のお嬢ちゃんを『紙切り、貰ったのぉ?』などと弄っておいて、鉄板根多『ぐつぐつ』へ。
まさかこれを聴くことが出来ると思わなかったので
内心『今夜は “ぐつぐつ” だけでも充分満足だわい』とほくそ笑みました。
抱腹絶倒。好かった好かった。

◆翁家社中 太神楽

◆一朝 『転失気』
小僧を出して子供衆の注意を引き付け、大人へも聴かせる。
中々出来る事ではないでしょう。
流石の一席。好演。

◆白酒 『壷算』
愉快な二人の会話を表情豊かに演じました。
何度聴いても面白い。
『だくだく』に次ぐ十八番根多と言えましょう。
面白かったなぁ。

◆小菊 粋 曲
欽来節~蛙ひょこひょこ~ちゃっきり節~さのさ~気前がよくて
お開きに櫓太鼓から両国風景。
久し振りにうっとりたっぷり。
誠に結構でございました。

◆雲助 『お菊の皿』
隠居宅のわいわいがやがやの描写が先ずお見事。
最初のお菊登場場面で『怖くて見られない』一人が『どう?いい女?ねえ、いい女?』と友達に訊く。
『いい女だぁ!』の声で恐る恐る井戸へ視線を振るその様子が面白かったなぁ。
好演でした。

◆正楽・二楽 紙切り
実質的な主任高座。
両師匠が毎日揃って出演する訳ではないとのことでしたが、今夜は座布団とOHPを並べて “連切り” の態勢。

先ずは初代正楽の高座姿を正楽師が、二代目つまり実父の高座姿を二楽師が切りました。

続いてお馴染み “相合い傘”。
ここから “連切り” の妙を存分に楽しむ事が出来ました。
懐手の旦那、傘を持つ綺麗どころを別々に切り、OHPの角度を変えて “合体” させる。そんな御趣向。
これは感心しましたねぇ。

御注文を受け先ずは “端午の節句”。
正楽師が騎馬武者、二楽師は鯉幟。
続いて “結婚式” では正楽師は和装を、二楽師が洋装の新郎新婦を。
更にお家芸の “藤娘” で正楽師は藤棚を細かい作業で切り、二楽師は藤娘を切って『合体』。

“連切り” のお開きは『二人それぞれの得意なものを切ろう』と、正楽師は疾走する馬を、二楽師は羽ばたく鳥を。
これを各々客席へ示した後、二楽師が二つの作品をOHP上で合体させますと “ペガサス” に変身。
凄いねどうも。
素晴らしい高座でした。

二楽師匠が下がって正楽師の単独高座となりまして・・・。
今度は美空ひばりメドレーに乗せての “連続影絵”。
予め切ってある作品を音楽に合わせて当てる御趣向です。
「柔」、「真赤な太陽」、「悲しい酒」。
お開きの「川の流れのように」では、物故した方々が小舟に乗った姿を映してくれました。
米朝師、先代小さん師、そして小さん師に酌をする談志師、渥美 清氏、高倉 健氏などなど・・・
いやぁ、好かったなぁ。

◆菊之丞 『明烏』
『今日は子供さんが多いとの事で・・・』
『私、敢えて女郎買いの噺を演ってみたいと思います』
日替と言えども主任ですから、それなりの噺を持って来ないと、との思いでしょう。力の入った『明烏』。
好い出来だったなぁ。会話が活き活きしています。
見事に〆てくれました。流石。


はまぐりさんの叩く追い出しを背に歩き出し、
二人同時に『面白かったねぇ』。
『菊之丞師匠があっさり目に感ずるぐらい、他の師匠方がこってり演ったね』
『子供に理解出来る様に “くさく” 演ったんだろうね』
など様々話しながら家路へ。

いやぁ、面白かったぁ。





Tag:落語会・寄席  Trackback:0 comment:0 

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喜洛庵上々

Author:喜洛庵上々
喜洛庵寄席桟敷へお越しいただきまして、ありがとう存じます。
寄席、落語会、舞台などの鑑賞記を綴って参ります。

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