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五街道雲助独演会 1/9

 1月 9日(水)五街道雲助独演会 にぎわい座

雲助師『芝浜』『二番煎じ』と根多出しされております今夜のにぎわい座五街道雲助独演会。
助演に総領弟子の白酒師を迎え親子会となりました。楽しみだなぁ。

◆古今亭きょう介 『手紙無筆』

◆桃月庵白酒 『寿限無』
『今夜は師匠が大きな噺を二席なので私の方はごく軽い噺を』と『寿限無』。
これがまた抱腹絶倒。
入れ事で麻生太郎君、安倍晋三君登場。
『小沢一郎君、小沢君、おざわく~ん!』『えっ?なに?また転校した?』な~んて調子で気持ち良さそうに高座を務めました。
お見事。

◆五街道雲助 『二番煎じ』
雲助師らしく上品で粋な『二番煎じ』。
寒い冬の夜の描写、番小屋に集まってくる商家の旦那方それぞれの人物の描写、夜廻りの様子、猪鍋の食べ方、酒の呑み様、見回りの侍の表情、仕種。どれをとっても巧みでしたねぇ~。
酒の回った旦那方のその次第に酔っていく様子。『都々逸の廻しっこしましょう』と盛り上がりが頂点に達したところへ現れる侍。
ここら辺り、客席の私も番小屋で一緒に鍋をつついている様な錯覚に陥りました。
お洒落な高座だったなぁ~。
素晴らしい出来。名演。

~仲 入~

◆五街道雲助 『芝浜』
雲助師自身が見聞した昭和の大晦日から正月の風景を枕に『お前さん、起きておくれよ』。
河岸に着いた勝五郎が手頃な岩に座り、莨を喫む。その時の夜が明けていく波打ち際の風景、目の前に芝の浜の日の出を再現してくれました。
またこの場面の前に『磯の匂い』という言葉で『海』を強調したのが効きました。好演出。

革財布の中を見て慌てて家に戻ってきた勝五郎のその狼狽振りを、女房の顔そして視線を下手から上手へ激しくまた素早く動かすことで見事に表現してくれました。
この後女房が中味をあらため『お前さん、銭じゃぁない、金だよ』
私、この言い回しが実にどうもお気に入り。
普段は銅銭せいぜい一朱銀程度しか目にしない庶民が二分金の額を八十四枚、四十二両に目を丸くして『銭じゃぁないよ、金だよ』の科白。大金を目の前にした驚きの思いがこの一言に込められています。

明けて夢と言い含められ『情けない夢を見た』と落胆し自嘲する勝五郎の横っ面を叩く女房。
このしっかり者の女房にまさに「目を覚まされた」勝五郎の心境の変化を上手に描写。表情は勿論、目の輝きからして直前とは違います。ここの変わりっぷり、お見事でしたねぇ。

魚勝が御得意先を復活させていく場面もまた粋でした。
出された刺身を客が見て、食べる、そして『また出入りしな』の一言。

三年目の大晦日、裏通りながら一軒の店を構える魚勝。女房は髷を結い直し、畳も替えてすっかり新年を迎える準備が整っています。
この場面、女房がことさらに声を張ったり、泣き声になったりと騒がしい演出もありますが、雲助師の女房はあくまでも淡々と経緯を説明していきます。
この淡々とした女房の様子が噺の現実味を増す効果を生み、夫婦の情の遣り取りをより濃密に表現する結果をもたらしていますね。
聴いていて自然に目頭が熱くなりました。

最終盤、女房が子を宿したことを勝五郎へ告げ、下げへ。
凄かったなぁ。素晴らしかった。


跳ねて歩きながら家人と『今夜は歴史に残る名演だった』と意見一致。
いやぁ、非常に充実した素敵な夜となりました。
大満足。





Tag:落語会・寄席  Trackback:0 comment:0 

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喜洛庵上々

Author:喜洛庵上々
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寄席、落語会、舞台などの鑑賞記を綴って参ります。

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