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古今亭志ん輔独演会 6/18

 6月18日(木)古今亭志ん輔独演会 国立演芸場

マイ・ド・セレクション 志ん輔独演会。
“今宵は初演づくし” との事で志ん輔師初演三席、『蛇含草』、『三方一両損』と意欲充分。更にお家芸の『火焔太鼓』。
他に春雨や雷太さん『やかん』、紋之助師匠の曲独楽と盛り沢山。
久し振りという感じの国立演芸場へ独りふらり。


◆橘家かな文 『真田小僧』
最後に父親が『幾らだ?』と乗り出してくるのは面白かったなぁ。
間も好かったので愉快に聴くことが出来ました。

◆春雨や雷太 『やかん』
“矢がか~ん” で下げて、奴さんを踊りました。
噺も踊りも達者だなぁ。

表情で笑いを起こそうとして、かなり押して来ますが “ここで客席の好みが分かれるのだろうなぁ” とぼんやり考えながら聴いていました。

◆古今亭志ん輔 『蛇含草』
柏枝から柳橋になった七代目柳橋師から教わったとのこと。
『おそらく師匠の三木助師が大阪時分に仕入れた噺なのでは?』と志ん輔師。

様々な形で餅を食べる描写に中手が入りました。
志ん輔師の顔芸も相まって客席大笑い。
これは得意根多になる気配。
面白かったなぁ。

◆三増紋之助 曲独楽
お開きの風車はボンボンブラザーズ先生の半紙よろしく客席を一周する外連。
終始いつもの元気な高座でした。

◆古今亭志ん輔 『三方一両損』
『火焔太鼓』が初演とは驚きましたが(実際には一度だけ十数年前に演った記録があるそうです)、この『三方一両損』も志ん輔師にお似合いの噺と思いきや、初演なのですね。

啖呵の連続で噺を紡いでいきますので当然と言えば当然なのですが、非常に勢い良く噺を進めました。

心なしか大岡越前までもが勢いのついた口調だったのですが、ここはがらりと鎮めて欲しいところ。
しかしながら全編明るく、江戸の空気を吸わせてくれたのは流石ですね。

“この噺は体調が良くないと掛けられないだろうなぁ”と思いながら聴いていました。
好演。

~仲 入~

◆古今亭志ん輔 『火焔太鼓』
仲入の時にわざわざ席へお訪ねいただいたIさんにきちんとしたご挨拶も出来ず失礼しちゃったのを噛み締めながら、 “咄嗟に舌がつる” ってあるもんだなぁ、などと考えつつ緞帳を眺めて後半を待ちました。

『お前さん、一分二朱って言ったんだろうね』(仕入値を良く聴く二分ではなく、一分二朱で演っていました)に対して『俺もそう言おうと思ったンだが』、『うん、何て言ったの?』
と、ここで普通は『舌がつって・・・』、『今度つったら舌を抜くよ』の流れになるのですが・・・
今夜の志ん輔師は『ここで俺の商人魂に火がついた』と、そっくり返って得意満面の亭主に言わせました。
客席大爆笑。

随所に独自のくすぐりを挿れる工夫を凝らし、且つお家芸の形は崩さない絶妙の構成。
女房はちゃあんと後ろの柱にすがりつきます。

全編程良い速度感で快調に飛ばし、下げまで客席を沸かせ続けました。
傑作だったなぁ。

数え切れない程の回数聴いている『火焔太鼓』なのに、私客席でふと “初めて聴く噺の様な気分” になっている自分に気づきました。
素晴らしく新鮮な気持ちで集中して聴く事が出来たのは、矢張り志ん輔師の高座が充実していたからこそでしょう。
名演、と申し上げて差し支えありますまい。愉快この上ない高座でした。


『浮かれて傘を忘れない様にしなくちゃ』と自分に言い聞かせつつ木戸へ。
いやぁ、好い気分。
素敵な時間を過ごせたなぁ。
満足、満足。




Tag:落語会・寄席  Trackback:0 comment:0 

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喜洛庵上々

Author:喜洛庵上々
喜洛庵寄席桟敷へお越しいただきまして、ありがとう存じます。
寄席、落語会、舞台などの鑑賞記を綴って参ります。

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