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鈴本11中夜 柳家はん治の会 11/17

11月17日(土)柳家はん治の会 鈴本演芸場

鈴本11中夜は「鈴本演芸場特別企画興行 寄席DAYパート45 鈴本特選会」と銘打ち、独演会などの日替わり番組となっています。

今夜は「柳家はん治の会」。
客演に桂南喬師を迎え
はん治師『らくだ』が根多出しされています。

◆柳家小はぜ 『たらちね』
小はぜとなってまだ二週間そこそことは後で知ったこと。もしかして初高座かしら。
様子のいい前座さん。
噺も達者で『この人は女性の描写が巧みだなぁ、それを磨いていったら・・・』
と、こちらへ何か非常に大きな期待を抱かせる高座でした。
大器現る、といった印象。
長い航海の船出をしたばかりの小はぜさん、私は注目していきます。

◆柳家さん弥 『やかんなめ』
なんと言いましょうか「柄に合った」噺を掛けてきました。
舐められるお侍を愉快に演じ、客席を大いに沸かせます。面白かったぁ。
下げへ向け畳みかけようという時、携帯が鳴る悲運。
調子を崩しかけましたが、大きな破綻なく下げました。
好演。

◆柳家はん治 『君よ、モーツァルトを聴け』
『青菜』に似た鸚鵡返し。
私も音楽の知識は「魚屋さん」と同じぐらいながら、大笑い。
はめものの音量を僅か下げていただけたら、とも思いましたけれど影響は最小限。
面白く楽しめました。

◆桂南喬 『佐野山』
手の内と言うより十八番ですね。
好い意味で力の抜けた南喬師らしい高座。
谷風、佐野山の両力士に楽しい観客達を絡め、賑やかな『佐野山』を聴かせてくれました。

しかし大相撲が場所中だということを、すっかり忘れていましたね。
興味が薄れてしまったなぁ。
南喬師も枕のくすぐりに使いましたが、今や『モンゴルの国技』なんだもの。

~仲 入~

◆柳家小菊 粋 曲
お馴染みの他にあまり聴いた覚えのない唄も取り混ぜて、普段の高座に比べたっぷりと。

◆柳家はん治 『駱駝』
いつもは仮名で『らくだ』と書くのですが、プログラムの表記を尊重しここは漢字で。

私『駱駝』は『屑屋さんの酔っていく様と豹変が肝』と思っていましたが、それが今夜のはん治師の演出により、見事に覆されました。
はん治師は『屑屋さんの快感』に光を当て、私にとって大変新鮮な『駱駝』を聴かせてくれました。

大家に「かんかんのう」を見せ、らくだの部屋へ帰った後、屑屋さんの風情が直前とはほんの少し変化します。

死人を背負ってもう怖いものなしと吹っ切れた、のではなく、
「他人を自分の言葉で操ることが出来た快感」でしょうか。
「他人を自分の言葉通りに動かす手段を手に入れ、それを使いたい気持ちが湧いてきた屑屋さん」と言い換えても良いかなぁ。

最初は丸きり尻込みしていた町内へのお願い事も、菜樽の依頼となりますと口では嫌々と言いながらも、まだ気づいていない積極性が内面に芽生え、まさに「共犯」を謳歌しつつある屑屋さん、という演出なのです。

これに『酒に酔っての豹変』が加わり、非常に説得力のある『駱駝』へ昇華したように思いました。
お見事。

兄貴分が屑屋さんの命により、長屋内へ剃刀を借りに行くまで。長講五十分。
素晴らしかった。



今夜は携帯が鳴ったり、マナーモードのバイブレータ音が聞こえたり、演者の心折れる鑑賞態度のお客様がいらっしゃったのが残念。

しかしながら、高座はいずれも好演で大満足。
はん治師、南喬師は勿論ですが、前方を勤めたさん弥さん、面白かったなぁ。
小はぜさんも大きな可能性を感じさせてくれました。
素敵な会でしたね。


跳ねて小雨の中を家路へ。





Tag:落語会・寄席  Trackback:0 comment:0 

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喜洛庵上々

Author:喜洛庵上々
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寄席、落語会、舞台などの鑑賞記を綴って参ります。

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