FC2ブログ

らくご街道 雲助五拾三次 -間男- 10/13

10月13日(火)らくご街道 雲助五拾三次 -間男- 日本橋劇場

雲助五拾三次、第三十一宿 -間男- 。
今夜は雲助師、十代目馬生師匠直伝のお家芸『つづら』他。楽しみです。


◆金原亭駒松 『穴子でからぬけ』
『顔と名前を覚えて下さい、と言うところなのですが実は来月から二つ目となり、名前も馬久(ばきゅう)と改めます』
お馴染みの『酒の粕』から『穴子でからぬけ』。
駒松さんならではの、のんびりとした味わい。

◆五街道雲助 『二階の間男』
駒松さんの二つ目名 “馬久” は金原亭の真打名跡 “馬久二” (ばくに)由来である旨を “補足” してから本編へ。
『うちの師匠が “寄席文字にすると座りが良くって好い名前だ” ってんで、真打昇進の度に弟子達に薦めたのですが、どうも馬肉みたいで嫌だと誰も継ぐ者の出なかった名前』なんだそうです。
『駒松さんが馬久二になる時分にゃ、私はもう居ませんけれども・・・』
場を和ませて本編へ。

兄ぃのお内儀といい仲になった上、当の兄ぃの家の二階で “密会” しようという如何にも落語らしい発想の噺。
三人の会話の遣り取りが堪らなく愉快な一席。面白かったなぁ。

◆五街道雲助 『風呂敷』
下がらずに続けて『今のは “二階の間男” という、もう誰も演り手のない噺です。まぁ “紙入れ” と同工異曲といったところの噺ですね』など、若干の解説をしながら『風呂敷』。
前席は現実味を帯びた口調でしたけれども、ここは雰囲気を変えようとしたのか表情も口調も悪戯っ気たっぷり。
つい先日、虎ノ門で白酒師のを聴いたばかりで、日を置かずに師弟の『風呂敷』を楽しむことが出来ました。

◆五街道雲助 『つづら』
驚いたことに “流連” で三席目へ。
根多出しの『つづら』。
『雲助師匠、今夜から旅へでも出るので仲入休憩なしで通すのかな?』と思いながら聴いていました^^;

前二席とは異なり “訳の有る” 間男。
亭主の博奕の借金返済の為に質屋の主人に身を委せる内儀。
事情が事情だけに表立って怒れない亭主。
二人の間の子供の『新しい着物だ』と喜ぶ表情と明るい口調が “小さな平和” を象徴していました。

隣家の親代わりの小母さんから真相を知る亭主。
この二人の遣り取りもまた秀逸。

見事な一席。堪能しました。

~仲 入~

◆五街道雲助 『お富与三郎~玄冶店』
ちゃ~んと仲入休憩を挟んで^^

ひと息ついて着席し『仲入後は何を演るのだろう?』と考えていましたところ、家人から『他に間男の噺ってどんなのがあるの?』と訊ねられましたので
『沢山あるけど、後席は軽いのじゃないの? “駒長” とかさ』
と当てずっぽうを喋ったりしながら出を待ちました。

耳慣れぬ出囃子で登場の雲助師匠。
『仲入後はひとつ “お富与三郎” を』との発声に客席から大きな拍手。
『そんな(手をいただく様な)大層なものじゃないン』と制しながら本編へ。
発端と木更津を地で喋っておいて『玄冶店』。

この噺、与三郎の芝居口調での台詞が『見せ場』である事には異議を挟みませんが、雲助師匠演ずる蝙蝠安、目玉の富八の小悪党振りはいつ観ても素晴らしいなぁ。
そして陰のある与三郎の人目を気にしながら下を見て歩く様子。
対するお富の(与三郎の為に念仏を唱えたりはしていますが)現実的な身の処し様。
登場人物のそれぞれがきちんと描写されていますので、観る者が自然と噺の中に入っていってしまうのですね。
人物造形が曖昧ですと、決まる台詞も決まらないでしょうね。

しかしいつもの事ながら雲助師、素晴らしい運びだったなぁ。
私、何もかも忘れてすっかり高座へ集中してしまいました。

勿論、七五調の台詞もばっちり。
客席に三十四ヶ所の刀創を想い起させるが如く、手に赤い柄の手拭を握りながらの長台詞。
『しがねぇ恋の情けが仇、命の綱の切れたのを、どう取りとめてか木更津から、巡る月日もみとせ(三年)越し・・・』と大変気持ちよさそうに演って後、『と、まぁ芝居の方の与三郎はこう演るんですが・・・』
ふっと客席に息をつかせて『このあと与三郎とお富が様々な悪事を働くという “お富与三郎” から “玄冶店” の一席』と〆て辞儀。
格好よかったなぁ。

う~む、満足。好高座。素晴らしい一席でした。


跳ねて家人と『お開きに “玄冶店” だなんて考えもしなかったよ』
『凄く得をした気分だね』など喋り合いながら家路へ。




Tag:落語会・寄席  Trackback:0 comment:0 

Comment

comment form
(編集・削除用):
管理者にだけ表示を許可
プロフィール

喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)

Author:喜洛庵上々 (きらくあん しょうしょう)
喜洛庵寄席桟敷へお越しいただきまして、ありがとう存じます。
寄席、落語会、舞台などの鑑賞記を綴って参ります。

最新トラックバック
検索フォーム
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR